キスする度に異世界に行ける話
頑強文熊
エピソード1: 突然の転送
第1話: 不思議な風
愛美は普段と変わらぬ大学の授業を終え、キャンパスを歩いていた。ほのかな春の風が吹き、散りばめられた桜の花びらが舞う中、彼女は少しウキウキした気分になっていた。友達とのランチの約束を楽しみにしながら、青い空と爽やかな風を感じて歩いていた。
しかしその瞬間、突然の強風が彼女を襲った。風は不意に強まり、愛美の髪を乱し、服を揺らしていく。彼女は驚きの声を上げ、周囲を見回すが、ほんの数秒の出来事に過ぎなかった。
そして、その強風は次第に収まっていく。愛美はゆっくりと呼吸を整え、自分の身体が少しだけ違和感を抱えていることに気付いた。彼女は自分のまわりを見回し、驚愕する。今まで見たこともないような風景が広がっていた。青々とした草原が広がり、遠くには山々がそびえている。そして、空は透き通るような青に覆われていた。
「これは…どこ?」愛美は呆然としながら周囲を見回し、混乱と不安が胸に広がっていく。彼女は地球とはまったく異なる世界に迷い込んでしまったのだ。
しかし、その不安を少しでも和らげるかのように、風が再び彼女を包み込むような感覚が訪れた。その瞬間、彼女はふと思い立ったように、自分の唇を指先で触れた。すると、風が彼女を包み込む感覚がさらに強まり、地球の風景は再び視界に現れる。
愛美は息を呑み、驚きの声をあげた。彼女は自分の手でキスをして、地球と異世界を行き来することができることに気付いたのだ。その不思議な力に胸が高鳴り、彼女は興奮と驚きを感じながら、新たなる冒険の始まりを予感した。
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