第17話 おばあちゃんは諦めない
本日1話目です
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
日本の神様たち、たっての脅し⋯ではなく、願いにより、できる限り、日本にいた頃そのままの姿となりましたとさ。めでたしめでた⋯
『めでたくないわぁっ!』
ドゴーンっ!ばらばらばらばらっ
〖ヒイッ!〗がくぶるがくぶる
〖あ~無くなったな壁〗
〖風通しが良くなりましたね〗
『工芸神様、後で修理お願いしますね』
〖はあ⋯仕方がありませんね〗
神様たち、主神様の心配より壁の心配⋯
〖主神、不憫ね〗
『では、助けてはどうかの?』
〖無理ね〗
〖お父様、不憫ですわ⋯〗ぐす
女神様たちは自分たちの身の方が心配⋯
『はあはあはあっ⋯な、なんということなの⋯っ』わなわな
まさか、まさか日本の神様たちがそんなっ
『確かに、確かに、孫のことをお願いするのにきちんとした格好でお参りすることが多かったけれど⋯っ』わなわな
まさかまさか⋯
『そのせいで私の夢と野望が打ち砕かれるなんてっ⋯っ』
ボンキュッボンのうらやまけしからんボディが消えたのが
『まさか、自分の行いのせいだなんてぇぇっ』
なんという皮肉っ
『ああああっなぜ私は着物でお参りしてしまったのおおおっ』
ずしゃあっ
〖あ、あの、気をしっかり⋯〗びくびくっ
『⋯っ』ギンッ
〖ヒイッ〗ダンッ
『今からでも⋯今からでもどうにかしてちょうだいっ』ブンブンブンブンっ
〖ご、ごめんなさいっ無理ですぅ〗がくんがくんがくんっ
〖おい、魔神、旦那が首締められてるぞ〗
〖気のせいよ武神⋯〗ふい~
〖ひでぇな⋯〗
『何でよっ魔法で豊胸とかっ』ぶんぶんっ
〖ええ?〗
『魔法の世界なんでしょう!?変身するとかっ何とかなるでしょうっ』ぶんぶんぶんっ
〖あわわわっ、す、すみませんっ!髪の色や目の色はそれで何とかできますが、あなたの場合は神々の誓約になるのでっ無理なんですぅゥっ〗がくがくがくんっ
『神々の、誓約?』ぴたっ
〖けほっそうなんだよ。この世界に貴方を頂く条件だから⋯〗
『そ、それじゃ、本当に⋯』
〖ご、ごめんなさい〗けほっ
『そ、そんな⋯』がくうっ
な、何をしても無駄だと?
シーン⋯
コソコソ
〖お、おい、鍛治神、大丈夫かよ?あれ〗
〖俺に分かるわけないだろが、武神こそ〗
〖分かるわけねぇだろっ〗
〖だよな⋯〗
〖ん?ちょっとお静かに〗
『なんだ?工芸神様』
〖料理長には聞こえませんか?〗
『あ?何が⋯ん?』
ぶつぶつぶつぶつ⋯
『き、聞こえるな⋯』
〖やはりですか〗
『な、何を言っているのじゃ?』
〖さ、さあ?お母様⋯〗
〖⋯怖いけど、聞いてみましょうか?〗パチンっ
魔神様が指を鳴らすと、おばあちゃんの声が⋯
『な、なんてこと⋯目の前にあんな分かりやすい見本がいるのにっ』ぶつぶつ
〖〖『ひいっ?』〗〗
女神さんたち、思わず胸を両腕で隠す
『いいえ、諦めてなるものですかっ何か何かあるはずよっ』ぶつぶつ
〖す、すごいね⋯〗
『おや、主神、お戻りですか』
〖う、うん、何とかね⋯』
主神様、ボロボロになって生還⋯
『そうよ、私には前世の知識があるじゃないの』ぶつぶつ
〖〖『え?』〗〗ピクッ
女神様たちのレーダーに何かが反応?
『バストアップ、くびれを作る体操、マッサージ、食事⋯そうよ、マッサージオイルを研究しようかしら⋯』ふふ、ふふふ
〖お、おい、壊れ始めたぞ〗
〖面白そうなので見守りましょう〗くく
『そうですね』ふふ
〖ええ?気は確かなの?医神ちゃんもバートも⋯〗
『今更だぜ、主神様⋯』
『そうよ。補正下着を作るとか、寄せて上げて絞めて⋯』ふふ、ふふふ
〖ねぇ、何だか聴き逃しちゃいけない気がしない?〗
〖はい。お母様〗
『そうじゃの⋯』
〖え?ま、魔神ちゃん?みんな?〗
おや、何か風向きが?
『そうよ、諦めてなるものですかっ私の夢と野望のためっ研究が必要とあらば、極めてみせるわっ前世の知識をフル活用してでもっ』ザッパーンッ
なんかおばあちゃんの後ろに打ち付ける波が見える
〖なんか嫌な予感がしますね〗ぶるっ
『あ、ああ、なんか巻き込まれそうな気がするな』
工芸神様、料理長、多分その予感当たってる⋯
『ふ、ふふ、くよくよなんてしていられないわっ!孫よ、待っていて、必ず、必ず、あなたに会うまでに夢のボディを手に入れてみせるわっ!おほほほほ!』
〖わ、わあ~〗
『無駄だと思いますが⋯』
〖ダメだよバート、そんなこと言っちゃ死んじゃうよ〗
『それは困りますね』
だんだんおばあちゃんの扱いが⋯
転生したおばあちゃん、絶望から希望を見出したようです。(無駄だけど⋯)
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
お読みいただきありがとうございます。
ブクマ、感想、応援、星★などもありがとうございます。
『転生初日に~』『小さな小さな花うさぎ~』もよろしくお願いします。
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