第62話 グランパのネーミングセンス
日本の神様ことグランパは、日本から、小さな龍ちゃんに、九本もしっぽがある狐さん。それから、
「もちかちて、ポメちゃんも、ちんじゃった?」
日本スピッツのポメちゃんは、ポメラニアンと間違うほどのかわいいワンちゃん。だけど、おじいちゃんが死んじゃった時に、市の職員さんがどこかの施設に預けるって連れてっちゃったんだよ。
〖そうなんじゃよ。おじいちゃんがいなくなってしまったのが悲しくて、ご飯を食べなくなってしまったよたようでな。 輪廻の輪にも乗ろうとしなくての。うずくまっていたのを拾って来たんじゃよ。それで嬢ちゃんの話をしたら、転生にどういしてくれたんじゃよ。のぉ?〗
『きゃんっ』
「ポメちゃん」
今回も拾われてきたんだね。でも、来てくれて嬉しい!
『日本の神様、この子達にも名前あるです?』
『もふもふしっぽたくさんです』
『かわいいもふもふさんです』
『かわいくても強いです?』
『日本のドラゴンさんは翼ないです?』
『空飛ばないです?』
家妖精さんたちがグランパに色々質問をはじめました。
〖ほっほ。愉快じゃの。異世界のかわいい妖精たちが日本の着物にエプロンを着てるとはの。割烹着にほっかむり、作務衣の子もいるの。ワンピースにエプロンもどこかメイド風じゃしの。完全に誠一郎の趣味じゃの〗
あ、やっぱりそうなんだね?
『だろうねぇ。私の格好もそうだと思うよ』
ママは今日は赤いお着物。牡丹みたいなお花が描いてあるよ。その上に真っ白なフリルのエプロン。ママのお色気ムンムンな感じは、とってもお似合い。
〖うむ。大正ロマンというヤツじゃの。よく似合っておるの〗
だよね。
『おや、嬉しいねぇ』ふふ
うん。やっぱりママはお色気担当!
〖そうじゃ、こちらじゃ手に入りにくいと思うての、反物もいくつか持ってきたんじゃよ。後で渡すからの。さて、質問に答えねばの〗
あ、そうだった~
『まず、龍⋯こちらではドラゴンになるのじゃな。翼は無いが、飛べるぞ。そのうち空を覆うほど大きくなるんじゃ。使う霊力は、水に関するものが強いの。天候を操るようにもなる。雨や雷などじゃな』
『『『すごいですーっ』』』
『『『かっこいいですーっ』』』
パチパチパチパチ
家妖精さんたちが拍手してます。
龍ちゃんは、くねくねして照れてます。
〖九尾の狐はの、狐火と言って火を操ったり、幻惑や、
「へんちん?」
〖そうじゃな、変身じゃ〗
「ふお~」
『『『すごいですーっ』』』
『『『楽しみですーっ』』』
ほんとだね!狐さんも照れて、しっぽでお顔隠しちゃいました。
〖ポメちゃんは未知数じゃの。恐らくこちらに馴染めば魔法が使えるようになると思うんじゃよ〗
「そっか~」
ポメちゃんは普通のわんちゃんだもんね!
『『『かわいいから大丈夫ですーっ』』』
『『『いるだけでいやしですーっ』』』
『『『将来有望ですーっ』』』
うんうん。そうだよね!
「ポメちゃん、かあい♪」すりすり
『きゃんっ』ぺろぺろ
かわいい~♪
〖それで、名前なんじゃが、却下されての。ないんじゃ〗
「ほえ?」
却下?
『『ぐううう~』』
あ、すっごい嫌そうな顔してる~。
〖ほらの?〗ぽりぽり
だね~。
〖いったいどんな名前をつけようとなさったんですか?〗
こんなに嫌そうな顔してたら気になるよね~
〖ん?パピとプペじゃよ?〗
『『うぐうううっ』』
〖は?〗
『『はい?』』
『『『へ?』』』
今まで遠慮して気配消してた白騎士さんたちまでマヌケな声出ちゃったよ?
『『『『『⋯⋯』』』』』
質問した家妖精さんたちは絶句してます。
「ふへ?」ぽかーん
他のみんなもぽかーんです。
〖ふへ、じゃなく、ぷぺ、じゃよ〗
いや、そうじゃなくてね?
「ど、どちて?」
うん、何となく、想像できちゃうけどね?
〖ポメに合わせて、パピ、プペ、ポメじゃよ。パ行は何だかかわいい感じじゃし?ポメに合わせてゴロもいいかと思ったんじゃがの?〗
『『ゔゔゔゔ~っ』』
〖という感じで嫌がるんじゃよ。かわいいと思うんじゃがの?どうしてかの?〗
心底分からないという感じのグランパ
「へ、へぇ~?」ひくひく
それは、いくらなんでも嫌だと思う~
〖あ、あはは(なぜ⋯)〗
『ひどい(本気なの?)』
『はは(本気みたいだねぇ)』
ほら、みんなもそう思ってるよ。
『『『『『『⋯』』』』』』なでなで
質問した家妖精さんたちは、悪いことしたなぁってお顔で慰めてます。
『『『⋯つけよう名前』』』
『『『⋯』』』こくこくこく
うん。みんなでかわいいお名前考えよう。
☆。.:*・゜☆。.:*・゜
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