同棲解消と別れにまつわるいざこざ~前編~
前話から今話までは、3年ほどのブランクがある。その間、彼氏ができ同棲して別れるというイベントがあった。詳細は後述するけど、ざっくり年表にするとこんな感じ。
2020年夏 付き合い始める
2021年5月 半同棲
2022年1月 引っ越して正式に同棲
2023年3月 別れて引っ越す
私の中に別れるという選択肢が浮かんだ理由はいくつかあったと思う。
・セックスレス、およびそれをネタにした発言:半同棲状態だったときからそういう状態で、それが嫌であるというのは伝えていたのに改善しなかった。するにしても、たたせていれて出させて終わり、だったのでもはやしない方がマシなまであった。
・私の容姿をバカにする発言:デブとかブスとかそういった言葉たち。直接私に言うより人前で私のことを下げるように言うことが多かった。向こうは冗談のつもりとか言ってたけど、冗談かどうかは言われた側が決めるんだよ。ていうか冗談だとしても傷つくもんは傷つくんだよ。
・仕事の手伝いが負担:彼が飲食店をやってたので日中自分の仕事して帰ってきたら彼の店を手伝う、っていう生活をしてて、それがだんだんしんどくなった。お金渡してるにしても家に住まわせてもらってるっていう負い目があるから手伝わなきゃっていう義務感もあったけど、そこまで私がしなきゃいけない?って思うことが増えた。帰りたくないと思う日も何度かあった。
・生活リズムのズレ:私は9時~18時で仕事だけど、彼の仕事は18時~で、2時3時くらいまで飲んでる日もあった。んで私は夜しっかり睡眠をとりたいタイプなので12時には寝たいんだけど、彼のお酒に付き合わされたり、私が寝てるとこに酔った彼が突入してきたりして、睡眠時間が削られるのがストレスだった。やめろっつってもやめなかった。
・やっぱり一人が好き:休みの日が同じ曜日なので基本一緒に過ごしてたんだけど、基本彼の趣味に付き合わされるだけで私がしたいことは何もできなかった。ごくまれに一人で映画見に行ったりする日もあったけど、彼に早く帰ってこいと言われるとおちおちのんびりもできない。
1月 初売りで誕生日プレゼントの財布を買ってもらう。彼の叔父に会いに一泊二日で弾丸京都旅行に行く。その時はまだちゃんと楽しかった。一方彼は気分落ち込みがち+酒の量が増える。
2月 上記の理由で私の限界が突破し、出会い系サイトを再開する。3人と知り合い2人と会う。浮気することに対して多少良心の呵責とかバレないかって不安もあったけど、どうにでもなれ!というヤケクソ心と傷ついてきた自尊心がこんな形でも癒やせたから、反省も後悔もしなかった。
3月 彼の誕生日に喧嘩し、私がキレて家を飛び出し2時間ほど外を徘徊してたらたまたま遭遇した友達(彼とも知り合い)と遅くまで飲んでた。LINEでそのことを言ったら「死ね」と言われた。友達に愚痴+浮気したことを聞いてもらい多少スッキリした。彼は酒の量がさらに増え常軌を逸した飲み方になっていく。「死にたい」など自殺をほのめかす発言が増える。私は露骨に彼に対してそっけなくなり、3人と会う。休みの日に仕事入ったとか、映画見てくるとか適当なこと言ってでかけてた。バレてもかまわないと思ってたから、無理があるとは分かりつつ嘘ついてた。後から本人に聞いたが、このころには私の浮気に気づいてたらしい。
3月〇日夜中。彼は誰かと飲んでいたが寝ていた私を叩き起こし「別れる。2週間で出ていけ。」と言った。「分かった。」と私。何言われたかあやふやだけど、彼がひどく怒りドアを殴って穴をあけ、ステンレス製のコップを私に向かって投げつけたので、この人は本当に話が通じないんだ、と思ったのは覚えている。寝ている間彼に殺されるかもしれない、とビビりながら寝た。
3月〇日。仕事中にサボって引っ越し先のアパートを探し内見の予約を取る。(この時の仕事の速さは有能だったと我ながら思っている)仕事から帰ってきたら彼が自殺でもしているのではと戦々恐々としながら帰ると、彼が友人と酒を飲んでいた。どうやら一日中飲んでいたらしい。彼と関わりがある人とは半年間連絡を絶つよう言われたので、LINEをかたっぱしからブロックした。彼の息子の彼女と一番仲良くしてくれた彼の友人だけは万一の時連絡を取れるよう残しておいた。いつでも出られるよう荷物を整理した。
3月〇日。仕事から帰ってきたら彼がしおらしく、というか生気がなくなっていた。彼の周りには酒の瓶が転がり、めちゃくちゃな飲み方をしたんだろうなと想像がつく。彼に泣きながら別れたくないと言われ、抱かれた。首にえげつない量のキスマークを付けられもはやあざのようになった。私はもう無理だと告げた。彼は亡くした両親と子供のもとへ行くと言い、市販の睡眠導入剤を100錠近く一気に飲んだ。しかも酒で。確かブランデーだったと思う。救急車は呼ぶな、誰にも連絡を取るなと、普段はかけていないスマホのロックを私に分からないようにかけ、私の目の前で眠りについた。眠りというのか、昏睡というのか、気絶というのか。とにかく完全に意識がないのを確かめて、私はこっそり残しておいた彼の友人の連絡先に電話をし、人生で初めて救急車を呼んだ。やってきた救急隊員の方が、こういう市販の睡眠薬はどれだけ飲んでも死なないから大丈夫ですよと言っていた。僕このお店(彼の店)何年か前に来たことあるんですよ、とも言われて今それいう必要ある?と思いつつありがとうございますと適当に答えた。病院に着き、ベンチで待っている間彼の息子の彼女に連絡し、こっちに来てほしいと伝える。私の母にも連絡し事情を話したら、大変だったね、明日そっち行くから、と言ってくれた。嬉しかった。対応してくれた病院の方(名札を見たら副院長さんだった)にも顛末を話し、正直もう関わりたくないと言ったらそうだよねえ~と穏やかに聞いてくれて、ちょっとほっとした。彼の近しい親族は息子しかいなくて、息子は成人しているけど生まれつき耳が聞こえないので、入院の手続きとかは元奥さんに丸投げすることにした。彼の息子とその彼女、元奥さんがやってきて、元奥さんの第一声が「はた迷惑なおっさんやね~!」だったので思わず笑ってしまった。そして一緒に副院長さんの説明を受けた。アルコール依存症、鬱の傾向があり、また自殺しかねないので、ここを退院した後は精神科に入院することになる、という話だった。その時点で日付変わるくらいの時間になっており、入院の手続きは翌日じゃないとできないということで、一旦帰ることになった。元奥さんのパートナーさんに家まで送ってもらい、湯船に浸かった方がいいという母のアドバイス通りお風呂を沸かして入り寝た。
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