― 天空 ―


弱きものの、


息も絶えろよと青い空。


問いかけみたいな、謎を残して


今を見下ろす。








― 種 ―


やさしい方がラクなんだよ。


誰にも言っていないけどね。


やさしい方がイタイんだよ。


誰も言わないけどね。


いつもの席の斜め前、


なにも知らないままの本当は好きなきみが、


いつも嫌いで。








― なげやり ―


ナゲヤリに投げやって、


どうせ明日には取りに行く。


だから適当。


あまりなげてやらない方向で。








― 悲喜劇 ―


撃たれた鳥に


心重ねて嘆いたなら


今夜はとびきりの御馳走を。


正しき標に導かれ、


忘却に罪を置いて歩けば、


今日も世界は美しい。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る