第60話 ピクニック?

さて、魔力を使いまくってだいぶ身軽になったレイさん。お腹の方も


くぅぅ~

『あらあらまあまあ?』

お腹がなるなんて、どれだけぶりかしら?お腹減ったわ


〖うん。あれだけやればお腹も空くよね~〗

〖愛し子もよくお腹鳴らしてたわよね〗

〖むしろお腹がお話してたよね~〗ふふ

〖きゅるるるる~ってね〗くすくす

夫婦仲良く思い出し笑い。


『あらあらまあまあ、おほほほ』

私のお腹はお話まではしないわよ?

『くるる~』

しないわよ⋯


『お~い、飯だぞ~』


その時、素晴らしいタイミングで、どこからともなく料理長の声が。

そう言えばいつの間にかいなかったわね。もしかして、時間を見計らって準備してくれていたのかしら?

あらあらまあまあ、そうとは知らずに、大の字で倒れてたわ。知っていたらお手伝い⋯


〖出来ねぇだろ?そんなヘロヘロで〗

そうですね⋯武神様がひどい


〖とりあえず、天界樹ちゃん起こす?このまま運んだ方がいいかな~?〗

〖お父様、早く起こして、悪夢から解放してあげた方が良いのでは?〗

〖確かに、ずっとうなされてるのは可哀想よね〗

〖分かったよ~〗ぱちんっ


『うう⋯レイ、やめるのじゃあ~⋯あ?』ぱちんっ

『あっ、良かったです』

『起きられたのですね』

『『天界樹の精様、大丈夫ですか?』』

主神様が指を鳴らすと、天界樹様も起きたわ。


『う、うう~ん、だ、大丈夫なのじゃ⋯』ふるふる

エルフさん達に支えられて、なんとか起き上がる天界樹の精様。でも、まだフラフラしてます。レイさん効果恐るべし。


『天界樹の精様、ごめんなさい』

『ま、まあ、一応庭は無事じゃったからの。次は気をつけて欲しいのじゃ』ひくひく

『はい。肝に銘じます⋯』

あ~なんか、怯えてるわよね?ごめんなさい。


そして、いったん主神様の宮に帰るのかと思いきや⋯


『今、宮は修復中だ。心当たりがないとは言わせねぇぞ』じとー

『あ、あははは⋯すみません』ぺこ

『レイ、破壊行動は程々にの』

『はい⋯重ね重ね、すみません』ぺこ

うううっ

なので、地面に敷物を敷いて、ピクニック気分だわ。


ということで、

『いやぁ、ほんとにレイのお陰でレパートリー増えるよな』ふふ~ん♪

料理長が鼻歌歌ってるわね。ご機嫌ね。


『いやぁ、パンの種類も増えたからな、色々作っちまったぜ。これが、食パンのサンドイッチ。具はハムと野菜だろ?厚焼き玉子だろ?ポテトサラダに、カツサンドはキャベツの千切りとソースが美味いよな。それからフルーツサンド!天界樹の果物だぞ!生クリームと合うよな!』

わ~美味しそう!料理長、すごいわ。その筋骨隆々丸太のような腕から切り口がお花のフルーツサンドがどうやってできるのかしら⋯


〖白くてふわふわのパンですね〗

〖とうとう天界でも食べられるのね!〗

聖域では一足先に源さんが作ってるものね。


〖可愛らしいサンドイッチが、私が作ったバスケットにもよく合います〗ほぅ⋯

工芸神様、なんかうっとりしてない?


『コッペパンはホットドッグに、こっちにも玉子だが、これはゆで卵を細かくしてマヨネーズで和えたやつな』


〖見た目は今までの硬いパンに似てるけど、これもふわふわなんだね~〗

『このソーセージってのも美味いよな!』

ふふ。柔らかいパンのために作った酵母、なんたってこれも天界樹様の果物からだもの。特別製よね。

ソーセージも燻製室まで作ったわ。だから、ベーコンだってあるわよ。うふふ


『そして、俺のイチオシはこれだ!ハンバーガー!種類もチーズだろ?ベーコンエッグもあるぜ!もちろん、レタスに玉ねぎ、トマト何かもあるからな』ふふん♪

丸いバンズからはみ出るほどのハンバーグ!しかも神様たちの前のはパティ三段!?


『あらあらまあまあ、完璧よ。フライドポテトに、オニオンリングに、フライドチキンまであるのね』

『サラダも食えよ!』

『もちろんよ』


さすが料理長!

疲れた体と心に染み渡るわ~ハンバーグも肉汁が溢れるわね!おいしいわ~ぱくぱく


『あら?そう言えば⋯?』


〖それは私のよ!〗

〖早いもん勝ちだろ!〗

『でしたら私が』

〖〖横取りしないで!〗〗

〖⋯〗もくもく

しれっと工芸神様食べてるわね。


〖女神も天界樹ちゃんも、こっちにおいでよ。平和だよ〗

〖『はい』〗

あ、やっぱりこうなるのね


☆。.:*・゜☆。.:*・゜

お読みいただきありがとうございます。寝落ちしましたっ!朝起きたら笑えることになってて、直さないとダメでした~

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