モヘンジョ=ダロ

はるか昔の時代、人同士の殺し合いが道楽として扱われている時代があった。

身分の低いものが剣と盾を持って戦い、生きるためには相手を殺さなければいけないという残虐な世界。

そしてそれをみて楽しむ人間たちの姿。

まさに地獄と言えるような光景で、この遺跡はまさに死の遺跡と言えた。それに対して反感を抱くものもいたが、身分の高いものたちが好んでいたため、反逆すると逆に殺されてしまうことが目に見えていて、言い出せるものなど一人もいなかった。

しかし、そんな状況を見て頭を抱えるものが別の場所にもう一人いた。

天界から人間を見守る神様である。

生物において種の保存という最も大切なものを考えず、目先の欲が勝っている状況を見て、人間の欲の恐ろしさを知った神様はある決断をした。

この遺跡の人間を滅ぼすこと、そして、第二第三の過ちを犯さないように正しい方向へと導くことである。そのためには自分が手を加えても仕方がないと、基本的には干渉せずに世界の成長を見守ってきた神様ですら決意を固めた。

そして神様は放射線を手から発して遺跡を滅ぼし、より慎重に人間達を見守り始めた。

二度とこんなことが起こらないように...

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