第20話


京たちの目の前に5体の鬼が姿を現す!


京はワイヤーを真横に投げていく!

ワイヤーは右から左へ大きく弧を描き、5体の鬼を囲む!

そして5体まとめてワイヤーで締め上げることに成功した!!


「よし!!」

京はワイヤーできつく縛り、鬼たちの身動きを封じる!


「愛海!ウルハ!こいつらを叩け!!」


愛海

「え!?」


「早く!!」


愛海は最初に戸惑いを感じていたが、覚悟を決めて鬼たちの頭をかぎ爪で叩いていく!

ウルハも愛海に続いて鬼たちを叩いていく!


しかし、鬼たちは怯まず、力いっぱい込めて京の鎖を解こうとする!

京が占めていた鎖が徐々に緩んでいく!

そして遂に鎖が千切られ、鬼たちの体が解放される!


「愛海!ウルハ!下がれ!!」


京はかぎ爪付きワイヤーをもう一本生成した!

そしてもう一度横に投げ、鬼たちを拘束しようとする!


しかし、1体の鬼が京の投げたかぎ爪を素手で捕まえる!


「!?」


残りの4体が京へ襲い掛かる!!


愛海

「京!?」


京はかぎ爪で鬼たちの襲撃へ応戦するものの、

鬼の攻撃をさばききれず、傷を負ってしまう!!


「ぐうう!?」


愛海

「京!!」


愛海が京を助けるべく、かぎ爪で鬼を攻撃する!

しかし、愛海の攻撃は簡単に避けられてしまい、

鬼に捕まってしまう!!


「愛海!?」


ウルハが愛海を襲った鬼に向かってかぎ爪で攻撃を仕掛ける!

鬼にかぎ爪は突き刺さるものの、鬼は怯まない。

鬼はウルハの方へ顔を向け、そしてウルハを蹴り倒す!!


愛海

「ウルハ君!?」


「クッソおおおお!!!」

京は両手に持っているかぎ爪を振り回し、迫ってくる鬼たちを後ろへ下がらせる!


京はワイヤーを愛海とウルハを襲っている鬼へ投げる!

かぎ爪が鬼の頭に突き刺さり、鬼は頭に刺さったかぎ爪を取ろうと必死に慌てふためく!

京はその鬼へタックルをかまし、鬼を転倒させる!

そしてかぎ爪で鬼の体を突き刺す!!


しかし、背後から別の鬼が京を捕まえようと、両手を大きく広げる!!


京は下へかがみ、それを避ける!

そして左手で鬼の顎をアッパーする!!


「うらあああ!!」


京はかぎ爪で鬼を切り裂き、その勢いで別の鬼へ斬りかかる!


ズサアアアア!!

鬼は引き裂かれ、その場で倒れる!

残りの1体が京へ飛び込み、京の腹を両手でつかみ、そのまま突進して壁に押し付ける!


「ぐうう!?」

京の体が徐々に石化していく!!


鬼の背後に愛海が立ち、後ろからワイヤーで鬼の首を絞める!


愛海

「こ…このッ!!」


鬼は怯み、京の体から両手を離す!

京は鬼を蹴りあげ、そして鬼の顔を拳で殴る!



「がアッ!?」

鬼は横転し、倒れたところを京が鬼の上に乗っかかり、タコ殴りにしていく!

殴りに殴られた鬼は力尽きて気絶する。


愛海

「やった!」


愛海とウルハは京の元へ駆け寄る!


愛海

「やったね京!」


「ああ……」


京は限界を迎えており、その場で手をつかず倒れてしまう!


愛海

「京!!?」


愛海は倒れた京を起こす。


愛海

「大丈夫?」


愛海は万能薬を取り出し、京にそれを飲ませようとした。

シュッ!!!


愛海

「ッ!?」

薬を握っていた愛海の手の甲に弓矢が付きささる!

愛海はあまりの痛さに万能薬を地面へ落とす。


ウルハ

「誰だ!!」


ウルハと愛海は矢が飛んできたほうに目をやる。

そこには仁を含め、4名のプレイヤーがたたずんでいた。


「…お前は!?」


「大丈夫か京?体がボロボロだな。」


仁の後ろに立っていた3名のプレイヤーが京の手足を抑え込む!


「何をする!?」


仁は身動きができなくなった京からキーを取り上げる!


「おいてめえ!!返せ!!」


「よくぞ2つもキーもそろえたもんだ。」


愛海

「返して!!」


愛海が仁からキーを取ろうとしたが、大男が愛海の両手を掴み、愛海を羽交い締めにする!


「愛海!?」


ウルハ

「やめろおおお!!」


ウルハは仁に向かって蹴りを入れる!

しかし、仁はその蹴りを避け、

ウルハを片手で掴み、持ち上げる!


「なんだこのガキ」


ウルハ

「うぐぐぐ!?」


このガキもキーも持ってるな。

仁はウルハからキーを盗み、ウルハを壁へ向かって投げ飛ばす!


ウルハ

「ぐわあ!?」


ウルハは壁に衝突し、その場で倒れる。

ガキの方は3本も持っていやがった。


「仁!鬼から5本キーを取ったよ!」

眼鏡をかけた仁の仲間が京たちが倒した鬼からキーを回収したのだ。


大男

「おっしゃあ10本もそろったな」


「これで3人はクリアできる。よし次行くぞ」


「ま…待て」


京は力を振り絞って起き上がる。


大男

「おやおや…まだそんな体でも立てるのか。素晴らしいね」


大男が京へ近づいていく。


愛海

「や…やめて!!」


愛海が叫ぶが、それも虚しく、大男は京を殴り飛ばす!!

京はぶっ倒れ、気を失ってしまう……。


「よし行くぞ」


仁たちは京たちを置いて、去っていく。


愛海

「ううう…京…ウルハ」


愛海は立ち上がり、万能薬を取り出す。

まず京の方へ万能薬を飲ませに歩き出す。


愛海

「京。今すぐ助けるからね」


愛海が京に薬を飲ませているところに近くのドアが突然開きだす!


愛海

「!?」


ドアから1体の鬼が現れた!

鬼は愛海を見てはすぐさま襲い掛かった!

愛海はかぎ爪で鬼と戦う!


しかし、かぎ爪は鬼の長い爪で弾かれ、

そして鬼は愛海の首を両手で絞める!


「あ…愛海……」


京は意識を取り戻す。


愛海

「京…はやく……に…げ」


愛海の体が首から石化していく!

京は力を振り絞って立ち上がる!

京は愛海を助けようとするが、もう時は既に遅かった。愛海は完全に石化し、その場から消えてしまった。


「愛海!?畜生!!」


京は愛海を石化させた鬼へ立ち向かっていく!

そしてかぎ爪を取り出し、鬼を切り裂いていく!


鬼は倒れ、キーを落とした。


「くそっ…愛海……」

京はキーを回収し、先へ進もうとする。


京の目の前にウルハがぐったりと気を失って倒れていた。


「まだ息があるな……」


京はウルハを背負って前へと歩いていく。

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