第8話 蜂の巣を吊るして

 今日は仕事が忙しくて少し残業した。

 そのため執筆時間をあまり設けられなかったが、それでも2200W書いた。

 筆力のある人に「たったそれだけ?」といわれそうだが、自分は仕事しながらだからこれでいいと思っている。


 昨日業者がきて庭の蜂の巣をとってくれた。

 で今日、また蜂の巣を作られないようにアマゾンで買ったダミーの蜂の巣を庭に吊るした。

 紙でできたちょうちんみたいな代物で、これがあると蜂はよりつかなくなるそうだが果たしてどうなるか。


 自分は以前スズメバチに刺されたことがあるので、ダミーを吊るすときちょっと緊張した。二度刺されるとアレルギー反応を起こし、場合によると死ぬこともあると聞いていたから。

 幸いスズメバチは出なかったが、ダミーを吊るしながら


(この緊張感、小説に使える)


 と思った。

 刺されたら死ぬかもしれない緊張感を、戦いの場面におけるキャラの心情に反映させたいと思ったのだ。


 死を意識して英雄のようにふるまう人間はほとんどいない。

 いたらそいつは英雄というより情緒が欠落している。

 自分は英雄には興味がない。

 情緒や弱さを備えたふつうの人間が死を意識したとき、どうふるまうかを書きたい。

 

(そのとき今日感じた緊張感が、役に立つかもしれない)


 そう思いつつ、なにをやってもすぐ小説に結びつける自分の性分に、少しうんざりした。


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