僕と君のスマホ越しの会話

青甘(あおあま)

第1話

「今日はいい天気だね」

『はい、そうですね』



 僕は高校を出て帰る

片手にはスマホを持っている状態だ




「ふぁ〜」

僕はあくびをする

『眠いんですか?』

彼女が心配する

「夜遅くまで本を読んでて」

『ダメですよ。体に悪いです』

心配そうな絵文字とともに送られてくる




心配してもらえて嬉しいな

「でも、すっごく勉強になるからとまらなくって」

『もう、今度は気をつけてくださいね』





カー

カラスが鳴いている

すっかり陽も落ちて暗くなってくる


「冬になってきたな」

『ええ、そうですね。私たちが出会ったのも寒い日でしたね』


「・・・ああ、そうだな。」


僕たちが出会ったのは寒い日、高校の図書室でだった。彼女は一人で本を読んでおり、僕は図書委員のために来ていた。一人ぼっちなのかと思ったことを覚えている。気になって僕は声をかけた


「まさか無視されるとは思ってなかったけど」


『し、仕方ないじゃないですか。突然知らない人に声をかけられて驚いたんですよ』

「でも、まさか付き合うことになるなんてな」


『何か不満でもあるんですか』

ジト目の絵文字付きで送られてくる

「付き合えて嬉しいってことだよ。あの時出会えなかったら今付き合えてないしな」



うん、本当に付き合えてよかったよ

「俺はいつまでも好きだからな」

『突然どうしたんですか』

「んーん、なんでもないよ」




「つぎはいつぐらいなら話せそうか?」

『うーん、2週間後くらいでしょうか』

「そうか・・・」














ちょうど病院に着いた

僕はある一室に向かって歩いていく




そこには一人の女の子が眠っている。 



彼女の手を取る

「俺が必ず助ける」

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僕と君のスマホ越しの会話 青甘(あおあま) @seiama

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