第7話お風呂場で
「…もう日付が変わってしまったわね?」
「ホントだね…こんなに遅く迄起きてるのって正月以来だよね?」
「明日は学校休みで良かったよ…」
「すいません…僕のせいで遅くなってしまい…」
「豊和君のせいじゃないからね?」
「そうだよお兄ちゃん!お姉ちゃんがお兄ちゃんの
おおー…素早く梓希ちゃんの元に移動してアイアンクローとは…凄いな柚希は…
「全くホント騒がしい子達なんだから……ほらほら、それ位にしときなさい?柚希はそんな事してると豊和君に暴力女と思われて、梓希は余計な事ばかり言う一言多い女の子と思われるわよ?」
「違っ/////!?違うからね?豊和君?普段の私はこんなんじゃ無いんだから信じて…ねっ?ねっ?」
「えっ…うん…勿論、ただ…」
「ただ…って何?何?どうしたの!?豊和君の中で私はやっぱりもう暴力女と認定されてしまったの!?」
「…いや…そうじゃなくて…そろそろ梓希ちゃんを掴んでる手を離してあげた方が良いんじゃないかと思って…」
「…えっ?」
柚希ちゃんはアイアンクローを梓希ちゃんに掛けたまま喋っていたのだ…。梓希ちゃんは痛みのあまり声も出なかった模様…。
******
「──あいたたたた…酷い目にあったよ、お兄ちゃん…」
「あ…ああ…そうだね…大丈夫?」
「自業自得なんだからね?」
「それじゃあ…柚希と梓希のお笑いコンビのネタも終わったみたいだから…」
「「ちょっとお母さん!?!?」」
「そろそろお風呂に入りましょうか?さっき沸かしておいたから…それで入る順番なんだけど…」
「え~と、誰から入るのお母さん?」
「私…お兄ちゃんと入るぅぅ!」
「梓希何言ってんの!?駄目に決まってるでしょっ!?」
「仕方無いなぁ…お姉ちゃんも一緒に入る?」
「…えっ?しょんな…豊和君とお風呂/////あわわわわわ…良いのかな?かな?…でも私まだ心の準備が…それに豊和君の裸…うっ…(つぅ~)…また鼻血が…」
え~と…姉妹で盛り上がってる所悪いんだけど年頃の男女が一緒に入る訳無いからね?マズイでしょっ?しかも想像するだけで鼻血出して気絶するのに一緒に入る等夢の又夢だからね?仮に入ったとしたら裸の柚希ちゃんと梓希ちゃんを介護しないといけない事が容易に想像出来る…。
「ホント馬鹿なんだから…一緒に入れる訳無いでしょう?」
「「…しょんなぁ」」((ショボン…))
「男性の豊和君から入って貰うから…」
「僕から良いんですか?男が入った後って、嫌では無いですか?」
「もう家族なんだし気にしないで…。そうそう、お風呂場はトイレの近くだからね?(寧ろ御褒美だよね、ニヒッ…)」
「そうだよ…色々あって疲れたでしょ?ゆっくり入って来て良いからね?(次に入るのは私…豊和君が入った後の残り湯……あばばばばばっ…な、なんてハレンチなの…♡)」
「そうだよお兄ちゃん!石鹸とか無かったらいつでも呼んでね?私が届けてあげるからね?(その時はお兄ちゃんと一緒に…デヘヘヘヘ…♡)」
「じゃあ…お先にお風呂いただきますね?」
「「「ごゆっくり~!!!」」」
─「…行ったわね豊和君」
「お母さん…言いたい事は分かってる…。でも次に入るのは私。お母さんと梓希からは邪な波動を感じるから…」
「何言ってんのお姉ちゃん?世界一ピュアな妹の私からそんな波動出るわけ無いよね?」
「…悲しい…悲しいわ…柚希…。貴女がお母さんの事をそんな風に思ってるなんて…。でもね柚希…。貴女鼻血が出てるわよ?」
「ふぇっ/////!?しょんなぁ……って出て無いじゃない!!」
「邪な波動はお姉ちゃんから感じる…」
「梓希迄…」
「埒があかないわね…。ジャンケンで決めましょう…」
「「のったよお母さん!!」」
「一回勝負よ……せ~の…」
「「「最初はグー!!!ジャンケンポーン!!!……」」」
******
リビングの方が何か異様に熱気が込められ騒がしい気がするけど…。気にしても仕方ないかな?お風呂場へと向かい洗面所の鏡が目に入った…。そして…
「えっ?僕ってこんな感じだったかな?何か自分とは違う気が……きっと記憶喪失のせいだよね?自分が自分ではないみたいに感じるなんて…」
─その時確かに言い表せない違和感を感じたんだ…。
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