One for all, All for one

１人はみんなのために、みんなは？

　スポーツ界にはこんな言葉がある。

　One for all, All for one

　元は小説に登場する言葉だ。今ではその聞こえの良さから企業や団体スポーツなどでよく使われている。

　１人はみんなのために、みんなは１人のために、という意味で使用されていることが多い。

　が、本来の意は１つの目的のためにである。

　１つの目的のために個が、全体が一体となって団結するということなのだろう。　

　それはすばらしい精神だ。１つの目的のためにはどんな犠牲もいとわないのだろう。

　１人がすべての罪をおっかぶってみんなは知らぬ存ぜぬを決め込み勝利する。

　周囲は沈黙を決め込み勝利する。

　One for all, All for oneとはなんとすばらしく、美しい精神なのだろう。

　これが真のスポーツマンシップなのだろう。

　その１つの目的がどれほど世間の考えから乖離していようと、どれほど批判されようとしったことではないのである。要は勝てばいい。

　そういうことである。

　もっともこれは日本ではよくあることだ。別になにも珍しい事ではない。