第13話 ミーシャの今後

女の子が準備を終えたので家に連れて行く


「俺はユウヤ。名前はなんていうんだ?」


「わたしは、ミーシャです。9歳です。お願いします」


髪の毛は薄い紫で銀髪に近い感じでキラキラしててキレイでセミロングだ。


「さっきのお姉ちゃんは誰なの?」


「偉い人だから任せておけば安心だ」


「そうなんだ。良かった」


家に入りリビングに連れて入ると二人からジト目で見られた・・・だよな。


説明して納得してもらえた。


「で、今スズが警備隊に知らせに行ってるところだ。」


ユキがスゴイ心配そうな顔をしている。


俺達も売られそうだったしな。


ユキがミーシャを膝の上に乗せて頭を撫でて


「心配いらないからね。」


「はい。」


と笑顔で返した


スズが戻ってきて


「警備隊が雇い主を捕えたぞ。」


「ありがとうございます。でも、働くところが無くなちゃいました・・・」


3人が俺を見る・・・


なに?


「分かったよ。ココに居れば良いんじゃないの」


「いいの?お兄ちゃん」


「良いけど、じゃあユキの助手な。朝早いから寝坊するなよ」


「1階に部屋を作ってやるぞ、それまでユキの部屋で良いか?」


「はい。大丈夫ですよ。一緒に寝ようねミーシャ」


「はい。」


「同じような子が結構いたがどうするんだ?」


「どうするって俺はどうにも出来ないぞ。


ミーシャは保護出来るけど」


「お前はこの町の領主だぞ、しっかりしろよ」


「は?領主になった覚えは無いんだが」


「伯爵になっただろ。元々は私の領地だったんだが、お前に譲ったんだぞ」


「知るかよ。今知ったんだが」


「今はこの小さい町だけだが、後はもっと大きい町も任せるからな。」


「要らないんだが・・・」


「まあ徐々に頑張ってくれ。今回は領主代行に任せておくか。」


「うん。そうしてください。」


と言いミーシャに向かって両腕広げるとミーシャが笑顔で走って抱き付く。


頭を撫でサラサラな髪の毛が気持ち良い。


「で、ミーシャをどうするのだ?」


「どうするって?」


「嫁候補なのか?」


「何を言ってるんだ?9歳だろ」


「そうだ。9歳だ来年には婚約出来るんだぞ?その女の子と一緒に暮らすんだぞ。」


「・・・そうだな。ミーシャは俺と結婚したいか?嫌でも別に良いぞ住む場所は用意するし。」


「お兄ちゃん結婚してくれるの?わたしと?」


「決めるの早すぎじゃないの?今日会ったばっかりで可哀想だよ。」


「わたしはお兄ちゃんと結婚したい!」


「だから決めるの早すぎでしょ。良く考えたほうが良いよ。ホントに」


「良いんじゃないか?相手は私達の旦那だぞ?嫌だなんて言う奴がいるわけ無いだろ」


「・・・うん。そうだね。」


「結婚したいみたいだぞ。お前はどうなんだ?」


「分かったよ。ミーシャが良ければ結婚するよ。」


「やった。お嫁に貰ってくれるんだ」


と言いながらミーシャが口にキスをしてきた。


良くお分かりで・・・。


ユキは笑顔で頷いているがミユは微妙な表情だ。


言い出したスズはいつもと変わらない表情だ。


「ちゃんとミーシャの部屋にも行ってやれよ」


「え?まあ良いけど。何度もいうが9歳だぞ。俺捕まるんじゃないのか?」


「何を言っている。この町の法律はお前だぞ。それに婚約をしてるし王国の法律でも問題は無いぞ。」


「・・・そうですか。」


「わたしと一緒にいるのがイヤなの?」


「違うって、ミーシャが可愛いから一緒に居て良いのかなって思って確認しただけだって」


「わたし可愛いの?」


ミーシャを膝の上に乗せて頭を撫でて


「可愛いぞ。とっても。」


「1階の改築の手配をしに行ってくる」


「悪いけどお願いするよ。」


「あとでたっぷり礼はしてもらう」


ニヤリと笑って出かけるスズ


なんだか恐いんですけど。


ユキが昼食の用意の続きを始めるので


「ミーシャ手伝い出来るかな?」


「うん。もちろん出来るよ。」


「じゃあ、お願いするよ。」


「はーい。」


「ユキお願いするね」


「勿論良いよ。ミーシャちゃん宜しくね」


機嫌の悪そうなミユの手を引いて部屋に連れて行く。


「ごめん何だか妬いちゃって」


「いや。その気持は分かるから、こっちこそ悪いな」


「わたし達もミーシャちゃん可愛くて良い子だから大切にしないとね」


「そうだね。ありがと。」


「リビングに戻ろうか」


「いつも迷惑掛けて悪いな。」


「そんな事ないよ。」


スズも帰ってきて昼食を食べ終わって


「こんな料理初めて食べたよ。美味しかったよ」


「頑張ってくれミーシャも作れるようにならないとな」


「うん。頑張る」


スズに部屋に呼ばれ付いて行くと部屋に入り鍵を掛け急に甘えだすスズ


キャラ変わるの早いな。


「で、話って何だ?」


「別にないけど・・・私の時間がなくなるだろ」


「てっきりさっきの話の続きかと思った」


「それは明日で良いよ」


ソファーに座り膝枕にされるが・・・


「今日は逆で頼む」


ニヤリと笑う


「逆ってなんだ?」


「スズが膝枕をしてくれ」


「いいけど・・・」


と顔を赤くする


スズの膝に頭を乗せて寝心地を確認した


うん。柔らかくていい匂いだ。


心配そうに尋ねてくる


「どうだ?大丈夫か?寝心地は悪くないか?」


スズはテンパると質問が多いな。


いじわるで微妙表情をしてみる。


「やっぱり私じゃ・・・」


笑いながら


「そんなわけ無いだろう。寝心地は良いぞ」


「何だよビックリさせるなよ。冷や汗がでたぞ」


「そんな重大な事じゃないだろ」


「私にとっては重大な事だぞ。言っておくけど初めての事だからどうして良いのか分からないからな。」


「俺がやってた事をやれば良いだけだろ」


「あ、そうか。」


スズが頭を撫でてくれる


あー 癒やされるな


「どうだ?気持ちいいか?」


「勿論良いよ。寝そうだな」


「そうか。良かった。でも寝るなよ。私が暇になる」


「そういえばそうだな。」


スズの腰に手を回してお腹に顔を埋める


くすぐったそうにするスズ


「これで暇じゃなくなるだろ」


大笑いするスズ


「くすぐったいよ~」


「もっとくすぐったく出来るぞ」


「どうやるの?」


服を捲りお腹に直に顔を付けて息を吹いてくすぐる


大笑いして涙を流してるスズ


「もうやめてくれぇぇ~」


「え、もうダメなの?」


「じゃあ・・・最後ね」


最後は何もせずにお腹の温かさと柔らかさを楽しむ。


身構えてたスズは拍子抜けだ。


「何してるんだ?」


「癒やされてるだけだ」


「うん。そうだな。それなら私も癒やされるし、くすぐったくない」


そう思わせておいてお腹を吸ってみた


「ぁ・・・って何してるんだよ急に」


次は舐めてくすぐってみた


「ぁ・・・ん・・ってやめてくれ~ 力が抜けたぞ」


「うん。俺も癒やされた」


「気持ちは良かったけど・・・変な気分になるからやめてくれ。」


「そうだな。変な声出してたしな」


「変な声とか言うな」


「やっぱり交代だな」


「うん。それが良い」


スズを膝枕をして頭を撫でて時間を過ごすと昼間ずっと動いていたからかスズは寝てしまったが頭を撫で可愛い寝顔をみて癒やされる。


気が付けば夕方で夕食の時間になったのでスズを起こす。


「もしかしてずっと寝てた私?」


「うん。寝てたな。」


「何で起こしてくれないんだよ~」


「そりゃ可愛い寝顔を見てたかったからだな」


夕食後もこんな感じで過ごして。


翌日はユキと過ごす日になった。


朝からユキとミーシャは休みなのでラーメンを人数分を俺が作り、初めて食べたミーシャが大喜びして食べたが食べきれず残したのを俺が食べた。


それとスズが出かける時にミーシャの1階の部屋が出来上がっていると教えてくれた。


昨日スズが依頼をしてすぐに取り掛かってくれていたみたいだ。


ミーシャとユキと一緒に部屋を見に行った。


「こんな素敵な部屋、わたしが使って良いの?」


「好きに使って良いよ。掃除は自分でするんだぞ」


「はーい。大切につかうね」


喜んでくれて良かった。


ミーシャを一人残してユキの部屋にもどるとしばらくするとノックがしてユキがでるとミーシャだった。


「どうしたの?」


「・・・一人じゃ寂しいの」


ユキが俺を見てくる


「俺は別に良いけど」


「入っても良いよ。」


「ありがとうございます。」


ソファーだと狭いのでベッドに3人で横になってミーシャが抱きついてきた。


「お兄ちゃん大好き」


「ミーちゃんズルいですよ。私も大好きです。」


とユキも対抗して抱きついてきて柔らかい物が当たって気持ちいい。


なんだこの世界は美少女二人に抱き着かれて幸せ過ぎて恐い。


運を全部を使い果たしてる気がする・・・。


もうどうして良いのか分からない。


「もぅ今日は私がユウヤと過ごす日なんですよ」


「はーい。」


と言いソファーに寝転がるミーシャを気にせずにユキが抱きついて頬にキスをしてくれた。


今日は、やたらと積極的なユキだ。


胸を押し付けてくるし。


俺はミーシャが気になって仕方ないんだが・・・


そのミーシャはこっちを見てニコニコしてる。


いや恥ずかしいのだが。


幸せだと思ったのは初めだけだった。


悩んだあげく二人を膝枕をして二人の頭を撫でる事にした。


「ミーシャは手荒れとか大丈夫か?」


「うん。大丈夫だよ」


「ユキは手荒れは良くなった?」


「だいぶ良くなったよ。ありがと。」


うん。この調子で乗り切ろう。


だが、ミーシャの髪はキレイだなと思ってたら猫耳を触ってしまって


「ぁ・・ぅ・・」


と呟いて体をビクッとさせた。


こっちもビックリしたって。


「ミーシャはいつから一人で暮らしてたの?」


「う~んと・・・8歳の時からかな」


「1年くらい一人で暮らしてるの?」


「半年くらいかな」


「ユキはいつから一人だったの?」


「私も8歳の頃かな・・・」


「もっと早く出会ってれば良かったのにな」


「うん。でも出会えたので良いよ。今、幸せだから」


「ユキは前向きで偉いな」


「ありがと。でもユウヤは皆を幸せにして偉いよ」


「幸せに出来てるのかな・・・」


「皆は分らないけど、私は幸せだよ」


「わたしも幸せだよ。」


「うん。だったら良かった。」


しばらくしたらミーシャがウトウトしてきて寝息が聞こえてきた。


ミーシャも天使の寝顔だな・・・


ユキの方を見るとユキも眠そうだったので撫でるのをやめて頬をなでて


「ユキは何か欲しい物とか無いの?」


「ありますよ?」


「え?何が欲しいの?」


「・・・ユウヤが欲しいかな。あ、でも手にいれたけど。もっと一緒に居れる時間が欲しいかな」


「俺は物じゃないんだけどね。でも、ありがと。」


「そうでした、物じゃないね」


昼食の時間になり今日はミートソースのスパゲッティーを作ってみたって言ってもレトルトだけど。


ミーシャを起こしたら匂いで


「いい匂いです。もうお昼なの?寝ちゃってたかな?」


「うん。思いっきり寝てたな」


「えー 起こしてよ」


何で皆この反応何だよ。猫耳はそういうもんなのかな?


スパゲッティーも好評だったな。


スズの分もとってあるけどお昼は帰ってくるのかな?


午後はどうやって乗り切ろうかな・・・


ゲームでもあれば良かったんだけど電気ないしな。


でも、明かりはあるんだよな?


「そういば明かりて、どうなってるの?」


「屋根の上に光を溜めた大きな石にケーブルを繋いで光る石を光らせてるって聞いたよ」


蓄光塗料?バッテリー?太陽光発電?


良くわからないけど電気ではないみたいだ。


ミーシャは首を可愛く傾げている


ミーシャは知らないみたい


そんな感じで午後を乗り切り


夜も3人で仲良く寝れたが狭かった


 


 


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る