第2話 獣医倫理学・国家試験のドボン問題

 獣医師になるには、6年間学校に通った後に国家試験に受かる必要があります。

 学校に通っても、国家試験に受からなければ免許をもらえないので、試験前はみんな必死です。

 必死になって訳が分からなくなり、試験の前々日に雪の上で転げ回ったり、三股かけちゃう輩もいるくらい。


 で、国家試験には、絶対に間違えちゃいけない問題、いわゆる「ドボン問題」があります。

 有名な問題はこんなん。


【問題】

 診察中に、診察台から患畜のウサギが落ちて骨折しました。飼い主に何と言いますか?

 a:「あなたが押さえてないからですよ」

 b:「急いでレントゲンを撮りましょう」

 c: 「不幸な事故でした」

 d: 「ごめんなさい」


 cはサイコパス臭がしますね!

 でもドボンはaです。

 これを間違うと、他が合格点に達していても国家試験に落ちるという、まことしやかな噂です。

 なぜ噂かというと、農林水産省は公言してないから。でも教授陣は口を揃えて言うので、多分本当です。


 どうしてこんな問題があるのか...

 それは、「ヤバい奴には国家資格を与えちゃまずいでしょ」ということ。

 cを選ぶ人も、けっこうヤバい奴ですけどね。





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