クイーンも陥落する
ローズマリーとナデシコがオズモンドに身も心も完全に屈服して1年経ったヴェスパラスト歴2010年。オズマリア帝国になってから4年。カイル9歳の時である。
「クイーンよ。そろそろワシのものになる決心はついたか」
「あっあぁん。身体は許しても心までは絶対に屈しませんわ」
「そうか。では、息子を処分するとしよう」
「そんな、待ってください。身体は差し出してるのです。息子には手を出さないで」
「残念だがあの時ともう情勢は変わっているのだ。ワシにはお前が居なくてももう良いのだ。いつまでも特別待遇するつもりはない。支配した男のものにならぬ女など必要ないと言うことだ」
「そんな、どうすれば、私はどうすれば」
「簡単だろう。ワシに一言。身も心も捧げます。オズモンド皇帝陛下様を愛しますと誓えば良いのだ。ホラ口にして言ってみよ」
「私は、オズモンド、皇帝陛下様に、身も、心も、捧げます。オズモンド、皇帝陛下様を、言っいえません」
「そうか、残念だ。では、最後に息子に会わせてやろう」
「会えば変わるかもしれないからな」
「はぃ」
地下の研究施設へとクイーンを連れていくオズモンド。奥の一室に、少年がいた。そう、ただ1人キマイラから生き延びたプリンスである。それがクイーンの姿を見て詰め寄る。
「母さんのせいだ。母さんがオズモンドの娼婦に成り下がるから俺はあんな地獄を見るハメになったのだ。俺の人生を返せ。貴様など母ではない。などと俺の前に現れるなこの売女が」
「そんな、私は、貴方を守るためにオズモンドに、身を捧げてきたのに、どうしてどうして母さんにそんな酷いこと言うのよ」
「煩い。ちょうどいい。今から、ここで何が行われるか見ていけば良い。お前がオズモンドに屈したのが悪いんだからな」
扉が開くと見た目は綺麗な女性なのだがところどころツギハギだらけで、のしりのしりと歩き、涎を垂れ流している物がプリンスへと迫る。プリンスは、もうどこか諦めたようにそれらを受け入れた。
「さぁおいで、僕の可愛い悪魔たち。ホラ、コレが欲しいんだろう。あげるよ順番にね」
プリンスのイチモツはドス黒く変色していて、毒々しい色をしていた。その上に次々と跨る女ゾンビたち」
「あぅあぅあぅあぅぅぅぅぅぅぅ」
「満足したのかい?僕は、まだだよ。するとプリンスは、鋭くなっている牙を首元に押し付け血を吸い始めたのだ。
「あぁ、美味しいよ。君の血がもっと僕のアレが肥大させる。もっと満足させてあげるからね。立派な子を産むんだよ」
「あぅあぅ」
その光景は、女ゾンビを手懐けているようだった。
「キヒヒヒ、あの少年は優秀ですぞ。ゾンビの血に耐性を持っているらしくて、女ゾンビに性欲を取り戻させたのです。それからは、あのように女ゾンビと毎日戯れております。それは、それはしあわせそうにねぇ」
「あんなのが幸せなわけないじゃない」
「売女が勝手な口を聞くなよ?俺にとってマミやユミやアカリは、大事な存在なんだ。母さんよりもなぁ。その点に関しては、こんなところに連れてこられて感謝してるよ」
「そんなことあるわけ、どうしてどうしてこんなことに」
「まだわからないのか?お前がオズモンド皇帝陛下様に心から忠を尽くさねぇからだろうが。そうすれば、俺はオズモンド皇帝陛下様の魔物部隊の軍団長になれるんだ。コイツらを殺そうとする魔物をぶちごろして、死んだ女は俺の力で女ゾンビにして、ハーレムライフを送るんだよ。とっとと堕ちろよ。もう父さんもこの世にいねぇんだからよ」
「私のせいだって言うの?私がとっととオズモンド皇帝陛下様に屈しなかったから。だからプリンスも苦しんでる。そういうことなの?」
「あぁ、俺は、5年前に一度キマイラに丸呑みにされて死んだ。もう人間じゃねぇんだよ。半魔ってわかるか?耐性のあるやつがごく稀に魔族の血を浴びると変異するらしいんだ。俺はもうやらそれでな。わかるだろう。優秀なんだ。母さんが、オズモンド皇帝陛下様に忠誠を誓い子を成せば、俺はオズマリア帝国で魔族を率いる将軍になれるんだ。死んだアイツらだって蘇らせてやれんだよ。とっとと堕ちちまえよ」
息子の言葉で、完全にオズモンドに堕ちることを決めたクイーンは、寝室へと戻ると抱きついた。
「どっどうしたのじゃ。息子と感動の再会はできたのかの?」
「はぃ。そして、私の過ちに気付いたのです。オズモンド皇帝陛下様、どうか私に貴方様のお子をください」
「ほぅ(イルミネのやつめ。何かしおったの。良い傾向じゃ。トロンとした目、完全に堕ちた女の目じゃ)今日は寝かさぬぞ」
「はぃ」
「どうじゃ、コレは」
「あぁん。もっと〜。もっと〜。もっと〜」
「ほほぅ。ワシのものを深く咥え込みまだ余裕があろうとは、恐ろしい女じゃ。うっこれがクイーンの本気。堪らん。このワシが骨抜きにされそうじゃ」
「いいんですよ。2人きりの時は、これから毎日本気で行きますね」
「うっ」
「ゴクッゴクッコッテリとして美味しいですわ」
「まさか、このワシが下ではなく上で逝くとはな。最高じゃ」
「あぁん、オズモンド皇帝陛下様ったら。ほんとすごいんだからぁぁぁぁぁぁ」
「なんとか勝ったが。このワシが1人相手に限界近くに追い込まれようとは、クイーンの本気。しかと見せてもらったぞ」
「すぴーすぴー」
「ほへっ?寝ている?なんという女じゃ。全く。このおさまらぬ昂り、寝ていても容赦せんぞ」
「あっあっあっ。スピー」
「なんという女じゃ。ワシのものを咥え込み喘ぐだけで眠っておるわ。ハッハッハ。ワシの全てを受け止めよ」
「あっあぁん。オズモンド皇帝陛下様、愛しております。スピー」
「ハハハ。ワシも愛しておるぞクイーンよ」
オズモンドによるイーリス以外の元王妃たちの完全な懐柔。そして、時は進みヴェスパラスト歴2016年。カイルが奴隷となり10年の時が流れた。魔物壁は完成し、とうとう完全に屈しなかったイーリスへの罰として、レインクラウズクリア地区の奴隷兵士たちの一斉粛清が始まろうとしていた。カイルは、これに抗うこととなる。そう第二章の開幕である。
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