第15話 幸せに

本日1話目です。

☆。.:*・゜☆。.:*・゜


子供からやり直す?


〖そうだよ。君は、人が本来知るはずの愛だったり、楽しみを知らない。欲しいものは諦めて我慢ばっかりしてきた。そんなの悲しいよね〗なでなで


『⋯⋯』

辛いのは当たり前、耐えて当たり前、たしかに色んなこと我慢してきた。


〖だからね、今度の生では、欲しいものみんな手に入れて欲しいんだ。楽しいはずの子供時代も、友だちと遊ぶ喜びも、みんなから愛され、君からも愛す喜びを⋯全部全部、手に入れて欲しい〗にこにこ


『みんな?』

諦めてたものみんな?

〖そうだよ〗なでなで


みんな?そんな贅沢したら

『わがままにゃ、わりゅいこ、なっちゃいしょうだね』くす


〖ふふ、ならないよ。だって君は知ってるもの。悪い例はいくらでも見れたからね。自分がされたくないことは、人に絶対にしないでしょ?だから、絶対に悪い子にはならないよ〗にこにこ


『しょう?』

本当にそう思う?


〖うん。絶対!あ、でもね?少しくらい我儘になっていいと思うよ?たくさん甘えちゃいなよ。君は甘えるの苦手だけど、甘えていいんだよ。きっと、甘えてもらえたら喜ぶよ〗


『ほんちょ?』

嫌がられない?嫌われない?


〖本当だよ!大丈夫♪君はいい子だもん!可愛がられないはずがないよ!あっそうだ!お友達も直ぐにできるよ。それも、うるさーいって、思うほどいきなりたくさん!〗くすくす


『ほえ?たくしゃん?』

〖そう!たくさん!ハイエルフはね?妖精や精霊、動物とか、植物とか、とにかく自然と相性がいいんだよ。君、もふもふも植物も大好きでしょ?お友達、た~くさん出来るよ〗にこにこ

『ふああああっもふもふにょ、おともだち?ようしぇいしゃん!あ、どうぶちゅ?うしゃぎしゃん?』

森で助けてくれた不思議なうさぎさんと妖精さん!


〖ふふ。そうだよ。あの子たちはね、花うさぎ。しっぽがお花だったでしょ?あの子たちは一人一人は小さいから、いつもは固まって、お花のふりをしてるんだよ。あそこは花うさ団子になりやすい低木が多いからね。花うさぎたちがいてくれて良かったよ〗

『はなうしゃだんご!じぇったい、かあいい!』キラキラ

見たいな~会いたいな~お礼言わなきゃ!

『ようしぇいしゃんも!』

〖森の妖精たちだね。何の妖精かは頭に乗せているものや、髪の毛や目の色なんかが分かりやすいね〗

『あ、くだものちょか!』

葉っぱとか!

〖そう。乗ってたでしょう?あとはね、君がたどり着いたお家には、それは賑やかな妖精がた~くさんいるから、覚悟してね〗にこにこ

『ふえ?ちがうようしぇいしゃん?』

〖そう。家妖精っていうんだけど、すぐに分かるよ〗くすくす

『たのちみ!』わくわく

どんな子かな~


〖そうそう。その家の主がさっき言ったハイエルフの薬師。それから、きっと仲のいい精霊が呼ばれてるかな。他にもいるはずだよ〗

『わ~なかよくしてもらえりゅかな?』

〖大丈夫!自信を持ってね。この世界は君のいた世界になかったもので溢れてるよ。たくさん驚いて、たくさん楽しんで、沢山愛されて、幸せになるんだよ〗なでなで

『あい!』

がんばるよ!

〖いい子だ〗きゅっ

『えへへ』きゅっ

しばらく神様は抱きしめてくれました。


〖さあ、そろそろ時間だね。あの二人も君の魂と心が体に馴染んだのを感じているはずだよ〗

『もうじかん?』

せっかく神様と仲良くなれたのに?

〖うん。ほんとはね、この時間もないはずだったんだよ。だけどね?ほら、色んなことをいっぺんにしなきゃいけなかったから、時間が足りなくなっちゃってね?君に怖い思いをさせてしまってごめんね〗しゅん


そっか~たしかに、いきなり知らない森の中で、いきなりおっかない魔物に追いかけられたのは怖かったけど、そのおかげで神様とお話できたんなら


『だいじぶ。かみしゃま、あえちぇよかっちゃ』

お話出来て嬉しかったよ。


〖ありがとう。そう言って貰えると救われるよ〗ふふ


『かみしゃま、まちゃあえりゅ?』

会えないのは寂しいよ。


〖そうだね~神殿にお祈りしてくれたら⋯あ、あそこの近くなら神樹があるね。神樹にお祈りしてくれたらお話できるよ。ただ、毎回は無理かもしれないけどね』にっこり


『わかっちゃ!しんでんちょ、しんじゅだね!』

しんじゅが何かわからないけど、聞いたらわかるよね!

〖うん。そうだよ。さあ、そろそろ本当に時間だよ〗きゅう

『かみしゃま、だいしゅき!まちゃね!』ぎゅっ


〖⋯⋯〗

ぱちぱち

『う?』

瞬きしてどうしたの


〖⋯っ〗ふわっ

わあ~綺麗なお顔~泣きそうなに笑ってる?


〖ありがとう。私も大好きだよ〗ちゅっ

『ほえええ』

ほっぺにちゅうされた~

〖さあ、もう行きなさい〗


ぱあああっ

『ふあ?』

まぶしいっ


〖あ、そうだ!日本の神様からも加護をもらってるからね!あと、贈り物が届くから受け取ってね!悔しいから私も送るから!私の加護はもうついてるからね~っ〗


ぱあああっ

『ふええ?』

なんか、最後のどさくさですごいこと言われた?


〖またね!幸せになるんだよ~〗ぶんぶん


『ふああああっ』

神様、最後までバタバタ~っ!またねーっ!


そして、私は眩しい光に飲み込まれた⋯



☆。.:*・゜☆。.:*・゜


お読みいただきありがとうございます。

ブクマ、応援、感想、星などありがとうございます。


『転生初日に~』『転生したおばあちゃん~』もよろしくお願いします。

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