ゴブリンニワトリ
夜明け前。ニワトリ小屋が「コケコケ」「コッコッコッ」と騒がしくなる。
その声に混じって、「ゴブゴブ」という不快な声が聞こえてきた。
嫌だなぁ、と思いながら、私はニワトリ小屋をのぞく。
ピーマンのようなニワトリが一匹増えていた。
そのピーマンニワトリ———ゴブリンニワトリは、ニワトリたちのエサを横取りしていた。
ゴブリンニワトリとは、体はニワトリ、顔はゴブリンというミキサーに掛けられたような姿の生き物のことである。
ニワトリは、背筋を伸ばして首だけ前後に動かしながら歩く。
本物のニワトリがそのように歩いていても、なんとも思わない。
ゴブリンニワトリがそのように歩くと、なぜかイライラする。
チキンにしてやりたいが、食べてもおいしくないので取り扱いに困る。
とりあえず、ニワトリ小屋に不法侵入し、家賃や食費も払わずに家主のように居座っている件について、清算してもらおうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます