ここで一段落となるのでしょうか。余談として詳細な解説をはさんでいただき、さらに物語や登場人物の深みが増したように思います。
常嗣さんは本作では、文字通り異界に片足をふみいれた小野篁の戦いの余波で苦労を強いられる一般人という印象でしたが、史実だけでも大変な運命をたどったわけですね。
小野篁よりも、遣唐使という、かの菅原道真が見限った困難苛酷な役に振り回されたのかも、と思いました。
作者からの返信
武江成緒さん、
藤原常嗣に関しては、史実だけをみてしまうと嫌な上司といった感じに描けてしまうのですが、書いているうちに愛着も湧いてきて、いつの間にか苦労する中間管理職のようになりました。その後の常嗣を知るとさらに単なる悪役としては描けないです。
本作はここでひと区切りと思っていたのですが、カクヨムコンに参加させるには文字数が足りないことが判明しました……。
と、いうわけでもう少し野狂の話は続きます。
レビューいただき、ありがとうございます!
史実を知らずに読ませて頂いているので、篁を置いて渡航してしまった常嗣の方を心配してしまいました。
無事に行って帰れても、決して先が良いものではないというのは、なんとも辛い務めですね。
作者からの返信
幸まるさん、
常嗣はどうしても唐へ行きたかったのでしょうね。当時は唐帰りというだけでかなりの出世コースだったようです。
ただ行きも帰りも困難だらけだったのでハイリスク・ハイリターンな旅だったことは間違いないようです。