ＪＫパンツが見れてラッキーと思ったゲスな俺が異世界を救うかもしれないってどう言うことなの？誰か説明プリーズ…

第43話 いよいよかな

「ほら、謝るのならちゃんとしないと！」

「イテッ！」

　ガインがバツが悪そうに俺達に謝罪していると、その背中をカレンが思いっ切り叩いたのだ。

「え？　どういうこと？」

「あ～やっぱり……アヤシいと思っていたら」

「やっとなのね。ハァ～羨ましい……」

「そういや、僕も見たことがある」

「え？　なになに、どういうこと？　皆は知っていたってことなの？」

「「「……」」」

『相変わらず、男女の機微に疎いね～いやぁ流石は真の魔法使いだね。キャハハ』

「アリス、うるさい！」

　俺が知らないだけで他の皆はガインとカレンのことは薄々感付いていた者どころか、フクは現場そのものをハッキリと見ていたらしい。

「え～なんで俺だけなの～」

「ん？　シンはこういう話題はムリだろ」

「そうよね、だってシンだし」

「兄ちゃん……がんばろう！」

『頑張ってもコレばっかりはねぇ……まあ、頑張って経験値積むんだね。私もその方が楽しめるし。キャハハ』

　アリスまで他人事だと思って楽しんでいるし。ってか、俺に経験値積めって言っているけど絶対に録画するだろうな。ハァ～と嘆息してまずは心を落ち着かせる。

「とりあえず、ガインとカレンのことは分かった」

「……すまない」

「ガインがあんた達に着いて行ったのは、私達を守りたいってのもあるけど……その、なんていうか……私にいいところを見せたいと思っていたって……さっき、聞いたの。ほら、ガイン」

「カレンの言う通りだ。俺が功名心で焦ったばかりに申し訳なかった」

　そう言って、ガインが俺に頭を下げると、その横でカレンも一緒に頭を下げる。

「ああ、いいよいいよ。もう、いいから」

　俺がそう言うと、ガインとカレンはもう一度、俺に頭を下げてから離れていく。しっかりと手を繋いだままで。

　やがて日も暮れ暗くなると、村人達総出で宴の準備を始める。

「まあ、はしゃぎたくもなるわな」

「そうよね、だって賊も討伐された訳だし。それに今度からは守れる様になったんだし。ね？」

「でも、ヤリ過ぎじゃない？」

「そんなことないよ。もう、アイツら手加減せずに僕とヤリ合うんだから！」

「「だから、それがヤリ過ぎって言っているの！」」

　俺の言葉にアンナが頷き、魔法を使って打ち合って遊んでいる子供達を見て、この村に心配事はなくなっただろうと話す。だが、ミラはそれをヤリ過ぎだと言う。しかし、フクは村の子供達には手加減なしでも難しいと話す。そして、アンナ達にはそれがヤリ過ぎだと諭される。

　宴の準備も終わったようでカレンが子供達と一緒に俺達を呼びに来る。

「準備出来たよぉ～」

「「「は～い！」」」

「どうしたの？　行かないの？」

「シン？」

「……後で話すわ。今はメシだ」

「行こう！　にいちゃん！」

　シンに手を引かれる形で宴に参加する。もちろん、村にある食材だけでは少ないかと思いいくつかの食材を提供した。そのお陰で宴は豪勢なものになり村人達も喜んでくれた。

「で、何？」

「アンナ……急になんだよ」

「急にじゃないでしょ。元はアンタがさっき言いかけたことでしょうが」

「そういえばそうね。シン、さっき何を言いかけたの？」

「にいちゃんは何を言いたかったの？」

「……」

「何？　さっさと言いなさいよ。気になるじゃないの」

「そうよね、確かに気になるわよね。もう、食べ物も喉を通らないくらいよ」

「「「……」」」

「な、何よ！」

「そういのうは、その抱えている皿をどうにかしてから言うもんじゃないのかな？」

「そうだな、フクの言う通りだな」

「な、何よ。別にいいじゃないの！　だって、美味しいんだもん」

　ミラのことは放っておくことにして、まずは俺が考えていることを話すことにする。

「いやな、そんな大したことじゃないんだ。ただ……」

「「「ただ？」」」

「もう、そろそろこの村を出る頃かなと思ってさ」

「「「え？」」」

「いや、だからさ。もう、この村の懸案事項はなくなっただろ」

「え？　いやちょっと待って」

「にいちゃん、なんで！　僕、イヤだよ！」

「シン、やっとなのね」

　俺がこの村を出ると言うと、アンナからは待ったが掛かり、フクはイヤだと反対し、ミラはやっと出るんだと賛成してきた。

「えっとさ、アンナとフクは村を出るのは反対なのか？」

「そうよ。だって、まだあの娘（こ）達だって……」

「あの娘達って誰のこと？」

「ミラ、何を言っているのよ！　カレン達のことよ！」

「カレン達……って、あそこで良い感じになっている人達のこと？」

「そうよ……って、え？」

　ミラが指差す方を見るとカレンとガインだけでなく、ミラ達三人もそれぞれにパートナーらしき男と一緒に並んで酒を飲み、皿の上の料理を互いに食べさせ合っている。

「なんで……私に黙って……」

「なんでなんでしょうねぇ～やっぱり、歳が離れているからなのかな？」

「歳のことは言わないで！」

「あ！　やっぱ、そこは気にするんだ」

「な、なによ！」

　アンナは動揺しているが、懸念していたメイド達もこの村に落ち着くことになりそうだ。アンナはもともと俺達に着いて来る予定だったので、このまま放置でいいだろう。

「ふふふ、どうやら旅に出るのは俺とシン、ユキ、それにアンナとミラだけになりそうだな」

「にいちゃん、僕はイヤだって言ってるじゃん！」

「なんでだ？」

「だって、折角出来た友達だもん。離れるのはイヤだ！」

「でもお前、転移使えるじゃん」

「へ？」

「いや、だから転移使えるんだから、いつでも来られるだろ？　それにアイツらもその内、転移も覚えそうだしな」

「あ！」

「まあ、それでもフクがここに残るって言うなら、俺は止めないけどな」

「ぐ……」