第18話

 日本は『耕作放棄地』から始まっているため深くても5層か10層程度だ

 一号『放置田ダンジョン』と二号『放置田ダンジョン』は、

『オープンワールド型ダンジョン』のため、その内部は広いが階層数は少ない

 三号『放置田ダンジョン』と四号『放置田ダンジョン』は『洞窟』形で、階層数は

 30層までしか存在していない

 四号『ダンジョン』はまだ調査中であり、まだ探索者向けには解放は

 されてもいない

 その他にも訪日観光探索者や日本探索者には、立ち入り禁止にしている

『廃神社・廃寺』怪異ダンジョン』と『『放置空き家』ダンジョン』が有る


 それでも『日本探索協会』が管理する一号から四号『放置田ダンジョン』が

 訪日観光探索者から人気が高いのは、海外『ダンジョン』モンスターと比べると装備品類を揃えていれば倒せる敵と言うことも起因している

『speedrun』を企画開催している海外企業が一号から四号『ダンジョン』で『speedrun』を

 企画開催するのは、階層が海外よりも浅いからというのも一因としてある

 海外『ダンジョン』は、一層一層が日本『ダンジョン』よりも広く、底知れぬほど

 奥深く、200層程度の海外『ダンジョン』は、攻略層もまだ

 まだ浅いと言えるほどだ

 海外『ダンジョン』の深層部と呼ばれる場所は、500層から数千層ぐらいになる

 それ故に主な海外『ダンジョン』では、『speedrun』を開催されてもさほど

 参加者が 集まる事はない


 それに比べ、『日本探索協会』が管理する『ダンジョン』にはお手軽に階層ごとに

 モンスターが近寄らない『安全エリア』も有る上に、海外『ダンジョン』よりは

 安全面でも安心して『speedrun』を開催出来る・・・

『speedrun』を企画開催している海外企業からも、人気が高い

 理由の一つとなっている


「『違法探索』ですか?」

 申し込用紙を手渡したので、江崎は自分の席に戻ろうとした時、佐藤が

 江崎に声を掛けた

「あぁ、そうだ

『speedrun』イベントを開催している海外企業で、比較的にメジャーな

 ダンジョン配信者はこうやって申し込用紙に記入し提出してくれるが、

 問題は『ダンジョン』関連で迷惑行為の動画などをアップして、再生数や

 チャンネル登録者数を増やそうと活動している配信者たちだ

 全部が全部とは言わないが、海外郡小企業には『日本探索協会』が管理する

『ダンジョン』以外・・・一般の『放置田ダンジョン』で無断侵入して 動画撮影や

『speedrun』イベントを無断開催し、それを収益化する輩もいる

 規制期間中はそんな問題は発生しなかったが、また結構重要な事案が

 発生する様に なってくるぞ」

 佐藤 正樹がそう続け、江崎 零士はそれを聞きながら自分の席に座るのだった。

「そうなんですね……(考えている以上にダンジョンは 人気が有るんだな)」

 江崎はそう考えながら、自分の仕事に取りかかる。

 最近SNSをチェックし始めたばかりであり、そう言った迷惑行為の

 動画なども実際に 視聴して、自分の仕事に活かそうと思っていた

「観光方面ではオーバーツーリズムが復活するだろうが、『ダンジョン』方面は

 ダンジョン化している『耕作放棄地』や、立ち入り禁止している

『『廃神社・廃寺』ダンジョン』と所有者からの許可なく探索する事を禁じている

『『放置空き家』ダンジョン』へ不法侵入する訪日観光探索者も

 今後増えていくだろう・・・

 ただでさえ人手が足りないのにどうしてこうも次から次へと・・・」

 佐藤 正樹はそう言って、自分の仕事を始めていた。

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