第1部 解説 ② 五頭の五色の龍と名もない者たち
黄河上流域 『西岳
『黄河上流域』の治山治水の技術指導を担当する白龍観。 ⒈⒉⒊
西岳華山白龍観には、中華圏の西方を守護する霊獣白龍の木像を祀っている白龍廟があります2。霊獣白龍は、五龍長黄龍に助言を行い、物分かりいい長老龍。
白龍は水、雲、雷、風の霊力がどの龍よりも強力な龍です。
白龍の徳目は『義』です。 ⒋
また白龍観象徴白虎廟には、西方を守護する五獣白虎の木像が祀られていて『白虎は勇猛で』白龍に従順です。そして白虎は白龍観と導師を守護する。 ⒌
この物語は『
また中華圏西南の『
この物語では、遥か西方の『オリエント世界』の都市国家からペルシアの商人によって、希少な宝石ヒスイなどがユーラシア大陸の東方へ運ばれて行きました。⒔
また東方の中華圏からは、絹(シルク)や陶磁器、漆器など中原より長距離交易商人が西方の『河西地域』まで運ばれペルシアの商人に渡されました。 14
古代の中華圏において、交易の主導権は誰が握っていたのでしょうか?この物語では、ペルシアの商人と中華圏の商人たちがシルクとヒスイの交易を巡って主導権をめぐる闘争を描きます。
蚩尤饕餮衆西方軍は、悪鬼を使い西方の遊牧民や少数民族たちを従え河西地域から『中央アジア』付近までが勢力圏。15.
中華圏の西方で、蚩尤饕餮衆西方軍が交易隊商を襲撃し交易品を強奪する。西方を守護する白龍観と白龍観の導師は、蚩尤西方軍にどのように立ち向かうのでしょうか?
華東湾岸地域 『東岳
『黄河、長江河口、淮河下流域』の治山治水の技術指導を担当する青龍観。⒈⒊15.16
東岳泰山青龍観本堂には、中華圏東方を守護する『霊獣青龍』の木像を祀られている。⒉
五頭の五色の龍は水雲雷風を自在に操る霊力を有する。青龍は、東シナ海、太平洋地域の水循環の摂理を司る。よって青龍は台風シーズンにおいて東シナ海、太平洋地域に暴風雨をもたらす。青龍の徳目は『仁』です。⒋
紀元前10世紀、物語は黄河流域の治山治水事業に、五龍観が技術指導を始めてから100年以上が経った西周王朝時代。中華圏東方の『華東港湾地域』も人口が増え始め漁業を生業とする人々が増加していた。18.
しかし毎年の様に、
そのため幼馴染の2人が、黄龍観の学問堂へ出家し治山治水学、天体学を学びます。やがて2人は、青龍観の駐在修行者となり、『揚州、徐州、兗州、青州』の人々の辛苦を救うため領主、地主、農民、漁師、職人、商人と共に修行と称し、港湾施設設置の技術指導を行う。⒎
そして2人には夢がある。2人の夢は、大南海市場『モルッカ諸島、香辛料交易』の夢の島にたどり着き、香辛料交易に参入すること。19.20
しかし蚩尤饕餮衆東方軍は、『遼東半島』に城があり、青龍観は『山東半島』にあります。二者は常に対峙して緊張状態にある。21,22
蚩尤81人兄弟魔神は、悪鬼を使い東方の遊牧民や少数民族たちを従え、中華圏の東方の海で交易船を襲い交易品強奪を繰り返す。
中華圏東方を守護する青龍と青龍観の導師は、どのように立ち向かうのでしょうか?また導師は、夢の島大南海市場にたどり着く事ができるのでしょうか?
長江上流、中流域、淮河流域赤龍観
『長江上流、中流域、淮河流域』治山治水の技術指導を担当する赤龍観。16.17
中華圏南方『南岳
赤龍の徳目は『礼』です。⒉⒊⒋
五色の龍は、水雲雷風を自在に操る霊力を有する。また赤龍は『火炎や火球を操る』霊力を特化している。⒉
赤龍は南シナ海、インド洋、太平洋地域の水循環の摂理を司る。よって赤龍は台風シーズンにおいて南シナ海、インド洋、太平洋地域に暴風雨をもたらす。
赤龍観朱雀廟には、赤龍観象徴である中華圏南方を守護する『五獣
紀元前8世紀東周王朝時代、物語は黄河、長江、淮河流域の治山治水事業に五龍観が技術指導を始めてから約300年以上が経過した時代。
『
赤龍の導きによって、天性のセンス(才知)ある幼馴染の4人が『赤龍
4人は黄龍観の学問堂に出家し、治山治水学を学びます。やがて4人は、中華圏の穀倉地帯である赤龍巴分観と蜀分観の駐在修行者となる。
『巴と蜀』の人々の辛苦を救うため領主、地主、農民と共に4人は修行と称し治山治水の技術指導を行う。⒓
しかし秦国(王国)は、伸長拡大を続け強大な軍事力を有するようになる。果たして赤龍巴分観と蜀国分観の4人の導師は秦国(王国)どう対峙するのでしょうか。
また蚩尤饕餮衆南方軍は、悪鬼を使い南方の遊牧民や少数民族たちを従え、中華圏南方で楚国が整備した、長江流域の船着場や商業路を襲撃し交易品、穀物、物資の強奪を繰り返している。
南方を守護する赤龍と赤龍観の導師たちは、どのように立ち向かうのでしょうか?
この様に、この物語の五色の五頭の龍を崇敬する領主、地主、領民、農民の信者たちは、五龍観と導師を心の拠り所にしている。
物語の舞台は、紀元前11世紀初頭、殷王朝時代末期、黄河下流域、黄河南岸に住む華夏族の邑郡。
黄河南岸邑郡では、黄龍分観を建立し黄龍の木像を祀り心の拠り所にしている。
この物語は、黄河南岸邑郡の人々の日常生活から始まる。
本文の『』は引用
文末の数字は解説と引用
第一話解説と引用を参照
第2話 黄龍と少年 つづく
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