恋愛告白の成功可能性と目的

ピチャ

恋愛告白の成功可能性と目的

 手紙で放課後の教室または屋上に呼び出して、「好きです。付き合ってください」と言う――恋愛少女漫画ではありがちな一幕だが、これを成功させるのは難しい。


 第一に、相手に断られる可能性。

 漫画では、出会いと告白のシーンが大きいコマで描かれることだろう。良くも悪くも、「衝撃」を目立たせるからだ。そしてその「衝撃」は強く人の心に残る。それが大事なシーンだと胸に刻まれる。

漫画でなければどうだろう。映画や小説、コラムなどでは必ずしもこの手法を使っているわけではない。あったとしても、長い長い「告白までの道のり」が付いてくるだろう。そして告白シーンはその流れを切らないように訪れる。

その「流れ」を作らずに告白する、これほど断られる可能性を上げるものはない。


 第二に、周囲の人に知られるリスク。

 手紙を渡すとき。それを読んだ相手が呼び出しに応じるまでの間。相手が一人で指定された場所に来てくれるか。

普段からそのような呼び出しがある者なら配慮してくれるかもしれない。しかしそのような者なら断られる可能性が高い。逆に成功する可能性が高い者は、普段そのようなことがなく、舞い上がるか、どうしていいか判断できずに友人に相談するだろう。

それから、最大の難点として、放課後の教室は部活動やら受験勉強やらに使われている。


 ではどうしたら成功させられるか。

当然のことだが、相手との関係を育み、おそらく嫌がられはしないだろうという段階にもっていったときに、はっきりと告白する。これが王道にして最強である。

そしてそのためには、相手の形成しているコミュニティに入る必要がある。相手の周囲にいる人と、何ともなしに話せるようにならなくてはいけない。そして、相手のことを知っていく。

そもそも恋愛などなくてもいいのだ。結婚して家庭を作ることが社会的な目的であるのなら、それを達成するのに、恋愛を挟む必要はない。そういう人なら、早くから結婚相談所に行けばよい。

 恋愛は恋愛に向いている人がすればいいのだ。つまり、異性ウケが良い人。また家族という形にこだわらないのなら、同性ウケでも構わない。自分を大切にしてくれる人のそばにいる、それこそが大切なことだ。

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恋愛告白の成功可能性と目的 ピチャ @yuhanagiya

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