第7話:久しぶりの学校
(え、なんか横になんかいるような、、、)
俺は起きてそっとブランケットをめくった、、、そこには何故か美穂がいた、美穂は昨日俺のベットで寝ていたはずなのになぜここにいるのかわからなかった。
「おい!美穂おきろ!なんでここで寝てるんだ?」
みほは眠そうに目を擦りながら起きた。
「ん?まだ7時じゃない、昨日疲れてるからもう少し寝かせて、、、おやすみ、、」
ブランケットをかぶって二度寝しようとしていた。
「ああ、、おやすみ、、、っておきろ〜ーー!」
俺はすぐに美穂からブランケットを引き剥がした、、、
「むう〜もっと寝たかったのに〜ーでどうしたの?」
「いやどうしたのじゃなくて!なんで美穂がここで寝てるんだ?」
「あ〜ワザトジャナイヨ、ネボケテタマタマココデネチャッタンダヨキット」
「めっちゃ怪しいんだが、絶対わざとだろ」
「そんなわけないじゃん!」
(確かに、、、美穂がわざと俺の寝てるとこに来るわけないし、、、なんか俺が自意識過剰だっただけか、、、恥ずかし、、)
「たっ確かにそうだな」
(危なかった〜なんとか誤魔化せた、、、わざと潜り込んだのバレなくてよかった〜)
そう、美穂はわざと隣で寝ていた、最初はちょっと彰人の顔を見てから寝ようと思っていたが、ちょっと魔が刺してちょっとぐらい一緒に寝ても大丈夫だろうと、寝ていたらそのまま朝まで寝てしまっていた。
「そういえば、今日から高校行くんだっけ?」
「ああ、、久しぶりだからちょっと緊張するな、、、」
俺は今日から学校を復帰する予定だ、最後に行ったのが9日前で、騒ぎながら学校を出て行ったので、ちょっと行きずらいのだがこのまま学校に行かないわけにはいかないので渋々学校の準備をして、美穂の作った朝ごはんを食べてから玄関を出た。
「行ってらっしゃい!」
「ああ行ってくる」
と美穂は俺が緊張してるのを気づいたのか俺の背中お叩いてきた。
「大丈夫だよ!緊張なんかしなくても!じゃあ行ってらっしゃい!」
と励ましてくれた、少し気が楽になったそのまま俺はまっすぐ学校に向かった。
学校につき教室のドワを開けると教室でザワザワしていたが俺が入った瞬間静まり返った、俺は気にしないで自分の席に座って本を読むふりをした、するとまた周りでザワザワし出した。
すると前から数人の女子が俺の前にやってきた、しかも9日前に俺が起こりながら説教した奴らだ、(俺に逆恨みでもしにきたのか?)
「「「「ごめーん!」」」」
「へ?」
変に絡んでくるのかと思ったら、普通に謝られたので少し動揺した。
「私たちが美穂に少し不満を感じていたのは本当だけど、美穂は私たちの友達だったのに、しかも死んでしまってから不満を口にしていたのはよくなかったわ」
「ああそうか」
(案外こいつらまともなのか?)
「じゃあそれを言いにきただけだから」
それを言い残して女子の集団は自分達の教室に帰って行った、周りをみるとまたもや俺が目立ってて周りから見られていた。
(見せもんじゃねーぞ!)と言いたかったがスクールカーストにも入っていない俺がこんな発言ができるはずもなくそのまま再び本を読むふりをし出した。
午前中は何事もなく授業が終わったが、ついにお昼休みの時間になってしまった、そのまま美穂が作ってくれたお弁当を食べようと机に置いた瞬間前からクラスメイトの井上 花香が俺の前に座ってきていた。
「樋山くん朝は災難だったね〜私も久しぶりに樋山くんがきたな〜って思ってたら急に隣のクラスの女子たちがきてびっくりしたよ!」
と急に話しかけてきた、俺は彼女とは話したことはなかったのだが、急に話しかけられて驚いた、(学校で話すのめっちゃ久しぶりだから緊張するな)
「井上さんだったっけ?俺のこと覚えてくれてたんだ」
「そりゃ覚えてるよ〜だって三年間一緒のクラスだったんだから!」
(えっ?そうだっけ?あんまり記憶にないのだが、、、やっぱり陽キャは人のこと覚えるの得意なんだな〜)
「えっまさか三年間同じクラスだったこと忘れてたり、、、そんなわけないよね?」
「うっ流石にそんなわけないだろ」
と俺は冷や汗を垂らしながらいった、実は覚えてませんでしたなんて口が裂けても言えない、
「そっかならいいか!」
そのまま俺は弁当を食べようとしたら
「あれ?樋山くんっていつも弁当じゃないよね?自炊し出したの?」
「いや別に〜なんていうか〜」
井上さんは何かに勘づいたように言ってきた。
「まさか、恋人に作ってもらったとか?」
とニヤニヤしながら質問してきた、俺は焦ってしまった、、、
「ちっ違うし!そんなんじゃない!」
「あ〜れれ?その割には動揺してるけど?」
とからかってきたが、、、
「あのさ樋山くんが良ければでいいんだけど今日から一緒にお昼食べない?」
「え?別にいいけど?」
「ん!じゃ決まりね!」
すぐさま前にある席を俺の席に引っ付けてきた。
俺は何が起こったのか理解できなかった、(あれお昼一緒に食べる人できたんだがこれって、、、とうとう俺もぼっちめし卒業よっしゃ〜)と喜んでたのも束の間、俺は周りから刺すような視線を感じた、忘れていた井上さんも美穂ほどではないが尋常じゃないぐらいモテていたことを、、、
(このままじゃ俺の胃がもたない)
「あのさ井上さん教室じゃないとこで食べない?」
「え?まあいいけど、じゃあ私いいとこ知ってるからそこで食べよ!」
「ああ頼む」
そのまま井上さんについていくと体育館裏のベンチについた、
「こんなとこあるって知らなかった、、、」
「でしょ!ここあまり人来ないから穴場なんだ〜」
「え?井上さんいつもここでお昼食べるのか?」
「うんそうだよ!私ご飯は1人でゆっくりと食べたいからさ」
そういえばいつもご飯食べる時井上さんいなかったな、てっきり食堂に行ってると思っていたが。
(まさか俺と同じボッチ飯していたとは、、、)
「じゃあなんで井上さんは俺を連れてきたんだ?1人で食べたいんじゃなかったのか?」
「うーん、だってなんか樋山くんならいいと思ったから一緒にお昼を誘ったんだ」
「あと私のことさん付けじゃなくて呼び捨てでいいよ!」
「えーでも、、、」
(呼び捨てで読んだとこを男子に見られたら俺終わるぞ、、、)
「口答えはなし!さあさあ早く呼んでみて」
とニヤニヤしながら言ってきた。
「井上?」
「うーん?なんか違うな?じゃあ今度は下の名前で呼んでみよう!」
(わーこいつ俺の反応を見て楽しんでやがる!)
「花香、、、呼んだぞ、、、じゃあ今度はお前のばんだ」
「え?」
「え?じゃね〜よお前も俺のこと下の名前で呼ばないといけないだろ?」
俺は花香の真似をした、まあ陽キャの花香には簡単にできると思うが、、、
「あっあきと?」
なぜか花香は恥ずかしそうに俺の名を呼んだ、
「え?俺ってきり男子の名前呼び慣れてるのかと思った」
「よっ呼び慣れてるし〜」
と強がっていたがやはり花香の顔は赤く染まっていた、花香が恥ずかしがっていたのは意外だったがその後も雑談しながら楽しくお昼を食べた。
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