吹奏楽のことは分かりませんが、 湾多さんは、こんなふうに物語を練っているのだな、ということが少し垣間見えて、興味深く読みました。「勝利者でない方に光を当てる物語」というのは、私も考えます。私の書くものは、くっきりした物語や明確な対立がなく、そう見えないかもしれませんが、実は考えてはいます(笑)。昔、「響け!ユーフォニアム」のアニメを見ていて、「ダメ金」がどういうことなのか分かっていなかったのですが、「全出場団体を」金・銀・銅にランク分けするから、そういう言い方になるのですね。長年の疑問が解けました。それと実際に「顧問の腕がいい」と、演奏がめきめき変わるということも(笑)。
作者からの返信
コメントならびにレビュー、ありがとうございます!
ニッチな領域のエッセイにまで目を通していただいて、恐縮です。どちらさまにも気さくに読めるエッセイを目指したのですが、どうも吹奏楽人にもそれほどアピールできる内容ではなかったようで、結果、「音楽小説のマイナーネタ処理の仕方」みたいな、ますますニッチな話に落ち着いてしまったのは、我ながら困ったことだと 笑。
実は今、カクヨム内を「吹奏楽」で検索した作品に一通り目を通すという壮大な w 自己プロジェクトに取り掛かっているのですが、なんといいますか、コンクールで「勝った」「負けた」みたいな話がことのほか多いことに改めて驚いてます。よくもわるくもあのアニメの影響かなと。その昔の吹奏楽ネタ作品は、まあ数こそ少数だったとはいえ、コミックにしろ小説にしろ、ここまでコンクール一辺倒ではなかったと思うんですが。
多くの作品では、みなさん自身の悔しい経験などを作品に投射しており、それはそれでよろしいのですけれど、それれはもう吹奏楽小説ではあっても音楽小説ではない、という感じです。あえて言うならスポ根? そういいながら私の既作品もそれに近いんですが ^^。
ちなみに本作はこのタイトルのままで連載化の予定。次はコンクールなどと関係ない、吹奏楽なり管楽器なりの端っこにかかわる話になると思うんですが、まあ何かのついでにでもまた覗いていただけるとありがたいです。ニッチな話を取り上げつつも、普遍的なテーマを語る文章を目指したいと思います。よろしくお願いします。
失礼します。
たまたま子どもが話してた内容から抜粋します。
休みがちな子たちがいて、いつもその子たちが怒られる。その子たちは次の大会に進みたくないから休むし、だから怒られても改善しない。
らしいです。
その子たちにとっては「銅賞バンザイ!」なのかもだけど。。。
普通に頑張りたい部員の士気は下がるだろうと思うと、複雑な気持ちになりました。
部全体が納得する方向に進めることは、案外、それだけでも奇跡なんだなぁと、吹奏楽部未経験な自分は思いました。
作者からの返信
お久しぶりです! コメント並びにレビュー、ありがとうございます!
お寄せいただいた実例は、部内コミニュケーションがギクシャクしている一例ですねー。「次の大会に進みたくない」というのが、どういう気持ちから出ていることなのか、気になりますが。
単純に、コンクール態勢の練習が延々と続くのが嫌、ということでしょうか。それとも、家に余裕がなくて、臨時出費になるのを子供ながらに気にしているとか? それにしても、休みがちというのなら、あまりでかい面はできんはずですが……そこはやはり人数不足でしょうか?
まあでも、そういう理由で銅賞バンザイってのは、筋が違うかなあと。と言いつつ、反抗的な部員側に相応の事情を設定すれば、結構いい感じの青春ドラマに仕上がるだろうかと、頭の裏で計算している湾多がいます 笑。
月並みなコメントになりますが、顧問先生のリーダーシップに期待するか、部内で腹を割って話し合える雰囲気を作っていくかしかないでしょうね。頑張りたい部員には、この際、アンサンブルコンテストに注力しては、と申し上げたいです。ネット越しの外野がえらそーに書いて恐縮です。
それにしても、怒られても改善しない、下手なままでいいって言ってるような部員たちって、小説だと「その子の本音は他にある」ってパターンではありますよね……。
The affair that my old school band got ranked Bronze Prizeへの応援コメント
これはガチの実体験ですが、アンコン地区大会で銅賞(しかも全出場チームでガチ最下位)を取ったことがあります。笑
原因はいろいろありますが(いろいろっつーか基本は下手くそだったの1点だけど)夏コンなどでは万年銅賞ってわけでもない吹部でそんな不名誉な結果となったのは、シーズン直前にパートの支えとなっていた先輩が退部し、パート内の1年だけで出場しなければならなくなった背景が大きいですね。
音楽、特に吹奏楽は団体競技なので、後進を育てる人(顧問でもコーチでも先輩でも)、あるいは先陣切れるくらいの実力者がコミュニティ内にいるか否かがまずは重要でしょう。
その上で結果が出せたり出せなかったり、そもそもコンクールで結果を出すことに拘らなかったり……部活動によってたどる道のりは別々というあたりに、そこのコミュニティ独自が生み出す「ドラマ」を感じます。
作者からの返信
地味〜なエッセイにわざわざのコメント、ありがとうございます! しかも耳寄りな体験談まで 笑。
まーそりゃ一年生ばっかだときついですよね。高校時代の話でしょうか? 音高顔負けの猛者チームもいるかも知れない中で、(おそらくは)標準的なレベルのどんぐりチームだとね。
むしろなんでそんな事態になったのか、そっちの方に興味を惹かれます。というか、小説的なこじつけを試したい気分 w。「天狗になってる一年坊主共に、試練をくれてやろう」とかの黒い教育的配慮があったとか、その先輩と、その人に愛憎相半ばする思いを抱くあるメンバーとの間とのドロドロな関係が実は存在して、とか。うーん、ろくな話にならんか。
>後進を育てる人(顧問でもコーチでも先輩でも)、あるいは先陣切れるくらいの実力者がコミュニティ内にいるか否かがまずは重要でしょう。
クラブ活動って結局そこですよね。特に吹奏楽はそう。ただ、その「実力者」が、そこそこいい音を鳴らせる程度のヒラ部員一人二人じゃ、まずミラクルは起きない、というのが現実だと思いますし、おそらくはろくに省みられない無数の理不尽が、全国の吹部には溜まりに溜まってるんではないかと思います。とはいえ、そこはあらゆる芸事に共通のことではありますし、結局、「人を育てるのは人」という話に収斂してしまうのかも知れませんが。
せめて、「銅賞が続いた学校・地域には、吹連から優先的に講師を派遣してもらえる」みたいなルールが広まったら、まだ救いがあるんですけどね。それはでも、ちょっとここで論じることじゃないかな。