君の手はいつもとは違う夏をくれた
えむし
第1話
ピピピピ....
ぱぴこ『あっつぅ、、、』
ぱぴこはおもむろにスマホのアラームを止めて
起き上がる
ぱぴこ『ふぁ〜、、7時..めっちゃねむぃやん』
ピコン
スマホの通知音が響く
こんな朝方に送ってくるやつはあいつしか
おらへんやんか
"おはよう、やっと大会の練習おわったから寝れるよ"
ぱぴこ『朝までなにやっとんねん..まったく』
相変わらずえいとはゲームの世界で頑張っとる
昼夜逆転がめっちゃ心配にはなるんやけどな
"はよ寝れぼけ笑 約束の時間までには起きるんよー寝てたらしばくで!"
"わかってるっつうのーいちおう来る前に連絡ちゃんとくれよな"
"おけまる水産や‼️"
ぱぴこ『へへへ』
あの事件からはや3か月...あんなことがあって
こっちで再会してからうちらは頻繁に連絡をとっていたんや、えいとはほんまにゲームの世界ではを有名人やったらしく、びっくりしたわ。
正直帰ってきてからしばらくはお互いに不安定で電話とか毎日してもうてん、だいぶ世話になってもうたわ。
そんなこんなであの時の約束のゲームを見せてもらうために今日はじめてえいとの部屋に遊びに行く。
会うのも3か月ぶり、、でも毎日LINEも電話もしとるから..なんや変な感じやねんなぁ
ぱぴこ『住所..はっと..お!ここや...あ!?!』
目の前についたマンションはTVでしか見た事のないような高級感あふれるマンションや、、
ぱぴこ『あいつほんまに金もっとるな〜すごい
やんか』
ピンポーン
えいと『はい』
ぱぴこ『うちやでーーあけてーな』
ドアの開く音と共にひんやりとした涼しい空気を感じる。
ぱぴこ『おーーい、えいと!うちがきたー!』
ガチャ
ぱぴこ『お...おん‼️』
えいと『な、、なんだよ』
ぱぴこ『まぁええか、ほな入るでーあついねん』
高級感があり、まさにプロゲームの部屋という
えいとの部屋は思いのほか綺麗にされていた
ぱぴこ『ほえーすごーめっちゃ機械あるやんか
お、これはなんや?机の上にボタン
めっちゃあるわ!あ?レッドブル
どんだけ飲んだんねん!』
えいと『あ、いや、ほらあれだ.』
ぱぴこ『そんなことよりな!えいと..髪のびすぎ
やろ〜それ前みえとんのか?
あと服や..それ壊れてへんか?
肩でとるで笑笑』
えいと『こ、、これはオシャレなんだよ💦』
ぱぴこ『そうなんか?そういうもんか!』
えいと『そ、それより喉乾いたろ?コーラで
いいか?』
ぱぴこ『ありがとーー助かるわー』
えいとはコーラを準備しながら、、非常に焦っていた。
制服姿のぱぴこ、久しぶりのぱぴこ、こんなにもドキドキしちゃうもんなのか?
まったく普段の自分らしくなさすぎる、、、
あんな状況だったからこその吊り橋効果だと
俺はそう解釈したはずだろ!
えいと!いつも冷静なえいとでいるんだ
俺が現実の女に動揺するとかありえない
ゲームをするときのように冷静にだ
えいと『ふぅーーおまた...せ‼️』
ぱぴこ『お!ありがーとーいやぁこのベット
ふかふかやなぁ〜』
えいと『ば、、ばかスカート!』
ぱぴこ『おん?なんや〜そんなことかえいとぉ
女の子はスカートの下にはスパッツ
はいとんねんで』
ベットに大の字で寝転がるぱぴこをみて
えいとは思い出したのだ、、ぱぴこはアホだ‼️
おいいいぃ!しっかり見えてる!その、、あれ、、あれがーーーーあああああ
えいと『俺はおまえを忘れていた涙』
ぱぴこ『ん??』
えいと『いい、、ほらとりあえずコーラ飲め』
ぱぴこ『ありがとうーんんんんまい!』
とんだトラブルはあったものの、談笑しながら
2人は楽し時間を過ごした。
約束通りゲームを見せることにもなった
えいと『このヘッドホンをつけて、、ほら
このマウスってやつで操作するんだ』
ぱぴこ『ほんほん〜へぇーうわ!なんや
こらー弾あてんなやーーぼけー
あ、、負けてもうたぁ』
えいと『結構難しいだろ?しゃーないな
お手本見せてやるよ』
ぱぴこ『ほんま!見せてなーんじゃヘッドホン
わた..あいたぁぁ‼️』
ブチッ...という音とともにぱぴこの髪ゴムが切れる。
えいと『大丈夫か?』
ぱぴこ『あいた〜やってもうた、すまんえいと
洗面所借りてええか?』
えいと『あ、うん部屋出て右にあるから』
ぱぴこ『さんきゅう』
えいとはゲーミングチェアに座り、ヘッドホンをつける...ぱぴこが使ったあとだからなのか
ぱぴこの匂いが..っておれは変態か!なに考えてるだ...ヤバイ、周知.違う!集中だ
とりあえず戻るまでゲームをプレイしよう
えいと『よし!いい感じだ、いけるな』
ぱぴこ『ほーーんやっぱうまいやんな〜
そうやんやなぁもぐもぐ』
えいと『⁉️..あ』
至近距離で画面を覗きこむぱぴこに驚き
思わずミスをして敗北してしまった。
ぱぴこ『あちゃ〜おしかったなぁもうちょい
やったのに笑
ほれほれこれもってきたから食べぇ』
笑顔でぱぴこがパピコを差し出して口に押し込んでくる...それよりも髪ゴムをひとくくりにしてポニーテールになっているぱぴこから目線が外せなくなっている自分がいる。
ぱぴこ『ひひひ〜うまいやろ〜
限定のホワイト味やで〜』
ぱぴこ『あ、そや』
そういってぱぴこはえいとのヘッドホンをとり
前髪に手をかける
そっと前髪をあげ、えいとの瞳をみつめる
えいと『え、、』
ぱぴこ『やっぱえいとは前髪もうちょい短く
したほうええやん!
そしたら目を見ながらお喋りできるし
顔も見れるやん』
まっすぐと見つめ合いながら言うぱぴこの表情はいつもよりもちょっとだけ大人っぽくて
少し顔が赤くなってるようにもみえた。
ピロン
突然2人の時間を動かすようにスマホの通知音がなった。
ぱぴこ『ん?..ありゃーなんや!
ありすがナンパで大ピンチ?
それでかなが大暴走で
止められない?大事件やん
まっててなーひな!今助けにいくで』
そういって鞄をかつぎぱぴこは立ち上がる
ぱぴこ『えいと!友達が大ピンチや
うちは向かうでーー』
えいと『お、おう』
見送ろうと玄関前まで2人でくると
ふと、ぱぴこが立ち止まった
ぱぴこ『えいと!今日は楽しかったで
次はいつがええかな?
またLINEで決めようなー
次は勝ち方教えてぇな』
いつもと同じ元気でイタズラが大成功したときのような満面の笑顔を見せて、ぱぴこは走りだした。
えいとはゲーミングチェアに戻り、さっきぱぴこが触ってくれた前髪に手を触れる。
えいと『目を見て、、か』
カチャカチャカチャカチャ
検索 美容院 オススメ
検索 服 清潔感 オシャレ
おわり
おまけ
自宅にて
ぱぴこ『んーーあれ?うち今日スパッツはいて
へんやーーん...ぁぁぁぁあ‼️
まぁええか☺️』
君の手はいつもとは違う夏をくれた えむし @dir0712
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。君の手はいつもとは違う夏をくれたの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます