第一部・完結記念 伏線・意味注釈 ネタバレ語り

≪第一章~第二章≫

 章のタイトル通りです。

 序盤からのあれこれ、ストーリーラインに沿って、ネタバレ全開でぐわっと語って行きます!!

 抜けてたりここに書いてなくて気になる描写があれば、質問も受け付けてます……!


 ずっと語りたくてうずうずしてました。

 コミカルに語っている部分もあるので、本編の雰囲気とは違った印象も時折受けるかもです。




 ★作品のテーマ


 「愛」

 「歌」

 「絶望(試練)と希望」

 「何を救う為に何を犠牲にするのか」

 というテーマを書き初めに決めていました。


 「何を救う為、何を犠牲にするのか」については、ルーカス、イリア、ノエル、三人の対比を描いています。


 ノエルは姉の為、世界中の人間を犠牲にする事を選び。

 イリアは世界を救う為、自らを犠牲にする事を選び。

 ルーカスはイリアと世界どちらも救う道を選ぶ。


 一部の終わり時点では失意の底にいるルーカスですが……大丈夫、このままで終わる男ではありません。

 イリアもかれた〝心の強さ〟をバネに、絶望から立ち上がってくれるはずです。




 ★世界観/各地の名称


 作者が大好きな某ゲームをリスペクトした世界観の仕上がりになってます。

 セフィロト・クリフォトの樹がモチーフとして背景にあって、各地の名称は関連したものを引っ張っての命名が多いです。


 エターク王国を例に挙げると、

 Keter/ケテル→eterk/エターク

 と、アナグラムになっています。




 ★第一章



 ・PROLOGUE、呪詛じゅそ


 イリアがノエルにプスッとされて呪詛を受けるシーン。

 場所は一部の決戦の場、北の大神殿・神の神威ダアトです。


 ノエルが術式改変リベレイションの事で話があるとイリアを呼び出す。

 イリアは応じ、ここでもノエルの説得を試みたけど失敗。


 ノエルはイリアを守る為に呪詛を~といった流れ。

 フェイヴァが不在の理由は、イリアにある人物の護衛を頼まれたからです。

 これが誰であるのかは二部で明らかに。


 さて、この呪詛ですが、イリアを殺す気満々のアインによって用意された〝アイフェのとげ〟で穿うがたれたもの。

 刺された者は必ず死ぬ。と言われる、アイフェの槍。一般的にはゲイ・ボルグの名称が有名ですね。

 五部の締めくくりにアインが短剣を操ってましたが、これがそうです。

 

 記憶を封じるだけじゃなく、あわよくば死に繋がるような仕掛けに。

 第五部の終わりにも、ここで受けた呪詛が影響して嫌な仕事をしました。


 


 ・イリアの瞳の表現「勿忘草わすれなぐさ色」


 勿忘草の花言葉はご存知でしょうか。

 〝真実の愛〟〝私を忘れないで〟です。


 第一部の締めをご覧になればおわかり頂けると思います。そういうことです。

 最初からあの終わり方は決まっていました。



 

 ・第三話で登場した魔熊まゆうさん


 アインが放ったものです。イリアを害するために。

 ちょっと先のお話、不穏②でアインが女性と話してますが、〝首尾〟というのが「イリアを殺せたか?」という事だったり。

 通信相手は、アインのお母様です。




 ・エターク王家の紅眼ルージュ、魔獣の赤眼


 これは作中でも示唆しさしていますが、魔神の力の影響です。

 色も重要なワードですね。




 ・女神の特徴とイリアの容姿


 五章でシャノンも言ってますね。そっくり。




 ・目覚めたイリア、お腹の虫が鳴る


 食いしん坊の片鱗その①。

 安心したら彼女の本質が出て来たようです。




 ★第二章



 ・リエゾン編から登場したゲート


 はい、これもアインの仕掛けです。

 作中一の働き者ですからね。

 各地のゲートほとんどがアイン、つまりは帝国が絡んでいます。


 ゲートの性質については、用語などで語ってるので省きます。




 ・ルーカスとの朝食、目を輝かせるイリア


 食いしん坊の片鱗その②。

 可愛いですよね、ハラペコリン。




 ・リシアが撫でた、イリアの腹部の〝あと


 聖痕せいこんです。リシアは怪我を負って倒れているイリアを見つけた時に、傷痕=聖痕も目撃しています。

 最初は気付かなかったリシアだけど、イリアの持つ力とオタク知識を照らし合わせて、彼女が旋律せんりつ戦姫せんきと呼ばれる使徒である事に気付きました。




 ・この名にけて


 へたれなのにこういう時に限って行動派。

 こんだけ好きなのに、トラウマ払拭出来ずに六年間も想いを秘めてたとは。

 何というか、凄いの一言ですね。

 リライト版では剣も捧げました。




 ・不穏②のアイン


 先にちょっと書いてしまったけど、アインは女神の使徒アポストロスとしてノエルに従いつつ、アインのお母様=皇后の指示を受け、魔神の信徒・アディシェス帝国の皇女ノーチェとしても動いています。




 ・おぞましい様相ようそうていした「独創的な料理」


 料理音痴なイリアが生み出したオムライスの成れの果て。

 コゲマコ君。

 食べる事が好きな割に、料理は出来ない。

 記憶が戻った完全体イリアを見てもらうとわかると思うのですが、細かい事を考えるよりも体が先に動くタイプなのですよ。

 それが料理にも表れてます。

 考えるべきところはちゃんと考えているけど、料理とかそういうのは「なんとかなるでしょ!」のノリです。




 ・イリアに語りかける声


 これは記憶を無くす前の自分自身、あるいは太陽の神秘アルカナですね。




 ・イリアの魔術の名称にある〝ディ〟


 魔術の改名時に定めたルールです。

 作中の魔術はフランス語をベースに、その他の言語も取り入れた造語になっているのですが、ディ=フランス語でdieu(ディユあるいはデュー)、神を意味する言葉から取ってます。




 ・闇に紛れるアインの能力


 クリフォトとのゲートを繋ぐ空間魔術の応用ですね。

 凡庸性はんようせい高い。

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