3:初夏のそれぞれの土曜日
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平日だと聞こえてこない自身のコツコツと地面とぶつかる足音を耳で感じながら外を散策していたら土曜日になった。
風は足元のスカートをひらりひらりと躍らせる程度に吹いている。春の夜。
ストッキング越しに裏地とともに当たるワンピースの生地をくすぐったく感じながら歩いていく。
ハイヒールのかかとからなる音ですれ違う人から注目されてしまわないか冷や冷やしながら歩いている。
世間的にはどんなにきれいになろうとも女装して出歩くというだけで少し距離を置く人が多いこの趣味。別段、犯罪でも何でもないが少し引け目を感じてしまう。
しかしながら夜であればしっかりと見ることはできないのですれ違いなどで高身長の女性程度で済んでいる。
実際のところ、人はすれ違う人を一瞥する程度でまじまじと見る人は少ないのであり、周りから見られているかもしれないといった思い込みで済むケースがほとんどである。
さらに、お手洗いなども使わないのが原則だが、万が一の時は男女共用など、どちらでも驚かせない方を使うことでトラブル回避をしている。
ちょっと散策をしてから自宅へ戻る。
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サービスエリアで夕食を食べてからひたすら走り、気づけば長野県は白馬村に入っていた。時刻は26時になろうとしている。
無事に、小さなロッジの前に車を止めて荷物を降ろして中に入っていく。白馬にある同乗者の表参道系女子の別荘である。
まずは各々の部屋に荷物を部屋に置いて、順番にシャワーを浴びる。別段、男性カメラマン1人と女性3人のコスプレ撮影集団であるが、特段気にはしていない。
カメラマンも特段、女性を見たら変態になるタイプの男性ではなく草食系でしかも二次元が何より愛するタイプのため、安心感がある。
本人曰く、「二次元は裏切らない、三次元はわからない」と、過去にいろいろ有ったであろうコメントを残すばかりなので詮索はしないでいる。
最初は硬派であり、なかなか女性とどっかコスプレ撮影であっても行くのは嫌がっていたが、イベントの度に見かけて話しかけてを繰り返しここ数か月は撮影の際に車まで出してくれるほどにまで信頼をしてくれるようになった。
昔を思い出しながら自室のシングルベッドに寝ころびながら朝の午前中の撮影シチュエーションにワクワクしながら眠りについた。
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朝の目覚ましが日の出直後に鳴り響く。
夏が近い五月下旬といえども朝の四時半ごろは薄暗い。
着替えて、昨日夜にまとめた着替えとカメラだけ入っているリュックを背負てそのまま出発をする。
朝食は機内で食べることにして睡眠時間に全振りをして羽田空港に向かう。
成田空港方面から来た列車に乗り込んで、地下鉄を越えて、羽田空港に到着する。
本来不要ではあるが旅行中のスマホのバッテリー節約と搭乗の記録として、わざわざ発券機に向かい、搭乗券を発券する。
印字されているのは羽田→新千歳と新千歳→稚内である。羽田からの直行便よりも数時間早く現地入りが可能である。
取材予定の鉄道車両を楽しみにしながら保安検査場を抜けた。
ここからが距離がある。札幌に行くのに、いつも乗りなれている航空会社もつまらないので気分転換にいつもと違う航空会社がコードシェア運行する便に乗ろうと思い予約したが搭乗ゲートまで距離がある。
こればかりは仕方がないが、たまには空港内をしっかり歩くのもいいだろう。
このころには、いわゆる朝の太陽となり搭乗予定の機材をオレンジ色に照らしていた。
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静かに鳥のさえずりが聞こえる長野県は白馬村の別荘。
時計は午前7時を指している。
早速、寝間着を脱ぎ捨て、持ってきた今回コスプレをするキャラクターたちが着ている練習着の衣装に着替え、カラコンを入れて。この後、朝食から撮影を開始する。
私たちが今回、撮影を行うのは人気アイドルアニメの中に出てくるアイドルグループのウィンカラーズである。
テーマカラーは白、赤、緑と冬のイメージカラーをもとにしている。
私は、緑を担当。同行の表参道系は白、ロリータは赤を担当している。
食事の作成はカメラマンの仕事だ、撮影効率を最大に考えての行動である。
ダイニングキッチンに用意された今日の朝食は、トーストの上に目玉焼きとベーコンを乗せたとあるアニメで人気になっているメニューだ。
このメンバーでどこか行くのは複数回行っているためか、キャラクターそのもののの好みは知らないがメンバー各々好みの焼き加減のトーストに目玉焼きである。
おそらく、事前に卵なども購入して持ってきていたのであろう。こういったちょっとした気遣いを野暮ったくアピールせずに行うあたり優しさが見えてくる。
早速、撮影メインの食事を開始する。
いつもは表参道系のおしゃれ系かっこいいお姉さんがキャラクターに合わせてゆるふわな振る舞いを行いながら食事をすすめていく。
本当に目の前にイメージカラー白の
隣に座る元々ロリータファッションの同世代は、今は動きがキビキビしている。合流したときとも振る舞いが全然、違うのでいつも驚かされる。
こちらも目の前にイメージカラー赤の
私の担当しているイメージカラー緑の
シャッター音が鳴り響く中、3人が各々のキャラクターだったらしそうな発言をして会話を弾ませて楽しんでいる。
30分程度撮影をしつつ朝食を済ませて、片づけを行う。
時間は9時頃になり、屋外に出て実際にキャラクターたちが合宿時にやっている設定の腕立て伏せやランニングを行いながら撮影をする。
ランニングは広大な私有地なのを活用して、キャラクター衣装のまま運転席に座り、車を運転する。助手席にはカメラマンが窓から顔を出して、走るキャラクターを撮影している。さわやかな初夏の風を感じつつ汗を流す3人を撮影していくと昼も近くなる。
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羽田空港から離陸した航空便は茨城県上空でシートベルト着用サインが消えて、机を広げる。
窓の外には長年地図を見てきたからこそわかる風景を眺めつ空港で買ってきた朝食のおにぎりをいただくと小名浜の漁港が見えてきた。
少しだけ直行便よりも早いということはそれだけ本を作るときに使える写真が増えるということである。
食後のコーヒーを求めだしたときにちょうどよく、客室乗務員からのフリードリンクのお伺いがあったので、ホットコーヒーをいただく。
コーヒーを飲んでスマホの音楽再生ソフトからは流行りのアニメのアイドルウィンカラーズセンターである北 雪子のキャラクターボイス担当の声優が最近ソロデビューをしたのでそれを聞きながら窓の景色を楽しんでいる。
気づけば寝てたらしく、起きたらベルト着用サインが点灯しており、慌てて机をもとに戻す。
北海道の広大な田畑を眼下に見ながら新千歳空港の滑走路に乗っている機材は滑り込んだ。
5月だが大体2か月寒い季節の気候である北海道。季節外れの雪だろうか、白いものが漂っているのが見て取れる。ほとんど外気温のボーディングブリッジを歩くと寒い。
新千歳空港で1時間の乗り継ぎ時間である。
何も考えず、搭乗ゲート付近で飛び立つ航空機を眺めていたら搭乗、そのまま40分程度で稚内に到着をして、何事もなく昼間に到着をした。
そのまま稚内駅で昼食を済ますとしよう。
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9時ごろに目が覚めた。雨の音が響いている。
起き上がろうとすると体に違和感を感じる。
日付が変わり午前2時にシャワーを浴びてレディースのパジャマで撮影して気づいたら寝ていたらしい。
そのため、違和感の正体は体形補正をするためのシリコンバストやテーピング、長髪にするためのウィッグであることに気づいた。
この土日に何も予定もなく、東京は雨というタイミングのため、女装して過ごすので問題ない。
そのまま、髪の毛を整えてパジャマを脱いで、昨日とは違うワンピースに着替えてメイクをする。
ズボンよりも涼しいので余計な冷房を使わずに済むという利点もあることを実感しつつ、ブランチの準備をしていく。
外は相変わらずの雨降り、春向けのひざ下丈で長袖のワンピースにエプロンを付けて調理台に立つ。
特段、スーツだろうが何だろうが興味のない男性服を着ているときには服が汚れるといった考えにならないが、レディース服は別だ。
メンズ服に比べると柔らかい肌触りで繊細なつくりをしている。さらにデザインも含めて少しの汚れでも目立って落ちにくいことがあるのは、レディース服を実際に着るようになってから気づいたことである。
着々とスパゲッティを作るための湯沸かしも進み、パスタを入れる。
3分でできるらしいので近くにあるキッチンタイマーをセットして時間がたつのを待つ。
3分という時間は何かできそうで足りないことが多いため、とりあえず鏡を眺めてメイク崩れを確認する。
うまくやれば案外、男性らしさを消して女性らしく見えることに感慨に浸るこの瞬間はいつものことだが面白く感じている。
そうこうしている間にスパゲッティが茹で上がり、お皿に盛りつけて市販のペペロンチーノソースをかけてブランチの完成である。
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東京に比べて肌寒いどころか純粋に寒いだけの稚内駅にある立ち食いそばで暖かいそばをすする。せっかく来たので利尻昆布入りのそばを食べる。
とろろのような昆布がそばに絡みついてのど越しを楽しませてくれる。さらに濃く暖かいめんつゆが南から来た人間の冷え切った体内を温めてくれる至福の一杯を立ち食いそばらしく勢いよくいただく。
食後は後続の特急に揺られて豊富温泉へ目指す。
いつもは作成している本は車両だけに注目をしているが今回は珍しく沿線の見どころも特集したいと考えている。
そのため1日目は温泉に直行することにした。
極論、車両自体は北海道のどこでも走っている普通のディーゼルカーであり、過去に別路線で取材をしているため、今回はこの宗谷本線での様子を取り上げるだけのため、内容が薄くなるのはよくわかっている。
だから沿線の見どころで
さらに、この路線は稚内周辺では取材対象となる普通列車が1日に4本程度のため、翌日に気になっていた駅などで撮影を検討している。
40分程度揺られるとすぐに温泉最寄りの駅に到着する。
宿屋に送迎を依頼しているため、宿に直行をし、特別に早めに部屋を使わさせてもらう。
あとは、日々の勉強の疲れをいやすためにだらだらするだけの一日となる。
◇
別荘のキッチンから出ている換気扇のダクトからは数か月ぶりにおいしそうな香りが森の中に漏れ出していた。
午前中の朝練風景の撮影を終えた一行は衣装もウィンカラーズそれぞれアニメに出てきた私服に着替えて3人協力して調理台に向かう。
カウンターキッチンのため、カメラマンが向かい側から撮影が可能であるため、ここぞとばかりにシャッターを切っていく。
まるで餅つきで杵付きの間に返し手による餅を触る音のように、包丁で食材をカットする音に混ざりシャッター音が響いていく。
特段、手作りでもなく販売品でもない今回の衣装のため安心して調理ができる。
汚した場合にまた何日も何時間もかけずに作る必要もなく、数万円から数十万円で衣装を買う必要もない。
また、同じ服を買えばいいだけである。
アニメシーンなどで学校の制服などは難しいのは重々承知だが、作品内に市販の服をモチーフにしてるであろう服が出てくるとこういった際にも大変助かるのである。
そんなことを考えながらトマトを切っていると、そうめん担当の雪子が悲鳴を上げる。
どうやらお湯の量が多く、噴きこぼれを発生させたらしい。
カメラマンのカメラはその瞬間を見逃すわけでもなく、しっかりと写真に残していた。
そんなトラブルもありつつ、無事にそうめんサラダが完成した。
4人で仲良くダイニングテーブルに掛けて食事を楽しむ。
お昼ご飯を作る様子を撮影したのでカメラマンも休憩である。
初夏の長野であるため、風が涼しいのでウィッグで頭が過剰に蒸れることもなく快適な撮影であることを昼食を食べつつ思う。
昼食を終えて、片づけをして午後の撮影に備えてメイクを直していく。
コスプレメイクは通常の化粧と異なり厚めに行いカラーコンタクトを入れることが多いため、適当なタイミングで直していく必要がある。
時々、うまく直すことができずに、全部のメイクを落としてやり直すこともあるが、今回は上手く直すことができたため、スムーズに撮影再開をコスプレイヤー三人そろってすることができた。
午後は、外に行くというよりも室内でボードゲームやTVゲームでみんなで楽しんでいる様子を撮影しつつゲームを楽しむ。
ボードゲームの定番の人生ゲームから始めることにしたが、カメラマンはいつも参加しない。人生ゲームよりも撮影に専念したいとのことだ。
しかしながらよくよく考えると、ゲームの盤面や画面にいないはずの4Pが出現するという事態になるため、それを防止するための処置としても必要である。
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ペペロンチーノを食べた皿を片付けて時計を見ると14時頃。
せっかくの雨であるため、レディースの傘をさして散歩に出るため、化粧直しを行う。
夜もそうだが雨の日も人々は傘を差して斜め下を歩くことが大変多いため、女装だとバレたりするケースが少ない。
もちろん歩き方の工夫も必要であり、一本橋を渡るイメージで歩くと女性らしい歩き方となる。
外に出ると雨足が強くなったようで、ヒールの低い靴が歩くたびに持ち上げる水滴がストッキングにあたり、冷たく感じる。
スカートも広がるため、雨水に濡れてしまうため傘を差していない手で少し手にもって散歩を楽しむ。
かわいい恰好をして歩けることに内心喜びながら歩いていく。
時々、人とすれ違うが目が合うこともなく進んでいく。
しばらくして家に向かい歩いていると後ろからなんとなく同じペースでつけてくる人の気配を感じた。
春が終わり、夏が近づいてくるにつれて変質者は増えてくる。そして、個人的感覚であるが、この季節は夜の変質者もいるが昼下がりの方が多く感じる。理由はわからないが体感上そう感じている。
女装しているとこういった人につけられたり、フラッシュといわれる行為を仕掛けられそうになったりする経験が多い。
大概は顔を見られたくないため、下を向いており服装で判断し付きまとったり、フラッシュを行おうとして、よく見たら男性であり驚いて逃げるパターンのようだ。
ただ単に女性のようにかわいくなりたいだけなのであるが、少なくとも女性に思われていることに対して嬉しく思うべきなのか、変質者のターゲットになってしまったことにショックを受けるべきなのか……。
悩む間もなくショックであるのは間違いはない。
今回、つけてきたのはスカートをひらひらさせていることに対して注目しているようで、足元になんとなく視線を感じる。
ひざ丈ではあるが生地が薄手のため風が吹いた拍子に下着が見えてしまわないか不安になりつつ、家を目指していく。
途中で複数回路地を行ったり来たりを繰り返して、変質者を撒いてアパートの自室に到着する。
変にストーカーに発展してしまったら面倒くさいので、手間ではあるが安心して帰宅をすることができた。
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豊富温泉は石油のにおいを感じる温泉であり、源泉からお湯と同時に石油と天然ガスが出る温泉である。
入浴しているが、皮膚に優しい温泉であるためゆっくりと楽しむことができる。
早めについたからこそ、昼の清掃後の大浴場を独占して楽しむことができている。
温泉街といってもお土産屋などが多く並んでいるわけではなくそれぞれの宿でゆっくり過ごすイメージの温泉地のため、お店の営業時間などに縛られず、気にするのは食事の時間程度の滞在ができるのはうれしい話である。
温泉から上がり、外を散歩するが東に山道、西に牧草地ということで北海道の雄大な景色を楽しみつつ日々の喧騒からしばらく離れる。
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ゲームも一通り終わり、太陽が鹿島槍ヶ岳に向かう頃、コスプレ衣装から本当の各々の私服に着替える。
化粧も落としてウィッグを外すと案の定、ぼさぼさの髪の毛が出てきた。
アルバイト先の関係で短い頭髪なのが際してすぐに髪型を直すことができるが、残る2名は長髪なので時間がかかっているのであろう、自室から一向に出てこないので先に夕食準備を始めようと外に出る。
外では先にカメラマンがバーべーキュー台に火をつけて火力を強めようと頑張っていた。
もともと細身の体から頑張って息を吹きかけている様子が今にも過呼吸で倒れてしまいそうで心配のを横目に、ピーマンやネギなどバーベキュー定番の野菜を切りつつメンバーを待つことにした。
数分後に全員揃い、各々好きな食材を自身の金属串に刺して焼いていく。
さすがに炭で汚れるのはわかっているのでコスプレはしないが、ロリータお嬢様はフリルがたくさんのドレスの上にエプロンをしているので驚いてしまった。
話を聞くと、私服はロリータドレスばかりなのでこういったときに大変だが、好きな服を着れるのでその代償だと考えているとのことで気にしていないらしい。
という、私も私服のスカートはほとんどなく、ズボンも数本のレディースを除いて大半がメンズである。
特段、男性らしい恰好をしても何も言われないので私服もすべてメンズ服中心で過ごしている。
持ってきたビールや焼酎、サワーをみんなで楽しみながらバーベキューを続けていく。
各々、この光景をSNSに投稿をして楽しんでいる。コスプレ写真がメインの3人だが、ときどきこういった写真を投稿している。
仕方ないことではあるが、コメント機能で変態じみた内容も来るが、いちいち不快になってはキリがないので意図的に気にしないように心掛けている。
一時、ストーカーの目に留まってしまい、引っ越しをしたこともある。対策として遠征時にしかプライベートの写真をあげないようにはしているが、寂しく感じている今日この頃である。
しかしながら、ストーキングされている恐怖に比べればこの寂しさは軽いのであきらめている。
バーベキューも終えて身支度をしてすぐに寝ることにする。久々の一日中コスプレをしたため精神的には疲れが癒えたが体は疲れているようだ。
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部屋でうたたねをしていたら宿屋のおかみさんに起こされた。
夕食の時間である。特段、名物というものもないため夕飯はとんかつであった。
旅館ではあるが規模の小さい宿泊施設のため、民宿と旅館を足して2で割りいいところだけをチョイスしたような滞在ができている。
夕食後は再び温泉に入り、すぐに寝る。
未成年であるため晩酌時間は不要なのと、明日の朝がとても早いためである。
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女装をして買い出しに行けない日を想定して冷蔵庫には常時、冷凍食品が確保しているため、晩御飯は類にもれず、冷凍食品で済ませる。
雨の中、予定よりも遠回りさせられ、雨粒を吸い込んで重くなったスカートは乾いたが、通気性のないパンプスでかいた汗とパンプスが跳ね上げた水滴で足に張り付いたストッキングは残念ながら乾かずに不快に感じつつ冷蔵庫から冷凍食品を取り出して、電子レンジに入れる。
最近は、お弁当も冷凍食品として販売されているため、便利である。
サクッと夕食を楽しんでゆっくりと紅茶を楽しみ、シャワーを浴びようと服を脱ぐ。
今日の午前2時からほぼ20時間ぶりにウィッグを外して体形補正を外す。
汗を吸い込んでいるものもあるため、ウィッグは自身の洗髪と合わせて洗うことにする。
特段、地毛と変わらないウィッグの洗濯。強いて言えば、リンスに漬け置くことで絡まることが少ない程度である。
シャワーも終えて、通常の寝間着に着替えて、ビールを片手にパソコンでレディース服を見て、自身が着ても似合うか考えている間に、今日が終わろうとしていた。
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