第56話 さらばフロリダの町

「カイン。昨日の蜂蜜は最高だったにゃ。目標も達成したしこの町を出るのかにゃ?」


「そうだな。仲良くなった人達に挨拶したらシフォンの町へ行こうと思う。あそこにはダンジョンと図書館があるらしい。ダンジョンを攻略するかどうかはわからないけど、図書館でこの国の事とかこの世界の事を少し調べたいと思ってる。」


「わかったにゃ。シルとも友達になったのに寂しくなるにゃ。」


「ラックはフロリダを出るのは反対か?」


「そうじゃないにゃ。別れが寂しいだけにゃ。新しい町には別の新しい出会いがあるから楽しみにゃ。美味しい食べ物にも出会う可能性があるにゃ。」


「そうだな。今日と明日はお別れの挨拶をしながらゆっくり旅の準備をして明後日にはこの町を出ようと思う。」


「新しい神の奇跡は開放しないのかにゃ?お金なら足りるはずにゃ。」


「そうだな・・・たしかに手持ちのお金を寄付すれば次の神の奇跡の開放は可能だと思う。だけど今回は止めておこうと思う。100万ガル寄付すると手持ちのお金のほとんどを使ってしまうからな。次の為に50万ガルまでなら寄付しても良いと思うが、旅もそうだしシフォンい行ってからお金が必要な事態になっても困るからな。それに、俺もラックもハニービーを倒してけっこう強くなったし。」


カインとラックは、フロリダに来てからハニービーを倒しまくった結果。レベルを上げ能力を上昇させていた。


名前:カイン

年齢:12歳

種族:人

神の祝福:アルファベット(寄付金額1,080,000ガル)

※次回2,048,000ガルで神の奇跡解放

神の奇跡:

A『如月花院君』:前世の記憶

B『名探偵君』:鑑定

C『戦闘民族君』:成長率SS

D『未来の猫ロボット君』:アイテムボックス

E『世紀末覇者君』:身体強化

F『動く城君』:魔法

G『美少女戦士君』:黒猫

H『戦闘民族君Ⅱ』:気配察知

I『天空の城ラ君』:極大消滅魔法『バース!!』

J『ゲゲゲの鬼君』:猫の人型化

K『元気100倍アンパン君』:状態異常耐性


能力:B

成長率:SS


レベル:35

体力:B

魔力:B

筋力:B

知力:B

敏捷力:C

耐久力:B

精神力:C

運:B


名前:ラック

年齢:12歳

種族:猫の獣人


能力:C

成長率:S


レベル:20

体力:C

魔力:E

筋力:C

知力:D

敏捷力:B

耐久力:D

精神力:D

運:S


カインのレベルは35になり、能力はほとんどの項目がBになっている。ラックもレベルが20になり、敏捷力はすでにカインと同じBだ。魔力はEのままだが、魔法を使わない事を考えると他の項目は平均してCにまで上がっていた。


「わかったにゃ。じゃあ今日はシルに挨拶してくるにゃ。ついでに食事に行く約束もしてくるにゃ。」


「ああ、ギルドには俺も挨拶に行かなきゃだから一緒に行こう。」


「わかったにゃ。」


そうして、カインとラックはギルドへと向かい、お世話になった受付のシルに町を出てシフォンの町へ行く事を伝えた。


「そうですか・・・さみしくなりますね。折角ラックとは友達になれたのに・・・」


「心配しなくても、リンゴが恋しくなったら又来るにゃ。アタシも寂しいけど、冒険者は自由に行動がモットーにゃ。」


「そうね。それに私に会いに来るんじゃなくて私はリンゴの次いでなの?まあそんな所はラックらしいけどね。カインさんラックは抜けている所も多いのでちゃんとついていてあげてくださいね。」


「ああ。もちろんだよ。シルさんにはお世話になりました。ラックの言っていたように又こっちにも来る機会はあると思います。その時は又よろしくお願いします。」


「シル?それでアタシ達明後日には行こうと思ってるにゃ。だから今日か明日どっちかで食事にいかないかにゃ?シルが言ってた蜂蜜も持ってるにゃ。」


「蜂蜜!?さすがラック。そうね今日は遅くなりそうだから明日はどう?前に行ったあのお店で。」


「いいにゃ。別れ前にパーッとやるにゃ。」


ギルドの受付と、知り合った冒険者達にもこの町を出る事を伝え、その後は、二人で知り合いになった方々への挨拶周りに時間を使った。合間で次の旅の為の準備物の購入も並行して行った。


そして家に帰る前に教会によって、50万ガル寄付してお祈りをした。50万ガルの寄付では神の奇跡は開放されなかったが、今後、神の奇跡を開放させるための金額が大きくなってくるので、お金を持っている時に無理のない範囲で寄付をしていく事に決めたのだ。


これで寄付の金額1,580,000ガルだ。次回は2,048,000ガルなので、後50万ガル寄付すれば次の神の奇跡が開放される。


翌日は夕方に前にシルと言った食事処で待ち合わせをし、カインとラックはそれぞれ別々の時間を過ごした。カインはお気に入りになったベットに寝そべり、今後の事を考えていた。ラックは逆に宿を出て一人でブラブラ食べ歩きをしていた。それぞれがゆっくりの時間を過ごし、夜はシルと別れの前に食事を楽しんだのだった。


フロリダという、リンゴの有名な町で色んな人と出会ったカインとラックは、又来る事を誓いフロリダの町を出るのであった。

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