『おかしい人を亡くしました』
《閲覧数50人》
《コメント欄》
・タイトルどうなってんだこれ
・やっとタイトルつけたと思ったらコレか
・お前がおかしいのは分かってるよ
「こ、こんにちは〜。ボクは賢者です。たまに顔を出している情弱賢者と言えば分かりますかね」
・マ?
・嘘だろ?
《情弱賢者》エーホンモノジャナイデスカスゴーイ
・何が起きてるんだ
・どっちが偽物だよ
・どっちも本物だったらオモロい
「えっと簡単に話すとですね……ダンジョン目指す途中にコケ男さんがコケてお亡くなりになりました」
《コメント欄》
・階段でコケた男だからコケ男ってか
・まさか名前のコケ男はそう言う事だったのか
・伏線回収
・コケたぐらいで死ぬか?普通
・じゃあ今回は魔物合成見れないのか残念。
「そうですねぇ……それはボクも残念です。だからその代わり配信をしてみようかなと。不束者ですがよろしくお願いします」
『リスナーさんと結婚するんですか?貴方は』
「それも面白そうですね、ボクのお決まりの挨拶にしようかな」
『その場合あんまり私はよろしくしたいと思いませんけどね……不特定多数のリスナーと関係を匂わす良く言えば八方美人配信者。関わりたくないですね』
「確かに私も友達になりたくないです」
《コメント欄》
・何言ってんだこの賢者
・頭が良いって大変なんですね
・何かツッコミみたいの聞こえるんだけど俺だけ?幻聴?病院行くか
「あーそれは天の声ですね。バイトの神様が天の声やってくれてるんです」
《コメント欄》
・ごめん誰か通訳してくれ
・俺も頼む。この子が同じ言語で喋っている事が信じられない
・あっ神様だから天の声やってるんだ。上の存在だもんねスゴイネッケンジャチャン
・考えるのを辞めるな諦めるな!
・これからダンジョンへ行く感じ?
「そうですね、じゃあ行きましょうかコケ男さん……」
ボクは神社の扉を開けるとコケ男さんの剣を掴むとそのまま引きずって神社の中へ入った。重い……
『痛い痛い痛い……心が痛まないんですか?遺体ですよ?それに私引っ張られて痛いんですけど』
「イタイイタイってもう……少しは我慢を覚えてください。あっアレ見てください。キツネですよ!」
目の前には白い狐が歩いていて思わずそう言うと聞こえたようでこっちに走ってきた。
『本当ですね……可愛い』
「あれこの子もしかして……イノリギツネじゃないですか?」
《コメント欄》
・何イノリギツネって
・キツネウドーン美味いよな
・俺はタヌティソバ派だ
「喧嘩しないでください。イノリギツネはダンジョンの神様的存在でお供えをすると一つだけ願いを叶えてくれるんです。でも中々会えない貴重な存在な筈なのに……」
「何かお供えを……あっ」
『どうしました?』
「ボクは殆ど何も持たない状態で来て、ビチョビチョになったので何も無いです」
『じゃあ諦めますか』
「いえっ貴重なキツネとの遭遇。そしてそこから願いを叶えて貰う。貴重だからこそバズるかも……エソが一杯。エソが二杯。やったー!」
『想像力豊かですね……でも供え物が』
「無いのならある所から取れば良い。って事で失礼します」
『平然と○体漁りをする賢者。魔王よりも魔王してますね、倒すべき対象を間違えてるんじゃないんですかね。それか働く場所』
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