第11話 王城へ行く
朝ユウヤが目覚めると手に柔らかい感触が・・・しかも温かい・・・直に胸を触っていた。
スズはまだ寝ていた。
もう少しだけ・・・と感触をと手をそっと動かし感触を確かめる。
これ以上はやめておこう。
とそっと手をどけてその手をスズ頭に乗せて撫でる。
事故だったけど悪いことしたよな・・・
寝てるのにと罪悪感を覚えたので起きたら正直に謝ろう。うん。
その間スズの寝顔みて癒やされてよう・・・
しばらく見つめて頬を撫でたり唇をそっと触ったりしてたらスズが起きた。
「えっと・・何してるの?」
「可愛い顔を見てたら触りたくなっちゃって」
「・・・凄く恥ずかしいんだけど。」
「それと、スズが寝てる時に胸を触ってたみたいなんだ。ごめん」
「それ知ってる。私が寝る前に触ってたよユウヤは寝てたけど」
「ホントにごめん。」
「寝てたんだから仕方ないよ。良いよ気にしてないよ?触るのが当たり前になるのが嫌なだけだよ。」
ユウヤは嬉しくなりスズに抱きつく
「ありがとな」
「じゃあそのまま、おはようのキスをして?」
抱きついたまま唇にキスをして下唇を吸って舐めてくすぐった。
「それ、おはようのキスじゃないよ」
「ダメじゃないけど・・・朝の目覚めから力が抜けたんだけど。うれしいけど・・・。これは仕返しが必要ですね。」
と仕返しをされてユウヤも力が抜けた。
また、二人はベッドで横になり見つめ合う
「ユウヤは私と居て幸せか?」
「勿論幸せだぞ。スズこそどうなんだ?」
「私はいつもユウヤに面倒をみてもらって幸せに決まってるだろ。もう、離す気はないけどな」
と腕にしがみつくスズ
スズの柔らかい頬にキスをするユウヤ
頬を赤らめニッコリと笑顔になるスズ
「ユウヤ、大好きだぞ」
「俺もだスズ」
「ユウヤもちゃんと言えよ」
「・・・大好きだ、スズ」
「ありがと。」
二人で顔を赤くしている
しばらくお互いを見つめ合う
「そろそろリビングに行くか」
「そうだな。」
スズが起き上がると上のパジャマが脱げかかって胸が見えそうだったので目を外らす。
スズがパジャマを直して
「どうしたんだ?」
「胸が見えそうだったから」
「そうだったか、ありがとな。」
リビングに行くとユキが朝食を作っている最中でユキにも朝の挨拶のキスを頬にし合ってユキが喜んで笑顔になる。
それからスズと二人共、定位置に座って朝食を待っているとミユも起きてきて朝の挨拶のキスをし合って
「朝から膝枕ですか」
「いつもの事だから気にしないでくれ」
「気にするから言ってるのに」
「分かったよ今日の膝枕は譲るよミユに」
「恥ずかしいので遠慮しときます」
ユキが話に入ってきた
「では、食事が終わったら私が・・・」
「今日はユキの部屋でも良いぞ。」
「そうね・・・ずっと、わたしだったし。」
「え、良いんですか?やった。」
と言い顔を赤くするユキ
「昼間はユウヤを借りて王城へ行ってくる」
「そうなんですね、気を付けて行ってきてください」
「気をつけてね。早く帰ってきてね」
「昼頃には戻ってこれると思う」
「王城か・・・緊張するな。」
朝食を食べ終わりスズがドレスに着替えて出てきた・・・
え。あれがスズ?別人じゃん。
声を掛けづらい雰囲気だ。
「ユウヤを父に紹介しに行くからな着替えないと不味いだろ」
「え、俺は着替えないけど。」
「途中で買って行くか」
ミユがスズを見て
「誰?」
「誰って・・ヒドイな」
「だって別人だよ。キレイで可愛い」
「ぅ・・・やめろ。褒めるな。」
ユキが跪き頭を下げてる
「やめてくれ。ユキ。お前もユウヤの嫁だろ」
「そうですが・・・」
スズに手を引かれる立たされた
「行って来るな。」
「俺も行ってくる」
家を出ると家の前のスズの家から2軒となりの警備隊の詰め所にスズが合図すると王家の馬車が敷地内に保管されてたのか出されて迎えに来た。
周りの人は皆が跪いている
耳元でスズが
「ドアを開けて手を貸せ」
と呟く
あーエスコートってやつね。
馬車に乗りスズが途中で服屋に寄ると伝えた。
馬車が進んでるよ馬車だよ馬車。
初めて見たし乗ったよ。でも揺れがヒドイな。
俺がニコニコしてはしゃいてるので
スズも笑顔で俺を見ている
「馬車は初めてなのか?」
「乗ったことないな。馬車ってこんなに揺れるんだな」
「ああ、あまり乗りたくないけど、まぁ安全の為にも仕方ないけどな」
服屋に到着して店に入ると皆が頭を下げている。
すごいなスズ。やっぱり偉いんだな・・・
「ようこそお越しになられました。王女殿下様」
「私の夫の服を買いに来た。用意してくれ」
「夫・・・ですか。」
不審者を見る目で見られた
そりゃそうだ。
「仕上がりは1週間後となりますが」
「今日、父と謁見があるどうにかしてくれ」
「失礼ですが・・・それですと古着となりますが・・・」
「うん。それで良いぞ俺は」
「仕立てた服も出来たら取りに来る」
「かしこまりました。」
「高いんじゃないのか?」
「気にするな。私が出しておくぞ。勿論」
「悪いよ。」
「私の父に会いに行くんだ。私が出す」
「分かったよ。ありがとな。」
古着に着替えてスズに見せると
スズが目を輝かせて腕を組んできた
「お前も誰だ?」
「誰だって知らないやつと腕組んでるのかよ」
「アハハ」
「笑って誤魔化すなよ」
と俺も笑う。
馬車に乗って王城着くと門をスルーして城の前までやって来た。
使用人が列を作って頭を下げている
緊張するんですけど。
馬車から降りてスズが腕を組んできて歩き出す。
応接室に入ってスズと待っていると王様らしき人が護衛を連れて入ってきた
顔は・・・強面の黒いひげを生やした王様だ。
ボクとスズが立ち上がり挨拶をした。
「堅苦しい挨拶はお互いに省こう。」
「ありがとうございます」
「お前が私の娘のスズを嫁に欲しいという奴か?」
「はい。娘さんを頂きたくご挨拶に参りました。」
「娘が同年代を相手にするとは思っていなかったな。もっと年上の奴を連れてくると思っていたが。まぁ良い最近の娘は笑顔が増えたよろしく頼む。」
あれ?もう許可がでたの?
もっと色々聞かれて追い返されると思ってた。
「娘を爵位もない者に嫁に行かせるのは不味いので伯爵位を受けてもらうぞ」
俺が答えに戸惑っているとスズが
「謹んでお受け致します」
と代わりに答えた。
「よし。今をもってお前は伯爵」
だと言って短剣を王様自ら渡してきた。
「本当に俺で良いのですか?」
「こいつが気に入って惚れ込んだんだ間違いは無いだろ。男には見向きもせずに商売に夢中で・・・何度も見合いをさせたが全部蹴りおった。最近では帰ってくればお前の話ばっかりだ。」
「何でそんな事まで言うの!もぅ」
「ハッハッハ。まあ、これで正式に結婚を認める。」
「ありがとう。お父様」
「結婚は発表はしておくが式は15歳くらいになってからだな。」
「はい。それでお願いお父様」
「では、娘をよろしく頼むぞ!」
「はい。かしこまりました。」
王様が部屋から出ていった。
「何?伯爵って・・」
「偉くなったって事じゃない」
「何にも聞いてないんだけど」
「私も今聞いたから」
「まぁ・・スズと結婚できれば良いんだけど」
スズが笑顔になった。
「帰ろうか?」
「皆もも待ってるしな」
帰りも馬車で帰り家に着くとミユが
「誰?」
「ミユまで言うか。」
「だって別人よ?ホントに」
ユキもやって来て
俺に跪く
「ユキまでやめてくれ。」
と手を引き立たせる
スズの気持ちが分かった。
スズは着替えに部屋に戻っていった
「ドレスは窮屈だから着替えてくる」
3人「はーい」
「で、どうなったの?」
「なんかすんなりと結婚を認められたよ」
「そうなんだ。もめるかと心配してたけど」
「でも、なんか伯爵になれって言われたけど」
「伯爵ってなに?」
「え?ユウヤさん伯爵になられたんですか?」
「うん。王様から言われて短剣を貰った」
「伯爵様は爵位でも偉い方ですよ。私なんかが話せる方ではありません。」
「でも、ユキは嫁さんじゃん。話せないって困るんだけど」
「そうなんですけど・・・」
「嫌になっちゃった?」
「そんな事ありません。」
「だったらいつも通りにしてな」
「はい。」
リビングへ向かって自分の定位置に座ると今日は顔を赤くしたユキが隣に座っている。
俺が肩を掴んで膝枕をしてあげると更に赤くなったので
「ユキ大丈夫?顔が真っ赤だぞ」
「はい・・・大丈夫です。」
「大丈夫には見えないけど」
「恥ずかしくて顔ぐらい真っ赤になるよ。普通は」
「はい。恥ずかしいだけなので大丈夫です。」
いつものクセでユキの頭を撫でると
「きゃ」
「何してるのよ。更に恥ずかしくさせてどうするのよ。」
「ごめん。つい癖で」
「ビックリしただけなので・・・お願いします。」
「え?良いの?」
「はい。撫でられたいです・・・」
ユキの頭を撫でる
そこに普段着に着替えたスズが戻ってきた
俺達を見て凹んでる様子だ・・・
朝、自分で言った事なので文句は言えない。
「昼食の時間じゃないのか?」
とスズが言うとユキが起きようとすると
「昼食は作り終わってるんでしょ?わたしが運ぶよ。ユキちゃんはそこで休んでて良いよ。」
「ありがとうございます。嬉しいです。」
「料理は作れないけど運ぶだけなら出来るよ。」
「私も手伝うぞ。」
二人で昼食の配膳をして無事に食べ終わり二人は気を使ってなのか部屋に戻っていった
「私達も部屋に行きませんか?」
「良いけど緊張するな」
「はい。緊張しますね」
「襲ったりはしないからそれは安心して」
「大丈夫です。」
部屋に入ろうとしてたらミユが
「今日はラーメンで良いんじゃない?ユキちゃんは今日くらいお休みで良いよね。」
「ミユはやっぱり優しいんだな。」
「気遣ってくれてありがとうございます。」
「ユキちゃんが大人しいからって変な事しないでよね」
「しないよ。」
「じゃあユウヤにいっぱい甘えちゃってねユキちゃん」
顔を真っ赤にして頷くユキ
ユキの部屋に入り一応、鍵を掛けておく
ユキの部屋にもソファーを置いてくれてるんだスズ。優しいんだな。
ソファーに座りユキの頭を撫でて
「ユキはホント料理が上手くて凄いよな」
「料理を習っている時は嫌々でしたけど今はとても感謝してます。お役に立ててるんで」
ユキの手を見ると手荒れが酷かった・・・
「ユキ手が・・・ヒドイな。気づかなくてゴメン」
「え?これくらい皆同じで普通ですよ」
「普通じゃないよ。痛そうだし・・・」
自分の同級生でこんな手をしてる女子は居ないし見たことはない。
ユキを起こして抱きつき
「いつもありがとね」
と言いしばらく抱きついたままでいる
ユキからも抱きしめられ頬にキスをされて
「ユウヤさんの役に立てるなら、これくらい大丈夫です。ユウヤさんは優しいんですね」
「それと言葉遣い直そう。俺はユキの雇用主じゃないぞ。夫だからもっと普通に話してくれ」
「はい。・・・うん。分かった。」
頭を撫でる
「それだよ。良い感じだ」
ユキが照れてる。可愛い顔だ
「その照れてる表情も可愛いね」
また、赤くなった
そういえば甘えさせるって、どうやるんだ?
ユキを膝の上に乗せてお腹を抱きしめて話をしてみる。
「甘えさせるって分からなくてさ。これで良いのかな?嫌じゃないか?」
「恥ずかしいけど良いと思う。私も分らないけど。」
「嫌だったら言ってくれないと分からないからね。お腹触っちゃってるけど・・大丈夫?」
「うん。別に良いよ?でも、私ばっかり甘えちゃってユウヤさんは良いの?」
「十分俺も幸せだけどユキに抱きついてるし」
「そうなの?私も幸せだよ。」
「そうだ、そろそろ夕食の準備をしなきゃ」
「ダメだよ。今日はユキはお休みだ。」
と言って少し強く抱きしめる
「うん。分かった・・・ありがと」
「素直でよろしい。」
ユキが笑う
「変な事言うけど・・・ユキの髪の毛いい匂いだな」
「お風呂にあったシャンプーを使っていいってスズさんが言ってくれたから、それを使ってるだけだよ。」
「そうなんだ。いい匂いだよ」
頭に顔を近づけると、危うく耳を舐めそうだった・・・危ない危ない。
「ありがと。でも、こうしてるとユウヤの顔が見れないよ。」
「そうだね、俺もユキの可愛い顔が見れないってさっきから思ってた」
「なんでさっきから私が恥ずかしいって思う事ばっかり言うの~。」
「思ったことを言ってるだけだけど。」
「やっぱり膝枕が良いかな」
ユキを膝枕すると頬を撫でて唇も触る
やっぱり女の子は柔らかいな・・・
と思ってると
「どうしたの?」
「柔らかいなって思ってたところかな」
「私って柔らかいの?」
「柔らかくて気持ち良いね。それに唇が可愛い」
「また、恥ずかしがらせて・・・いじわる。」
「そろそろご飯にしようか」
「うん。」
「その前に・・」
いつも通りユキと唇にキスをして
「体が痺れたみたいに力が抜けたよ・・・キスってこんなに気持ち良いだね。」
「俺が夕ご飯作ってくるよ。ユキは休んでて」
「え、悪いよ。私が作るよ」
と立ち上がろとするけど力が入らないみたい。
「ユウヤのせいで立てないや。夕食お願いするね。」
「はーい。任されました。」
「あとで私からもキスのお礼するね。」
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