生き別れの妹とダンジョンで再会しました 〜10年間ダンジョン内で暮らしていたら地底人発見と騒がれた。え、未納税の延滞金?払える訳ないので、地下アイドル(笑)配信者になります〜
第59話 普通にやっても盛り上がらないでしょう!
第59話 普通にやっても盛り上がらないでしょう!
ここまでは、姉御からもらった情報を視て考えた通りの展開になっている。
思い通り過ぎて、怖いぐらいだ。
――
あ、
――うむ、
そうだねぇ……。姉御の事、美尊との事……。考えたら頭が痛くなるよ。なんにも分からないって、ダンジョンに居るより、よっぽどストレス溜まるんだね。
姉御の事に関しては、信じたい。
でも……本当に信じて良いのか、それとも詐欺に遭っているのかも分からない。色々と
美尊の事に関しても、未だ認めてもらえる糸口すら見つけられない。
白星の言う通り――ちょっと、暴れたいのかも?
――好きにせい。神通力の加減を間違って、魔石まで粉砕するなよ?
そう言うと――喋って視聴者にイジられる事を怖れる御神刀は、再び念話すら発しなくなった。
「よし、モンスターがザッと150体ぐらいに、ボスの
〈何言ってるの?〉
〈なんでそんな余裕そうなの?
〈お兄様、無理しないで下さい。全力で逃げればきっと助かる。お願い逃げて……〉
コメント欄は俺を心配するような声に溢れている。
いいぞ、エンターテインメントに必要な物――それは、
「それではイメージソングのお披露目と、歌えなかった俺の課した
ここまで絶望的に、
もうダメかもしれない。
そこからの逆転劇に、イメージソングという華を添えれば……。
それはまるで、アニメや映画のクライマックスシーンのようになるはずだ!
〈いやいや! ここからそれは自殺志願者だろ!〉
〈アイドル活動にも魂注いでるのは伝わったけど命賭けすぎ! 無理だって!〉
〈いや、でもSランクダンジョンで生き抜いたんだし……〉
〈結界で安全地帯がある場所と、逃げ場が無い数の暴力じゃ話が違うだろおおおおおお〉
〈裏ボスに表ボスまでいるんだから無理いいいいいいい〉
〈お披露目は普通で良いから! 絶対に無理だから逃げてくれ!〉
「え? 絶対に無理? じゃあ――もし俺が倒せたら、俺と美尊が兄妹として仲良くする事を認めてくれますか? お金の
視聴者に俺が問いかけると、コメント欄は一気に今まで
〈それとこれとは別問題だろおおおおおお〉
〈命を
〈美尊ちゃんとの事は認められないけど、
〈そんなん賭けられる訳ないだろ! あたおかの現状と関係ないじゃん!〉
〈その
〈いや命までは賭けられないけど……。人が命を賭けて願うところもみたくないんだが……〉
皆さん、色々と言葉は違うけど……。
要は――命までは賭けられない。大切な部分は譲れない。
或いは、それとこれとは話が別として否定的な意見が多い。
中には「いい加減、美尊ちゃんとの兄妹の仲を認めてやれよ」とか、「姉御の事はワイらが勝手に胸くそ悪いって言ってるだけで元々が本人の問題だから」とコメント欄で喧嘩まで起きている。
良いね良いね~。
「そう絶対に無理とか言っても、結局は――僅かにあるかもしれない可能性を人間は考えてしまうんですよ! どんなに絶望的に見えても、必ず無理に見えようと、この世に100パーセントと0パーセントはない! 死中に活あり! これこそが、天心無影流の在り方です!」
〈あたおか流派の事は今は良いから逃げろ!〉
〈あたおか視点怖い怖い怖いいいいいいいいい〉
〈もう近付いて来てるって! あぁああああああああ〉
「コメントが荒れるような発言をした戒めに――一曲が流れ終わる
〈これ以上は頭に入らないから良いってばぁああああああ〉
〈もう無理いいいいい! ドローン視点に切り替える!〉
〈逃げて逃げて逃げて逃げて逃げてぇええああああああああああ〉
「もし一曲が終わる迄に倒せなければ――今回魔石を売って得た利益と、楽曲リリースで俺が受け取るはずのギャラを全額、ダンジョン
〈この状況で自分から借金増やそうとしてんじゃねぇよぉおおおおおお〉
〈死んだら借金も返せないし妹ちゃんと笑うこともできないんだぞ!?〉
〈あたおか、まさか死ぬ気でいる? 楽曲の利益を最期の恩返しにって……〉
〈やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて〉
〈もう開拓者が死ぬ所なんてみたくないこんな地獄みたいな最期を視るとかトラウマ確定演出〉
コメント欄が賑わっている。
コレは――俺の中でも、闘志が
見渡す限りのモンスター、表と裏のボスまでついて――更に時間制限のおまけ付き!
ここまで追い込まれて燃えずして、何が開拓者だ!
美尊との仲も、姉御の疑惑も――俺が命を賭けて戦う事で、皆の理解を切り拓く!
3人で笑いながら街を歩ける未来を――俺は、この手で掴みに
―――――――――――
ここまで読んで下さり、誠にありがとうございます!
楽しかった、続きが気になる!
という方は☆☆☆やブクマをしていただけると嬉しいです!
ランキング影響&作者のモチベーションの一つになりますのでよろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます