第10話、『謎の二人組側』
屋根裏部屋に待機しながら会話を録音している。
そんな怪しい影に気づきもせずに話し始める2人。
「ふーきやぁービックニュース~ビックニュース~!」
「何だ?嫌な予感が…」
「ふきやぁ~勘が鋭すぎるよ~」
「ますます嫌な予感…」
「苦情がいち、じゅう、ひゃく、せん、まん」
「へ?」
「苦情がとにかくめっちゃ大量に来てました~以上!びっくにゅーしゅでした~」
「最後かんだな。最後のビックニュース。びっくにゅーしゅになってたぞ」
「ま、苦情の謝罪は操り人形で送っといたからいいでしょ」
「…苦情来てる理由は…大爆笑のせいか…」
「しょーーーーーがなくない?(笑)」
「お前、いつものお前じゃない…」
「ん?なんか言ったー?」
「いつもと性格が違う。やっぱり入れ替わってたか。いつもより帰りが遅かったんだよな」
「いっつもこんな感じでしょ~」
「お前の正体は紬だな。わかりきってるんだよ。
「ばれちゃしょーがないね…負け、認めてあげるよ!
「「10000倍パンチ!」」
2人の声が合わさって10000倍パンチを一斉に繰り出したとき、
「ストップ」
一人が言った。その瞬間に2人がピクリと動かなくなった。
「どこに私がいるかも知らずにそんな作戦立てても意味ないって」
「いや、そもそも作戦なのかも意味わかんない。紬?小夜じゃなかったっけ」
「いやあだ名っしょ。結局。一緒に住んでんだから恋人っしょ」
時が止まっている中、二人だけが動いている。
「10000倍パンチなんてもう古い。私が新しい時代を作り出してみせるのだ!」
その声はどこか、小夜に似ている。
「そんなこと言ったって。この二人の魔力は最大限に引き出されている。きっとこの二人にとってはとりあえず最初の一撃って感じで出してる技だな。怖い怖い」
今度はふきやに似ている声。
「100000倍パンチ…私でも必殺技!って時に使ってた。前までは…」
「強がんなって。1個0多いし。」
「強がってないし、弱がってもない。これがいつもの私」
「弱がるってどういう意味だ?」
「わざと弱く見せる事」
「おい。もうそろそろ戻らないと。
「無視しないでよ!!!」
・坂本吹弥。年齢12~13。性別、男性。得意魔法、10000倍パンチ、剣術など
・横山小夜。年齢12~13。性別、女性。得意魔法、10000倍パンチ、弓術など
メモ帳に記入する。
「あと何分で動き出す?」
「3分ぐらい」
「今すぐ戻らなきゃいけないな…」
二人がどこかに行ってからちょうど3分半ほどだろうか。
爆発が起きたかのように吹弥と紬が10000倍パンチが繰り出される。
その時だった。
紬がなぜか消えた。
「マジで逃げんなよ。紬、覚えてろ。お前の住所特定しといたからな」
「(笑)」
謎の二人組が少し笑った。
最後の吹弥の言葉まで録音したところで謎の二人組は紬と同じように消えた。
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