第28話 知らない慣習がまた出てきた!!

「一先ず結婚に関してはこの様な所ですかね。・・・他に何かありますか?」


「う~ん・・・分からない事が分からないんだけど・・・僕と同じ様な男の子ってみんな何してるの?」


「お休みの日の夜人様と一緒ですよ。TVを見たりご飯を食べたりゲームをしたり、本を読んだりしてます。」


「・・・みんな飽きないのかなぁ?」


「そうですね・・・それが当たり前になっているので飽きるという感覚がないのでしょう。だからこそ私は・・・夜人様が保育園に行きたがった事に対して非常に驚きました。少なくともこの国では前例がありませんでしたしね・・・」


まぁ3歳児かそこらだと、それが当たり前になっているんだろうなぁ・・・

子供は男女問わず良くも悪くも素直だから・・・見た目は3歳児、心は28歳児の俺とは違うか・・・


「他は無いか御座いますでしょうか?」


「お付き合い・・・って何したら良いの?」


俺の前世の常識であれば理解はできる

だがこの世界とあの世界では常識も異なるという事を俺は学んだのだ

であれば・・・基本的な事から確認していこう


「そうですね・・・今は夜人様は3歳、月様は4歳ですので特にする事はございません。これまで通り仲良くお過ごし頂ければと思います。」


まぁそりゃそっか・・・今の年齢の俺にデートやなにゃはまだ早い

こちとら満足に外出も出来ない身の上なのだからな・・・


「もう少し大きくなった時にブレスレットか指輪でも買ってあげてくださいね」


はい出てきたーーーーーーーーーーーーーー!!!!


ブレスレット?指輪?

結婚指輪ではなく交際指輪ってこと?!

教えて麗えもーんって・・・ゴロ悪いな・・・


「ブレスレット・・・指輪・・・ってなに?」


「あぁ、まだ早いですが・・・ついでにお伝えしておきましょうか」


中学生以上になったタイミングで結婚を前提にした交際相手にはブレスレットを、結婚した相手には指輪を送るという習慣があるらしい(まぁ指輪は16歳以上だから少ないだろうが・・・)

前世で言う所の婚約指輪、結婚指輪という所だろうか・・・?


だが・・・


「買う時ってお金?いるよね・・・」


「ご安心ください。男の子は生まれた時からお金が入っておりますのでそちら買って頂ければ結構です。」


どうやら俺は産まれた瞬間から国に給付金が入っている様だ

まぁ給付金額だったりプレゼントの相場は追々と確認していけばいいだろう

俺はそれを聞いた時、母さんは大丈夫だろうが、毒親の場合はどうなるんだろう等と考えてしまう当たり野暮な疑問なんだろうなぁ・・・等と考えてしまった


他にも男が存在している家庭は恩恵がありそうだなぁ等と考えてしまうが、それを3歳児が知ろうとするのは怪しいだろうなぁ・・・と考えて麗さんにお礼を言った


取り敢えず俺は少しでも分からない事があれば月姉さんか麗さん、母さんに聞く事にしようと改めて決意した


・・・俺がお礼を言った事に、再度突っ伏してプルプルしているチョロイン弱者の麗さんに聞くことに不安が無いと言えば、ちょっぴり嘘にはなってしまうけれど、ね


その後の俺は今までと同じ様な1日を送った

さぁ、明日は雪ちゃんに何て言おうかなぁ・・・

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