第一章 暗躍する吸血鬼
第12話 我が輩人の知識を啜る
さて、現状我が輩に不足している物、それは知識である。
そしてその知識を保管する物、血・知識抽出がある。
であるならば、やることは一つ。知識を持った存在の血を吸血し知識を得ることである。
お誂え向きに、この森には定期的に文化・文明を持っているだろう組織に属する集団が定期的に複数入り込んでくる。
良い獲物じゃないか…
我が輩は森の上空で滞空していた。
勿論ただ優雅に滞空している訳では無く、森の中に入ってくる獲物を見定めるためである。
吸血鬼になり圧倒的な力を手に入れた我が輩であるが、だからこそ慎重に行動をしていきたいところである。
早速獲物のご登場である。
森の中へと分け入る獲物となる集団。
一名が先行して安全確認でもしているのだろうか、一人が先行しその後を四人が追随する形で森の中を動いている。
では、上空からの圧倒的優位な位置からのアプローチと言うものをお披露目しようではないか。
急滑降をし魔法発動の準備をする、発動する魔法は血魔法。
ブラッディープールより血を抽出し圧縮、そしてタイミングを合わせて高速で射出して終了。
成長した事による飛行速度の向上。魔法威力と精度の向上により一方的に狩ることが出来た。
後は血を啜りあやつ等共の記憶を戴くとしよう。
ふむふむ、この森はタックス王国に内包される森で、彼等はそんな森の恵みを狩猟することを生業としながら、森の驚異生物の管理をしているハンターギルドに所属している存在と。
大まかなものとしてはこんな処か。
これ以上の情報となると、国と言う物に仕えている騎士なり貴族なりから情報を手に入れなければいけないか。
だが、吸血するだけでハンターとしての経験を得られるとというのはそれはそれで有意義だ。
今後も積極的に狙っていこうとしよう。
ただ、彼等には石が存在していないのが残念なところだ。
それとは別に石とよく似た感覚の臓器があったのでそれは食しておいた。
石に比べれば得られる力は大きくないものの成長に必要な力として取り込めそうだ。
今後は、この森の恵みと、人とという経験と恵みを頂きながら成長していくことにしよう
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