神秘的な引力に満ちた導入でした。
“神隠し”という古来から語られる現象に、現代的な人物心理と深い情念を重ねた本作は、一話目から強烈に惹き込まれます。
舞台となる土地の空気感、信仰の残り香、そして“何かを見てしまった”少年――
すべてが静かに恐ろしく、どこか懐かしさを伴って胸に迫ります。
そして登場した巫女・カンナギ。彼女の「一途で激重な感情」が、物語に得も言われぬ緊張感と切なさを添えており、今後の展開を考えるとワクワクが止まりません。
古い信仰と現代の再生、喪失と再縁の物語。続きをじっくり追いたい一作です。