第51話 一方的な戦争
北方大陸に存在する各国を纏め上げた神聖教皇市国。
そして、宗教という後ろ盾という正義を持った各国の軍隊。
そんな軍隊と我が輩達の軍団が今睨み合っていた。
領軍共に布陣を終え既に臨戦態勢。
何時でも戦いが始められる段階であった。
普段であれば開戦の礼節として使者のやり取りが交わされるものなのだが、今回人間達にとってこの戦いは化け物を鏖殺する戦争である。
その為に開戦の使者は送らずに戦争は開始された。
人間の兵士と吸血鬼軍団の兵士がぶつかり合う。
双方共に損耗は著しいものとなる闘いであった。
だが、徐々に人間側が押されていく。
死霊術が使える眷属により前線での兵士の補充がこの結果を招いていた。
そして、戦線は決壊した。
その後は呆気ないものだった。
神聖教皇市国が集めた軍は潰走を始めるも、それを許さない吸血鬼軍団。
戦線を逃れることが出来たのは、極一部の運の良い者達だけであった。
だが、そんな彼等は幸運だったのだろうか?それとも不運だったのだろうか?
彼等はまだ知らない、魔王足る我が輩の強欲さを。
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