第19話 夕食会
2週間ほどでスクルドは帰港した。
俺が艦から降りると俺は知らない人々に囲まれた
「初陣で敵を1万以上倒されたそうで、素晴らしい。」「危険を顧みず、味方を助けに向かったそうで。」「敵の要塞をたった1艦で破壊したんですね。」
俺は、マイクを突き付けられ、写真を撮られる。俺を囲んでいるのはマスコミらしい。いつから有名人になったんだ。俺が戸惑っていると、ドニィーシャが人々に言う。
「正式に発表がありますので引き取りください。」
どうも俺を英雄に祭り上げたいらしい。俺には嫌な予感しかしない。
「これってなに。」「いずれ、わかります。」
ドニィーシャの顔が引きつっている。彼女も隠すのは、そろそろ限界らしい。
次の日の午後、イザベラがデートに誘いに来た。
ドニィーシャはイザベラに念を押す
「5時までですよ。」「分かりました。」
イザベラと街に出るとあちらこちらで演奏したり、歌ったりしておりジャンルも様々だ。彼女はこの国は音楽が盛んだと教えてくれた。
歩きながら話しているうちにこの国のことも少しわかった、行き場所を失くした人や民族とその子孫がいること、魔族,神族と言われる異世界人と戦っていることだ。
イザベラは約束通り5時には屋敷に返してくれた。彼女は別れ際に俺に言う。
「これからは気軽に話せなくなるね。」「いつでも話せるさ。」「いいやだめよ。」
イザベラはそういうと去って行く。俺には意味が分からない。
部屋に戻ると3人女性がおり、夕食会があると説明する。既にスーツが用意されていた。着替えようとすると女性たちが手伝おうとする。
俺は一人で着替えるといって断る。女性たちは俺の身なりをチェックして、時間になったら呼びに来るといい部屋から出て行く。
夕食会は俺にとって何か嫌なことが起きるような気がする。時間になり女性たちが呼びに来る。夕食会の部屋に入ると全員起立の姿勢をしている。
俺は空いている席に行くと男性が椅子を引いてくれる、レストランかここは、俺も起立をしていると男性が小声で言う。
「おかけください。」
俺が座ると全員着席する。俺の席って上座じゃないの。
ドニィーシャが発言する。
「ドニィーシャ・メルルです、騎士をしています。」
次の席の体格のいい男が言う。
「マサソイト・ホークです、戦士をしています。」
サイーシヤが言う。
「サイーシヤ・プラトノーフです、魔術師をしています。」
アピルがいう。
「アピル・ラッサル、司書をしている。」
老婦人が自己紹介する。
「アーリィ・ユーイングです、軍司令をしています。」
そして、俺が自己紹介しようとすると、ドニィーシャが右手を差し出していう。
「我らの王、仙田ほむら様です。」
そして一同が起立し礼をする。今、俺のことを王と言ったよな。
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