生き別れの妹とダンジョンで再会しました 〜10年間ダンジョン内で暮らしていたら地底人発見と騒がれた。え、未納税の延滞金?払える訳ないので、地下アイドル(笑)配信者になります〜
第106話 柔軟な観察者にして被害者だからこその策
第106話 柔軟な観察者にして被害者だからこその策
この
地下ではお
事前に黙る理由を聞かされていなければ、そう考えていただろう。
「なんか――今は地上へ上がれたから人との
「ほう……。流石は、
姉御、やけに
あれかな。天心無影流の師範代だから、
そんな必要、無いと思うけどなぁ……。
「ご立派なんですかねぇ? なんか姉御にもらったパソコンとかスマホに、勝手にゲームをインストールして遊んでるらしいんですけど? 家帰るとパソコンが勝手に起動してますし……」
「ネット回線にも通じているのか? 一体、どんな存在なんだ……」
姉御は、頭が痛そうに抱えこんでしまった。
そりゃそうよね。
ダンジョンなんて有るはずもない
その上、ネット回線にまで侵入する術を持った
どうなってるんだなんて……
「まぁ良い。それより、明日の事だ。川鶴は非開拓者だからな。避難するように説得しておいた」
「それが良いですね。万が一の為にも」
「この後、向琉をここまで迎えに来るとメッセージがあったぞ。……向琉からも、説得してくれ」
「え? 俺も説得? まさか川鶴さんが、姉御の指示に逆らったんですか?」
「ああ……。早朝に開拓者を送り届けた後は、事務所スタッフの全員を
姉御じゃないですかね?
川鶴さんは姉御を尊敬して、そのやり方も学んでいるらしいから。
その後も
「オーナー、お疲れ様です」
「ああ、今日はトワイライトの面々も送迎だったか?」
「はい。無事に配信を終え、寮と自宅に送り終えました。後は明日への
「そうか。……目元のクマが少し減ったな。フレックスタイム制度は身体に合っているか?」
「はい、お
俺と姉御がサッと顔を逸らしてしまう。
今の川鶴さんから立ち上る負のオーラには、触れてはいけない。
姉御なんかは、雇用者側で結婚式に
「大神さん、お待たせして済みませんでした。今日の配信は、どちらのダンジョンへと向かいますか?」
川鶴さんは、今日の俺の配信場所をどうするか聞いてくる。
そう言えば……事務所で開拓配信者の配信が被らないように時間を調整してくれているんだったか。
そんな調整をしてくれているのに、
「すいません、実は
「ご、5カ所ですか!? え、どういう事です!?」
俺がダンジョン庁とギルドの
姉御の口から、改めて川鶴さんへ説明してくれる。
300体のモンスターを移動も含め10分で倒し終え、次のダンジョンへ到着の繰り返しは厳しい。
その
「――あの、それなら……こう言うのはどうでしょう?」
恐る恐るといった
成る程、素晴らしい!
その手は
とは言え、かなり
姉御に太鼓判をもらえたなら、もう安心と言っても過言ではない!
「それではな、向琉。明日は任せたぞ。……
「はい! 姉御は、まだ帰らないんですか? 明日は東京と日光で……しかもAランクダンジョンを2つ担当ですよね?」
「……感情が
それ、単純に仕事に追われてるだけですよね?
今日は土曜日ですよ?
まぁスタンピードを前に忙しいのは、当然なんだろうけど……。
そんな忙しい中、何時間も俺と
「それはなんというか……。姉御も、ご無事で! なんかあったら呼んで下さい!」
「
「はい! それでは――行ってきます!」
俺は元気に姉御に手を振ってから、川鶴さんと執務室を後にする。
1度部屋を出た振りをして、ヒョコッとドアから姉御の人には見せない疲労感を
俺の行動は読まれていたのか、足音で気が付いたのか。
神経を研ぎ澄ませているというのは、本当なのかもしれない。
なんにせよ、俺は己の成すべき事を先ずは成すのみ!
その後、川鶴さんと具体策を更に
―――――――――――
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