第61話 あのちゃん何を言うー?

安川警官のことなど、すっかりポンと忘れて

お玉たちは、オマツ姐さん達とも和解していた。


オマツ姐さんのお孫さんは、お玉と一緒の高校だったのだか、ある日を境に不登校になったのだと言う。

それで、オマツ姐さん達、アホンダラ軍団は

密偵を飛ばして探っていた。

その結果、あの高校には裏バンがいること、

素性はさっぱりわからないと言う事だった。


「オマツ姐さん、今日はあのちゃんを連れてきてやす。あの高校の二年生でござんすよ。

お孫さんとご同輩でござんすから、何かとわかる事もあるでしょうから。」おみよ


「なぁ、おみよ、キャラ変わってねぇ?」お京


「だな。なんだよ、三度笠に道中合羽に草鞋履いてるじゃねぇか。

最近の温暖差にやられたのかよ?」ヘム


「U-NEXTでよ、昔のチャンバラもんにハマってんのさ。

あれも、わざわざネットで買ってんだぜ。」お玉


「そりぁーぁ、ありがてえこった。

恩に着るぜ、おみよどん。こちとら、有り難くて涙が出るってもんさ。なぁ、皆の衆。」ウメ


「あのさ、あたい、おみよとウメ姐さんって

バカの糸で繋がれてると思うだよな。」お玉


「あたいもそう思うわ。ふたりともキャラ被りだな。」お京


「あんたらーー!

しょーもない事やってる場合ちゃうでー!

何を三度笠被っとんねん。

てなもんや三度笠ちゃうでーー!!」マツ


オマツの怒りにビビリ上がった二人は

お静かになったのだった。


「ほな、本題というこうやないか?

あのちゃんでっか?

遠いところ足運んでもろてありがとさん。」

オマツ


「あっあっあわわわっわわー。

わっわったたたしぃーーはぁーー!

あっあっあまのぅーーっ!

しずくと申し候ゴンザレスでする。」雨もり


「あの、、、。

この子は、、。

もしかして、あかん奴ちゃいまんの?

なぁ、オマツさん?」タケ


「いやー、あのちゃんは、極度の緊張する子なんでやんすよ。

今のは私は天野しずくですと啖呵をきった訳でござんすよ。」おみよ


「ややこやしい子やなぁ。

まっええし。あのちゃん、うちの孫の事をしってはるか?」マツ


「はぁーーーい!!!!!!

ごっごそぞーーーん!!じでございますするするりんこ。」雨もり


「知ってるってよ、オマツ姐さん。」ヘム


「そうかぁ、それはありがたいこっちゃ。

いったい、何があるんや?

教えてくれへんか?」オマツ


「ウゴウゴルーガわーあーわっ。

おっおー孫さまでするが、闇のんのんー。

名前を出してはいっけーねーだーの

人にさっさっさのさからったのでございまするんするん。」雨もり


あの、すいません、もう、雨もりちゃんの話し方だとサッパリ伝わらないので、

翻訳バージョンでお届けします。


「あの学校には闇の支配者がいるんです。

学校カーストの頂点です。

お孫さんは、どうも、その人物がわかったらしくて、、。

それから、酷いイジメが始まりまったようです。

無視、物を捨てられる、上から水を掛けられる

お弁当にゴミを入れられる、、。

極めつけに、、。」雨もり


「極めつけになんやねーーーん!

われー、ハッキリせんかーい!」マツ


「はい。

申し訳にくいのですが、裸の姿をスマホで撮られたようです。

それを、みんなに回されたそうです、、。」

雨もり


「わしの孫に何さらしてくれとんじゃーー!

そいつらの何処に連れていけや?

孫と同じように、素っ裸にむいて

街の中連れまわしたるーーぅ!!」マツ


「オマツ姐さん、落ち着いて下さい。

オマツ姐さんもわかってるでしょう?

こんな事してるのは、下っ端。

そいつらも言う事を聞かないと自分がやられる

のを恐れてですわ。」お京


「そうだな。

テッペンやんねぇとカタはつかねぇぞ。」お玉


「そやな、若い衆の言う通りやで。

まずは裏の取りきしりは誰なんかを

はっきりさせんとな、そうやろ?オマツ?」

タケ


「、、、。

そうやな。うちの孫はええ子やねん。

弱い者イジメなんか許さへん子やねん。

うちは悔しい。

悩んでたんやろに、、。

気がつかへんかった自分に腹たつねん。」マツ


「さーてと、どうやって引き摺り出すかだよな。みんな、口はかてぇしな。」ヘム


一同、沈黙チーン。


「あーめんどくせぇーの。

んなもんよ、ひとり、ひとりにおめぇは

裏バンか?って聞きゃあいーだろが。

なっ、なっ、それでいくべ?」お玉


みんなは思った。

こんだけ、闇の、その名前は出してはならないと言われてる奴が、私ですよと言う訳ないだろ。お玉、お前は話しを聞いてたのか?

大きなため息が漏れた。

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