第61話 あとがき

 このエッセイは、わりと真面目な獣医学の内容です。

「なんでこいつ、仕事でもないのにこんなエッセイ書いてるんだ……?」って思った方もいますかね。


 理由のひとつは、私が好きな獣医学の楽しさを、人に知ってほしかったから。

 もうひとつは、人からもらった知識が、このまま消えるのが勿体なくなったからです。


 思い返すと、ちゃんと身についた知識は、人からもらった言葉や経験でした。

 机のうえでウンウン言いながら丸覚えしたものって、すぐ忘れちゃうんですよねぇ。

 そして、人からもらった言葉や経験は、

「仕事だから仕方なく教えます」

 というではなく、

「先の長い若者に、人肌ぬぎましょ!」

 というものでした。

 つまり、色んな人達のプラスアルファの気持ちと仕事で、私という職業人はできたわけです。


 今、私は生身の動物を扱わない獣医師です。使う知識も、獣医学のほんの一部。

 今の仕事は好きですが、ふと、

「このまま私がいなくなったら、せっかくもらった良い知識が消えちゃうのか」

 と思いました。

 ということで、書き残すことにしたのがこのエッセイです。

 

 少しでも楽しんでもらえたなら、嬉しいですね。

 読んでいただき、ありがとうございました。






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サルでも分かる獣医学 南部りんご @riogon

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