第266話 敵はどうだった? (2)
「敵は混乱し、戦意が落ちているからなぁ」
「だよな」
「うん」と、三人が僕の頭上近くで呻り、頷き、納得した言葉を漏らせば。
その後に出る言葉は只一つ。
「若以下、足の速い隊で、一気に敵に追い打ちをかけ、野戦で勝負かな?」
「だよな?」
「うん」
「それが一番妥当だよね」と。
最後に僕が三人へと尋ねると。
「うん」
「そうだね」
「その方が良いと思う」
ゲン以下二名は、僕の言葉に納得する。
だから僕は三人へと。
「今から僕が戦車隊や騎馬隊を率いて、敵の背後を突きいくとして間に合うかな?」と尋ねてみた。
「う~ん、どうだろう?」
「微妙かな?」と、二人から意見がでれば。
「エリエ殿を反転させて、逃亡を図る敵の兵達の退路を押さえ、時間稼ぎを少しでもできれば可能だと僕は思うけれど?」と。
エリエ達の様子を観察していたゲンが僕にアドバイスをくれる。
だから僕は「う~ん」と呻り。
「エリエ達の様子……。士気や披露、怪我人、死亡者等の様子はどうだった?」
僕がゲンに尋ねると。
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