目指せありふれた穏やかで幸せな日常!〜非日常系の女子達を添えて〜ねぇ、なんでスペシャルしか来てくれないの?俺はノーマルで良いんです!!

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第1章 なんでこうなった!!

プロローグ

 どうしてこうなった!!


 なんで!?なんで!?なんでだっ!!!


 俺が何したってんだ!!!!


「ちょっと!聞いているの!!黙ってたらわかんないでしょ!!」

「あ、はい、聞いてる・・・ます。」


 正座する俺の目の前で、腰に手を当ててプリプリと怒っている女の子。

 

 俺の同級生で、つい先日まで海外に留学に行っており、なんの因果か俺の住んでいる街の高校に転校してきた子。

 実は俺の幼馴染・・・のようなものでもある。


 見た目は・・・うん、普通に可愛いと言って過言では無い。

 ショートカットの髪で、スタイルは平均的な普通の女子高生・・・よりかは、ちょっと発育良いのかな。

 勝ち気な表情で活発な印象があり、顔立ちは日本人離れした北欧系な感じ。


 よく目立つ赤黒い髪をしている。


 それと、俺と同じで、少し普通じゃないところがあるのだが・・・それはまぁ、良い。

 それよりも・・・


「そうです!そもそも、なんでお姉ちゃんと零士さんが知り合いなんですかっ!!答えて下さい零士さん!!」


 さっきの女の子と同じ赤黒い髪をセミロングにした女の子。

 スタイルは完全に姉を下剋上している。


 胸大きい。

 何カップだこれ?

 メロンでも入ってるの?


 姉よりもおっとりした日本風の顔立ちなのに、今は目尻が釣り上がっており、姉と同じように腰に手を当て、俺に指をさして怒っている。


 この子は学校の後輩であり、とある事情で知り合った・・・というか仲間?戦友?

 よく懐いていて俺の妹的存在だ。

 

 そう言うと、何故か怒るけど。


 というか、幼馴染の妹だってはじめて知ったのだが?

 ホウレンソウは大事ですよ?


 なんで幼馴染なのに俺がそれを知らないかについてはまぁ、アレが原因だろうな。

 名字違うし。

 

 まぁ、それは良い。


 それより・・・あのね?

 人に指をさしてはいけませんよ?


 お兄ちゃん、注意しちゃいますよ?


「私としては、この二人があなたの知り合いだってのにも驚いたのだけど、それ以上に、なんでウチの学校の[氷姫]なんて呼ばれている子がここであなたのメイドをしているかの方が気になるんだけど?それに、そこにいる子は一年生の[小悪魔]って呼ばれている子よね?しかも、先々代の生徒会長さんもいらっしゃるし。なんでなのかしら?ちゃんと目を見て答えてくれる?」


 この人は俺の学校の生徒会長をしている先輩だ。


 黒い髪のロングで、とても整った顔をしている。

 スタイルもグンバツ(死語)だ。


 ちょっと幼馴染の妹ちゃんには負けているけど。

 一箇所だけ、負けているけど。

 微々たる差だけどな。


 詳しくはしっかりと触ってみないとわからん。

 でも、触ったら多分殺される。


 まぁ、それはそれとして、そんな先輩の顔は現在、とても冷ややかで、組んだ腕の中で指をトントンしている。

 それに合わせて胸も微妙に揺れているがそれどころではない。

 明らかに激おこプンプン丸(死語)だ。


 とある縁で知り合って、それなり話したりする仲ではあるのだが・・・無言で顎をしゃくり、俺の後ろで澄ました顔をしている青髪ロングの女と、ベビーフェイスなくせに上も下もバインバインのニヤニヤした女を示しているのを見ると、何故か背筋が凍ってくる。


「ふふふー、ねぇ零ちゃん?私も可愛い生徒会の元後輩ちゃんと知り合い・・・どころかだ〜いぶ仲良しなのにも驚いたんだけど〜、それ以上にこ〜んな可愛い子たちといつの間にか仲良しちゃんなのに驚いたかな〜?お姉ちゃん気になるな〜?それに〜、メイドちゃん達のことも初耳なんだけどな〜?まさかお姉ちゃんに隠し事してたわけじゃ、無いよね〜?」


 めっちゃ笑顔でプレッシャーを放ってくる女性。

  

 この中では年が上で、大学生。

 俺が通っている高校の卒業生で、どうも先輩とも知り合いだったらしい。

 

 ”お姉ちゃん”なんて言っているが、別に実姉では無い。

 

 この人は俺の従姉妹なのだ。


 色々気にかけてくれて優しいのだが、なんでかたまにこんな風に笑顔でプレッシャーをかけてくる。


 俺と同じ茶色がかった髪のロングで、スタイルは後ろの小悪魔に匹敵するモノを持っている。


「零ちゃん?黙ってたらわかんないな〜?」

「そうね。先輩の言うとおりだわ。ほら、きりきりと吐きなさい。」

「零士!早く言いなさいよ!!」

「零士さん!ちゃんと教えて下さい!!」

「うう・・・」


 か〜〜〜っ!!

 なんでこんな面倒なことに!!


「主様、きちんとお話しになったらよろしいのでは?ウチがあなたにとってどういう相手なのかを。本当の事をおっしゃって頂いてもよろしいですよ?ほら、言いなさいな。」

「そうだよご主人様〜?夜夢ちゃんとご主人様に何があってどういう関係なのかゲロっちゃったら〜?いひひ♡なんなら見せてあげる〜?夜夢ちゃんは別に良いよ♡」


 ああっ!!

 もうっ!!


 言えるわけねぇだろうが!!

 それに夜夢は何を言ってやがるんだ!

 できるわけねーだろ!!


 あ〜本当になんでこうなった!!


「零士!!」


 くそっ!わかった!わかったっての!!

 ちゃんと話すっつーの!!


 だからそんなに詰め寄るな!


 だけど信じなくても知らねぇぞ!?

 

 信じられなくても俺は知らねぇからな!?

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