最終話男女比率が正しい世界

 アフリカにも行ったし、韓国、中国等本当に色んな国に行ってそれこそ数えきれない程の女性を妊娠させた。その際、一番辛かったのは砂漠がある国だった。動く度に汗は吹き出し水分補給は必須だった。あれは流石の僕でも堪えたよ…。


 まあ、その甲斐もあってというか男性の人口も大幅に増えて、今では男女比率が等しくなった。だから一度外出すると現世の様に男女等しく視界に入る世界がここにある。普通に男女がデートしているんだ。ただ…僕的に問題なのは、その殆んどの人が僕の血筋ということ。

だから、町を歩くと…


「お父さん今日は散歩?」

「お爺ちゃん今日はどこ行くの?」

「今日は私とデートする?」

「たまには男孫と一緒に遊ぼうよ?」

「そうそう、男同士いいっしょっ?」

「駄目!お爺ちゃんは今日は私と子作りだから!」

「俺にもお爺ちゃんのテクニック教えてくれよ!」

「お父さんのはあんたの粗○ンと違うんだから!」

「なにを~!」

「何よ!」


 ─と、まあ、こんな感じ。まだお爺ちゃんという歳までなってないんだけどね…。


 ─で、ここまで男性が増えたら男性ランクはどうなったかというと、僕以外の男性ランクは撤廃。男性は普通に働く事になった。男性の性欲も体力も一昔前に比べ上がったし、体力がない男性なんかは配信や自宅で出来る仕事をしている。僕もゆっくり出来るかなと思っていたんだけど、今でも僕には依頼があるんだ…。僕の子を妊娠したいって…。言われたら行くしかないので行くけどね…。



 柚希達奥さんズの近況を報告すると、みんな毎年妊娠、双子や三つ子も途中産まれたりして一人頭20人以上産んでいる。女性は本当に偉大だと思う…。出産という大仕事を果たすのだから。だから時間がある時は家族サービスに徹しているのだが時間は全くもって足りない…。時間止まってくれないかな?そんな風に思っていると…


「…本当に時が…」


『わずかの間だけな…』


声が聴こえる…。姿は見えない…。


「…もしかして…神様?」


『こうして話すのは初めてじゃな…』


やはり神様か…。神様に会えたら一つだけ言いたい事があったんだ…。


「神様…僕と夕映に二度目の人生をありがとうございました!」


『礼には及ばんよ…この世界は言うなれば現世のもう一つの世界みたいなものじゃし、ここを救うためにお主を利用したようなものじゃしな…』


「…いえ…それでもです。普通人は死んだらそれまでですよね?」


『…普通はそうじゃな』


「だから人生を二度も歩ませてもらったお礼を言いたかったんです…。愛する人も大切な人もいますし出来ましたので…」


『お主のお陰でこの世界の人口も男性の数も元に戻った…本当によくやってくれたわい…こちらこそ礼を言わせてもらおう…。ありがとう…この世界を元に近い状態に戻してくれて…後は幸せな人生を歩むがよい…』


 その言葉を最後に止まっていた時が動きだした。


(本当にありがとうございました!)


 心の中でもう一度お礼を伝え、僕は愛する柚希達が待つ家へと帰る。その途中賑わう町の様子を心に納めながら…。







******

あとがき


ここまでお読み頂きありがとうございました!物語はここら辺が丁度いいかなと思いまして完結にしました。番外編等書くかも知れませんので私のフォローと作品のフォローはどうかしておいたままにして下されば嬉しいです!また、男女貞操逆転世界は書いていて楽しいのでそちらをメインに作品を書いていきたいと思いますので引き続き応援と新作が出た際には評価とフォローを宜しくお願いします!

本当にお読み頂きありがとうございました!

美鈴!






 

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