第7話

 


 「私が入学してこの寮に入った時に、先輩は私にとても優しくしてくれたのを今でもよく覚えています。」


「そりゃ先輩だし、当然だろ」


 「いえ、そんな真中先輩に、私は真中先輩の知らない間に恩を仇で返していました。」


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 当時の回想

 

 真中先輩のお陰で私は寮に馴染んでいました。


  ですが、ある日先輩を嵌めようとする声が先輩達の間で決まったのです。


「お前、が噂を流せ」「真中が寮のやつに手を出した」


 私にとって真中先輩は一番大切な先輩でした。けど他の先輩がこわくて、それを承諾してしまいました。


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  「それは仕方ないじゃないか、脅されたんだから」


「・・・それだけじゃないです。」


 「先輩、覚えてますか??」


「何がだ?」


 「あの日、先輩が一人が女の子を助けたのに、学校で問題になったこと」


「・・・」


「あれ、私が二人で協力して嵌めたんですよ。」


そういえば俺は、やたら俺の知らない噂が流れていることがある。今納得した。


 「それに、先輩」


「・・・」


「私は先輩から貰った、大切な入学祝いを捨てました。」


「・・・」


「寮への忠誠の誓いとして捨てんたんです。」

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 回想

 

 「先輩、あのこれなんですか??」


「入学して一ヶ月だから、入学祝いにと思って」


「ありがとうございます。大切にします。」


ーーーーーーーーーーーーー


 律儀だなぁー、確かボールペンをあげたんだよな。しばらくはずっと使ってくれていた。


 確かに詰め替え可能だったけど、普通にインク切れて使えなくなったのかと思った。


 「他にも私は先輩が作ってくれた弁当を食べずに」



 とりあえず、仕方無かったんだな。やっぱり。


 

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