O氏
こういう名前の書き方星新一っぽいよね。
O氏はサイトで知り合った2人目。私の世代にしてはちょっとマイナーなとあるバンドが好きというのをプロフィールに書いていたところ、自分もそのバンドの曲よく聴きますというようなメッセージを送ってくれたのが最初だった。それがきっかけでLINEも交換して、会うまでもトントン拍子に決めてった気がする。
会ったのは3~4回くらいで、だいたいご飯とホテルって感じだったんだけど、それよりも一緒に車でこんな曲聴いてたなとかこんな話したなっていうのがめちゃくちゃ記憶に残ってる。その時間が楽しすぎて。こんなにバチバチに趣味合う人おるんやっていう感動がでかすぎて。
だから愚かにも私は彼のことを好きになってしまっていた。
黒髪塩顔たれ目で落ち着いたしゃべり方をする人(かつそこまでイケメンではないってのがポイント)という私の好みに当てはまりまくっていたのもある。話していてなんというか言語感覚が近いな、って気がしたのもある。会っている時間のうちセックスの割合が他の人より少なめだったのもある。何が決定打になったのかは分からないけど、無意識にこの人いいなって思ってたのかも。本名もどこに住んでいるのかもあやふやだったし、ぶっちゃけセックスはそこまで良くはなかったけど、そんなことはどうでもよかった。
会っていない間彼が教えてくれた曲を聴いて彼のことを思い出している自分がいて、それに気づいたときあ~これ好きじゃんな、って観念した。と同時に、この感情は捨てなきゃいけないと思った。セフレにガチ恋なんてろくなことにならんやろ、と経験がほぼないながら分かっていたから。少なくとも向こうからはセフレとしか思われていないだろうし、好かれても迷惑だろうと。(もちろん直接聞いたことはないが)
半年くらいでだんだんその片思い状態がしんどくなっていって、これは精神衛生上よくないわ、と断腸の思いでLINEブロックした。
なおこの人とも数年後再会するんだけど、それはまた今度。
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