第190話 精霊召喚はダンジョンを出たあとで
実質休憩時間になってしまった。
この辺りはストーンゴーレムのリポップポイントではないから休憩するにはちょうどいいだろう。
アムはスナックバーを食べている。
本当に好きだよな。
彼女の所持金は全部スナックバーに消えているのではないだろうか?
彼女が美味しそうに食べる者だから、お金を得た村人たちもミスラ商会で良く購入して食べている。
保存食という扱いで手に入れたんだけど、もう俺の村の名物になっている。
スナックバーが名物か……ご当地スナックバーとか作ってくれないかな?
一方、ミスラは鞄の中から連絡用のパトラッシュを出して歩かせている。
遠くに行ったら危ないと注意しようとしたが、アイリーナ様とミスラ、美少女二人に撫でられて嬉しそうに尻尾を振っていた。
これならどこかに行く心配はないだろう。
パトラッシュ、間違いなく雄だな。
「アイリーナ様のステータスを見ていいですか?」
敵ではない相手の場合、ステータスを見るときは許可を求める。
そのスタンスは今も変わらない。
ましてや相手は王女だ。
国家機密もあるだろう。
そんなものを知って命を狙われるのは御免だ。
「ええ、トーカ様の秘密を色々知っておいて、自分のことを秘密にするつもりはありません。どうぞご覧になってください」
許可を貰ったのでステータスを確認する。
―――――――――――――――――――――
名前:アイリーナ
種族:ヒューム
職業:王女
レベル:13
体力:124/124
魔力:72/87
攻撃:25
防御:32
俊敏:17
運:15
装備:ロイヤルステッキ 詠唱の首飾り【完全沈黙耐性】破毒の指輪【完全毒耐性】防心の髪飾り【完全精神攻撃耐性】王家の指輪【精霊召喚】
生産能力:交信 礼儀作法
習得魔法:四元素魔法 雷魔法 精霊術
称号:宮廷魔術師に認められし者
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名前では家名は表示されないのか。
初めて会ったときのアムやミスラよりレベルとステータスが高いな。
王族だからパワーレベリングで修行とかしたのかもしれない。
さすがは王女ってところか。
それに、装備も――耐性系の装備がいろいろと揃っている。
運の値は俺とミスラよりは高く、アムよりは低いと。
能力が備わっている装備というのは蒼剣でもいろいろあったけれど、召喚魔法が使えるようになる装備は初めて見たな。
雷魔法はトーラ王国の秘伝だって聞いていたけれど、やっぱり王女も使えるのか。
「精霊召喚ができるんですか」
「まぁ、そのようなことまでおわかりになるのですね。はい、機会があればお見せ致します。ただ、精霊様は気位が高く、その……ダンジョンのような暗い場所はお嫌いになるので召喚できないのです」
ああ、だからさっきは水魔法を使っていたのか。
「って、もしかして俺とダンジョンに来たのは――」
「ええ、ダンジョンの中で精霊術が使えないのは公には知られていませんが、知っている人は知っています。護衛の少ないダンジョンとなると、暗殺者にとって最高の暗殺スポットです」
観光スポットみたいな言い方をしないでほしい。
「ご主人様、それでアイリーナ様がレギュラーパーティに入ったということは、宝箱も」
「ああ、昇格しやすくなってるな」
銀色宝箱に1.5%、そこから金色宝箱に0.75%、さらに虹色宝箱に0.375%、昇格率が増加している。
たかが低確率、されど低確率だ。
「アムさん、宝箱とはなんですか?」
「それは、とても楽しいものです」
それじゃわからないって。
そうだな、百聞は一見に如かず。
一緒にボス部屋に行きましょうか。
――――――――――――――――――
すみません、桃鉄発売日のため短めです。
明日はちゃんとしますのでご了承ください
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