第1房 demons power [邂逅]

始まりはいつも唐突であり、既定路線に従っていたりする。


突然始まることでも実は計画されていたことだったりする。


人の観測する地点、つまり自分と他人の目線では物事は違う。

ん?、なんだよ?


「これが一体なんの関係がある」


そりゃあ、相手の視点に立って物事を見れないとこれからのこの世界じゃ生きてけないと優しく俺が注意してやってるんだよ。横着野郎


まッいいさ、そんなに先に進めたいなら..もう行きなーーーーーーーーーーーー

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ーどこからか聞こえる子供の声 


路地裏に急いそと入り、ゴミ箱の前で子供二人は座り込んだようだ


 「なぁ...この前の新刊読んだか?」


  「え?ああ..うん読んだよ」


 「なんだよ、歯切りが悪いな」と少しだけ苛つきを覚えながらも感想を聞く


 「それでどうだったんだよ」


「うん、やっぱり今月のマンジック語録も面白かったよ。なにより主人公の偽物が仲間と日常生活を送っているところとかが困惑と今後の期待感でワクワクしたよ!」 


「へぇー!そりゃすげーや」


ーどうやら月刊の漫画の話で盛り上がっているようだ。


 「俺も早く読みて〜なぁ」


そう思い夢を見るかのようにビルの壁の先にある空を眺めると、ビルの屋上に手が垂れているのが見えた


 「なんだぁアレ?人が屋上で寝てるのか?」


そういうと一緒にいた友人も同じ場所に目をやる


  「ほんとだ何だろね?」


 「人の死体だったりしてな」


そう冗談げに活発な少年が言うと「そんな冗談言わないでよ」と利発そうな少年が想像でもしたのか青ざめた震えた声で言う。


その次の瞬間手が動き出したと思ったら体、そして頭に足が現れ始めた。そう寝返りをうったのである。しかし不幸ながらもその先にあるのは屋上の床ではなかったようだ。


子供二人はもちろん青ざめたが、あまりにもなめらかにこちらに身を乗り出し落ちよ

うとしてくるのだ。止めようにもまず目で見て起きていることに理解が追いつかない


「あ!ちょッ!」


そう言いかけた途端、屋上の人間は真っ逆さまに落ちてきた


「!!」


このとき人は何を考えるだろうか助けようと思うか、しかし助けられるはずもなし

ぶつからないように逃げるか、しかし動けやしない


そうただただ見続けて思考を停止することしかこの子らにはできなかった

人の死を間近で経験するそのはずだった


ドーーーーンッと音がした。そう「グシャッ」ではなくだ


屋上の人が落ちた先はゴミ箱の中であった。幸運かはたまた不運というべきか

ゴミ箱の中とは匂いが取れるかわかったものではない。


少年たちは恐る恐る中の人間が無事かどうか確認しようと近づく


それは心配かはたまた好奇心か


死んでいるかもしれないというのに、見に行かざるを得ないのだ。


ー「痛ッテェ...」


ゴミの中から人の声がした。生きているようだしぶとい奴め


ー「たくッ一体何が..ッッて!くっっっっさ!俺クッサ!」


 「な、なんだこいつ..」人が上から落ちてきたというのに随分と辛辣だな


  「だ、大丈夫ですか?」そう!それが正しい!


ビルで囲まれ日が照らしにくい路地裏の暗闇でわかるその男の外見は金髪で赤が少し

混じった紫色の瞳を持ち、珍しい赤色の半袖のライダースーツが特徴的だった。


ー「ん?何だお前ら、誰だ?」


 「そんなことはどうでもいいだろ、痛くはねぇのかよ?」


  「あの、人呼びましょうか?」


ー「ん?ああそうかそういうことか、いやー悪いな威圧的な言い方して俺も悪気があったわけじゃねぇんだ。寝起きでなちょっとボケてたわ、ははっ」


「えぇ、なんだよ兄ちゃん随分と元気だな。とてもビルから落ちてきたとは思えないぜ。ほんとに怪我してねーのかよ」


ー「ああ、勿論さ!これくらい日常茶飯事よ!」


 「どんな日常だよ..」


ー「って!俺臭かったんだわじゃあなお前ら!心配してくれてありがとよ」


そう言いゴミ箱中からいそいそと出ようとして何処かへ行こうとする男


その時利発そうな少年が男へ声をかける


 「あの!僕らの家のシャワー貸すので少しお話聞かせてもらえませんか!」


そう言うと隣りにいた活発な少年が友人の発言に目ん玉ひっくり返したかのように驚く


「おッおい!お前急に何を!」


その言葉に利発そうな少年が口を挟む


 「でも景くん、これってあのマンジック語録みたいじゃない?」


景「はぁあ〜?っん、まぁ確かに...でもよ!知らねぇ良くもわからん変な兄ちゃん連れ込むんは俺は嫌だぜ!」


ー「変とはなんだ変とは」


  「景くん!勇気を出さないと先へは進めないよ!」


ー「なんだぁ勇気って人を危険物扱いしやがって...まぁそうか」


景「ちッーわかったよ。いいよもうどうなっても知らねぇからな」


 「!ありがとう景くん!」


ー(おいちょっと待てよ、こいつら俺がついていくの前提で話してるな。勝手に決めつけやがってなんて人の話を聞かねぇ奴らだ。ま、ついてくがな)


ー「じゃッ話がまとまったところでよろしく頼むぜガキども」


景「ガキとは何だガキとは、余計なことを言うんじゃねぇーー!」


屋上の人の足に向けて思いッきし蹴り上げた景


ー「イッッテーーーーーーー!!!!」


第1房 完


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次回予告 突撃!?あなたのお家鑑定団

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