電車
これは私が高校生のときの話です。
当時私は電車通学でした。
乗り換えが1回あり、数分で電車が来ることもあれば数十分待たなければいけないときもありました。
その日は乗り換えの電車が数分できたのですが、発車まで時間があり電車のドア付近に立って発車まで待っていました。(身体は外を見れるようにドアの窓のほうを向いていました。)
ふと顔をあげると、私が立っている場所とは反対側のドア付近に男子高校生らしき人物がいるのが、ドアの窓に映っていました。
特に気にもとめず一瞬だけ目を伏せ、再度目線をあげるともうその男子高校生は映っていませんでした。
なんとなく、後ろを振り返りあたりを見回しましたが、見当たらず。
そんなすぐに移動できる?と不思議に思いつつも、ドア付近だから外に出たのかなと思い、再度目を伏せ発車まで待っていました。
発車時刻付近になるとちらほらと電車に乗る人も増え、扉が閉まり電車が発車しました。
ふと、外をなんとなく見ようと目線をあげるとあることに気がついてしまいました。
先程見た男子高校生が立っていた所に、サラリーマンらしき男性が立っていたのですが、ドアの窓には膝〜膝下あたりまでしか映っていませんでした。
私が見た男子高校生は全身(靴まではっきり)、窓に映ってたんです。
窓に映っている他の人を確認しましたが、全身映ってる人は見当たりませんでした。
(目線の高さや角度などで全身見える可能性はありますが、少なくとも私には男子高校生と同じような見え方をする人はその場にはいませんでした。)
私が乗っていた電車のある線路と向かい側のホームの線路の間に低めの柵のようなものがあるのですが、
よくよく考えるとそこに男子高校生は立っていたんじゃないかな、と当時の私は思いました。
(今となっては記憶がぼんやりなので確信はない…)
私の初めての怖い体験だったので、家に帰った私は大慌てで塩を母親に撒いてもらいました。
それ以来、電車に乗るときはあまり外を見なくなりました。
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