憧れの宮本さんをくすぐった話

宮本さんの背後に忍び寄った僕は、用意していたアイマスクを宮本さんの顔にかけた。

「!?…え…!?なに…!?」

息を荒げながらも慌てた様子の宮本さん。正面に回ってもこれなら僕だとバレない。


僕はこの日を待っていた。きっとこんなチャンスが巡ってくると分かっていた。だから準備を怠らなかった。


「え…?誰…?ねえ…?」

僕は答えることなく、宮本さんの脇の下へと手を伸ばしていった。

「やん!うふふ!え!?嘘!?うふふふふん!うふふふ!やめてー!うふふふふふ!」

僕は今、憧れの宮本さんの脇の下をくすぐっている。

「あっ!あははっ!やだ!あはははは!くすぐったい!あははははん!やめて!くすぐらないでーーー!!!」

「あははん!くすぐったい!あははははん!あっ!あっ!やだ!あははははん!変態!あははははん!いやあああん!」


あの宮本さんが僕に脇の下をこちょばされて笑っている。僕に脇の下を触られて、あの宮本さんがくすぐったく感じて恥ずかしい思いをしている。

僕がそうさせているんだ。


「やん!いやっ!やん!やはん!」

僕は人差し指で宮本さんの脇の下を突いていく。突くたびにビクッと反応して波打つ宮本さんの身体。

「やっ…いやん!」

そう、これだ。宮本さんの「いやん!」が聞きたかった。僕の手で「いやん!」と言わせたかった。そう感じさせたかった。

「やん!うふふうん!やっ!やん!やはあああん!それダメー!いやあああん!」

その次は指先で宮本さんの脇の下をぐりぐりとほじくる。

「やははははあん!うふふふふん!うふふふふうん!やめてええええ!」

必死に脇を閉じようと肩をすくめるような動きをするが、当然動けない宮本さん。


そして再び、宮本さんの脇の下をこちょこちょとこちょばしていく。

「うふふふ…うふふふ…うふふ…うふふふふん…」

「うふふ…くすぐったい…うふふふふん…くすぐったい…やんっ…うふふふふん…」

決して激しくはせず、優しく優しくこちょばしていく。

「うふん…うふふふふ…やあ…うふふふふふん…」

「うふふ…やだやだ…うふふふふ…やだ恥ずかしい…んん〜〜〜!」

首を右に左に傾げるようにもがく宮本さん。恥ずかしがり始めてからは脚をピッタリと閉じている。

そうだ。僕の手で宮本さんをこんな気持ちにさせたかったんだ。

「うふふ…やん…うふふふふ…いやあああん…くすぐったい〜やあん〜…」

「やめてっ…やめてっ…うふふふふ…脇いやあ…うふふ…やあん…うふふ…んっんっんっんん…」


だが、いつまでもこうしてはいられない。彼らが帰ってくるまでそう時間はない。僕は最後の仕上げにかかる。

「やははっ!?やははははははは!えー!?やははははは!ちょっといきなり!やははははははは!くすぐったい!やめてー!」

先程とは打って変わって宮本さんの脇の下を思いっきりくすぐる。

「やはははは!いやははははは!いやあああああ!あははははははは!ダメダメダメ!やははははははは!やめてー!やははははははは!」

「やはははははは!いやはははははは!いやん!やははははははん!やだ!いやははははははは!やははははははん!いやあああああああ!!!」

もう一度彼らの餌食にならないよう、そして僕が宮本さんのことをくすぐったと気付かれないよう。

最後には解放するが、僕のことを視認する力を奪い取る。

「あはははははは!いやははははは!やははははははは!ああああああああ!!いやははははははは!!!」


宮本さんを限界までくすぐり上げ、そして、すぐさま拘束から解放して、僕は脇目も振らず外へと駆け出した。

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