未來王のジャッジメント

碓氷來叶

プロローグ


 近過去において。

 三千さんぜん大千世界だいせんせかいあるじは世代交代がなされた。マクロコスモス(大宇宙)の大変革によって、『タターガタ(如来)時代』から『未來みらいおう時代』へと変転移行した。

 急激な時代の変遷へんせんあらがうことができず。大宇宙では密やかに天界大革新が実行されていた。

 つまりはすでに現世げんせいは未來王時代に突入しているのである。

 

 未來王時代到来によって、ほの暗い濁世じょくせ光芒こうぼうが差し込んだ。ようやく不穏な日々に明るい予見予兆がたぎった。

 天部にとって歓天かんてん喜地きちなる慶事であった。八百万やおよろずの神々は歓喜勇躍した。

 

 まさに今、人類を破滅に導くカタストロフィ(危険な計画)が実行されようとしている。

 嫌忌けんき類型人種たちがエゴイズム(利己的)な悪事を画策している。

 

 人類は嫌忌けんき類型タイプに気をつけねばならない。

 

 脳内に強迫オブセッ観念ションを埋め込まれてはならない。

 綺語きご羅列られつに惑わされてはならない。

 奴らに精神を操縦コントロールされてはならない。

 美しい心根をけがされてはならない。

 

 カタストロフィ(破滅)を喰い止められるのは、人類のしょうけん(判別能力)であり、最新のテクノロジーであり、多角的視点であり、膨大なる情報分析能力にほかならない。

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